時価総額と食品スーパーマーケット業界
前回のブログで株式交換と持ち株会社に触れ、最後に、その最大のキーポイントは時価総額にあると述べた。そこで、現状の食品スーパーマーケットの時価総額はどのような状況であり、また、小売業界ではどのような位置にあるのかをみてみたい。
上場食品スーパーマーケットの中で、12/2現在、No.1はイズミである。株価3800円で、時価総額は2,339億円である。ついで、ヨークベニマルであり、株価3660円で、時価総額1,853億円となる。第3位が平和堂であり、株価2320円で、時価総額は1,358億円、第4位がバローで、株価4110円で、時価総額は1,065億円である。この4社が食品スーパーマーケットの中では時価総額1000億円を越える企業である。そして5位以下は、ライフコーポレーション、株価1831円、時価総額979億円。オークワ、1752円、793億円。イズミヤ、891円、778億円。アークス、1952円、777億円。サンエー、4580円、696億円。フジ、1925円、671億円。ヤオコー、3000円、600億円である。それ以外の食品スーパーマーケットすべて時価総額が600億円以下となる。収益率No.1のオオゼキの時価総額は380億円。いま急成長の九九プラスは474億円。大黒天物産は393億円である。また、食品スーパーマーケットの時価総額平均は現在435億円である。
これに対し、12/2現在、時価総額がもっとも低い食品スーパーマーケットはダイイチの株価670円、時価総額27億円である。それについで、北雄ラッキーの株価600円、時価総額40億円、カウボーイの株価346円、時価総額62億円と北海道の食品スーパーマーケットが押しなべて低い状況である。さらに、その次が、ジョイス、株価1170円、時価総額65億円、PLANT、株価990円、67億円と続く。以上が、時価総額が100億円を下回る企業であり、これに続き、エコス、株価1065円、時価総額101億円。天満屋ストア、955円、110億円、ハローズ1300円、118億円、東北マックスバリュー1000円、120億円、アオキスーパー1040円、130億円、ポスフール597円、146億円、マルヤ855円、153億円となる。
一方、上場小売業の時価総額はどうであろうか。小売業ベスト3はいずれも1兆円を越え、No.1が7&I-HDの株価4340円、時価総額5兆8,433億円、No.2がイオンで、株価2745円、時価総額1兆9,912億円、No.3が、ヤマダ電器で、株価13090円、時価総額1兆1,354億円である。小売業の時価総額は両極端になっており、時価総額4000億円の極めて高い企業が約10社あり、これを除けば、上場食品スーパーマーケットの平均の時価総額435億円とあまりかわらず、450億円である。
ちなみに、時価総額4000億円以上の小売業はファーストリティリングの株価9360円、時価総額9,928億円。丸井、2285円、8,424億円。高島屋、1924円、5,943億円。しまむら、15480円、5,661億円。伊勢丹 、2530円、5,656億円。ダイエー、2840円、5,653億円。ローソン、4760円、4,979億円。大丸、1678円、4,545億円の8社である。
このように、小売業の上位11社、時価総額4000億円以上を除けば、食品スーパーマーケットの時価総額は、小売業とほぼ同じ傾向であるといえ、食品スーパーマーケットの時価総額は小売業の中で高くも、安くもなく、平均的な額であるといえよう。ちなみに、食品スーパーマーケットの時価総額No.1のイズミは上場小売業約400社の中では24位、ヨークベニマルは32位、平和堂は44位である。
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