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January 12, 2006

ROE (株主資本利益率)にみる食品スーパーマーケットの実態!

  最近、食品スーパーマーケット業界でも、ROE(株主資本利益率)を企業経営の目標指標として掲げる経営者が少なくない。ROEとは税引利益を株主資本で割って算出する指標であり、投資金額がどのくらい効率的に運用されているかをはかる指標である。これが市中金利よりも低ければ、株主にとっては預金した方が得になってしまうので、ROEは少なくとも市中金利よりも高いことが最低条件といえよう。

  実はROEは大変おもしろい指標であり、これにPERを掛け合わせると、何とPBRとなってしまう。PERは株価を一株当り利益で割って算出する指標であり、PBRは株価を一株当りの株主資本で割って算出する指標である。一方、ROEの分母の株主資本、分子の税引利益を株式数で割れば、ROEは一株当りの利益を一株当りの株主資本で割ったことになるので、これにPERをかければ、PBRとなるのである。

  これはMD方程式にも似た関係であり、PI値(PER)×平均単価(ROE)=客単価(PBR)ととらえると、PI値(顧客の支持)=株価収益率、平均単価(商品価値)=株主資本効率となり、これらをバランスよくあげることが、客単価=PBRのアップにつながるということになる。すなわち、MDではPI値、平均単価を、経営ではPERとROEをあげることが重要であり、MDの目的は客単価アップ、経営の目的はPBRのアップということになる。これは顧客一人当りに着目するか、一株当りに着目するかであり、どちらも良く似た考え方である。

  さて、ここで、上場約50社の食品スーパーマーケットの中でROEが10%を越える企業は、大黒天物産(20.01%)、オオゼキ(15.71%)、ハローズ(15.58%)、九九プラス(15.10%)、ヤオコー(14.62%)、サンエー(13.01%)、丸久(12.28%)、MV東海(12.07%)、東武ストア(11.86%)、バロー(10.98%)、ベルク(10.71%)の11社である。

  特に、大黒天物産、ハローズ、九九プラス、MV東海は売上高伸び率が高く、それぞれ、142.2%、114.9%、158.3%、115.4%であり、食品スーパーマーケットの中でも極めて成長性が高い企業である。また、オオゼキ、ヤオコー、サンエー、丸久、バロー、ベルクは経常利益率が高く、それぞれ、7.93%、4.08%、6.67%、3.57%、3.59%、3.42%と食品スーパーマーケットの中でも収益性が高い企業である。また、この中で東武ストアが売上高伸び率も経常利益率も高いとはいえないが、ROEが11.86%と高めになった理由は株主資本比率が38%と低めであるためである。

  逆に、ROEの低い企業をみてみると、マミーマート(0.28%)、レックスHD(0.61%)、マルヤ(1.07%)、イズミヤ(1.52%)、タイヨー(1.69%)が2%以下の企業である。特にマミーマートは売上105.2%、経常利益2.5%であったにもかかわらず、ROEが低かった理由は純利益が極めて低かったからである。

  このように、ROEは株主の投資価値を直接表す指標であり、食品スーパーマーケットの目標としては10%を目指したいところである。

January 12, 2006 in 経済・政治・国際 |

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