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December 21, 2005

成城石井、レックスホールディングスの完全子会社に!!

  12/13、レックスホールディングスが来年の2月に成城石井を株式交換により完全子会社化すると発表した。既に、昨年10月、レックスホールディングスは成城石井の株式を約70%取得していたが、今年の5月レインズインターナショナルからレックスホールディングスへ持株会社化したことを受け、残りの株を株式交換により、100%の完全子会社化にすることにしたという。株式交換比率は成城石井1株につき、レックスホールディングスの株0.0056株が割当てられるという。

  レックスホールディングスはもともと焼肉の牛角を中核とするレインズインターナショナルが前身である。すでに牛角は600店舗を越え、とりでん、土間土間等の外食店舗を合わせると、外食合計は1000店舗を越え、外食がメインの企業であった。が、その後、昨年8月にam/pmの経営権を取得し、外食からコンビニ、そして、昨年10月には成城石井の経営権を取得し、食品スーパーマーケットへいっきに事業を拡大し、現在では外食、コンビニ、食品スーパーマーケットの3つの業態を中核とする外食、中食、内食マーケットに対応する食品総合業態を傘下にした持株会社となった。

  2005年8月度の中間決算では、売上676億円強(152.9%)、経常利益14億円強(147.5%)と増収増益であり、今期予想は売上1400億円、経常利益65億円である。ちなみに、成城石井は約300億円の売上であり、20%強の売上構成比となり、牛角、am/pmとともにレックスホールディングスの中核企業である。

  成城石井の最近の動きはめまぐるしく、特に、12/26にオープン予定の高品質ミニスーパー『SEIJO MARKET』代官山店は今後のニューフォーマット『SEIJO MARKET』の1号店であり、注目店舗である。プレス発表によれば、「選りすぐりの成城石井ならではの高品質な食材を取り揃え、さらにはコンビニの利便性を付加し、小分けの商品を多く品揃えすることによって、30~50代の年代の方を中心に、幅広い世代と需要にお応えできるコンビニタイプのミニスーパーマーケット」というコンセプトである。売場面積は165㎡と約50坪強の小型店であるが、生鮮3品、惣菜、加工食品、輸入食品、酒、雑貨まで扱う高密度、高付加価値のミニ食品スーパーマーケットである。今後、このタイプを首都圏はもちろん、FC展開も加え全国の大都市へ出店してゆくものと思う。

  成城石井は最近ではFC展開も増えており、2005/03/10に名鉄と組み、高品質スーパー『成城石井』アスナル金山店を愛知にオープンさせた。また、2003/08/23にはスーパーマーケット成城石井上本町店を近鉄と組み出店している。さらに、2003/03/27には高品質スーパー『成城石井』ホワイティうめだ店を阪急と組み出店するなど、FC展開も着々とすすすめ、現在10店舗となった。

  また惣菜強化のために、第1工場を改装すると同時に、昨年2月には成城石井セントラルキッチン第2工場を新設し、和食・洋食・中華・加工肉の惣菜の製造に入った。第1工場では、改装後、パン・デザート・和菓子を製造する予定という。このように惣菜の強化に加え、従来から成城石井独自の情報ネットワークを駆使し、ワイン2000種、ウイスキー、ハードリカー1000種、ジャム・紅茶・コーヒー・菓子類360種というように、およそ普通のスーパーマーケットでは見ることのできない個性的で豊富な世界の食品の品揃えを展開する一方、タラバガニの缶詰・手作りジャム・紅茶などのPB化にも拍車がかかっている。

  さらに、最近では、コンサルティングもはじめ、利益が上がるカテゴリーマネジメント提案、売場差別化のための品揃えと棚割提案、商品情報の提供、売場改善・売場作りのコンサルティング、レジ業務の研修受託に加え、食品スーパーマーケット向け新基幹業務システムの提案というシステム提案もはじめた。

  このようにレックスホールディングスの傘下に入った成城石井は1927年創業以来の食品スーパーマーケットで培った高品質、高鮮度、高付加価値のノウハウを様々なビジネスに展開しようとしており、既存の食品スーパーマーケットとは次元の違う新しい発想の食品スーパーマーケットビジネスが展開されてゆくものと思う。

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