果物、野菜の相場情報、東京中央卸売市場2月度の状況!
2月度の果物、野菜の相場状況が出揃った。東京中央卸売市場の週間市況を見ると、全体的に入荷量は昨年並みであるが、相場はやや安値で推移している状況といえる。東京中央卸売市場では相場情報を月間、週間、日別で公開しており、週間の最新は2/26現在、2月の第4週、2/17から2/23までの相場情報である。
まず、果物の直近の第4週をみると、この時期主力のみかんが果物全入荷量の約25%を占めてトップであり、2番目がいよかんで約15%、3番目がほぼいよかんと同じ約15%の入荷量のりんごである。いちごはまだこの時期、入荷量は少なく、10%強ぐらいである。いちごは3月以降入荷が急激に増えるものと思われる。
入荷量No.1のみかんの相場であるが、2月は第1週から第4週まで安値相場が続いており、第4週では静岡産の10kgの中値が2700円前後で昨対80%強で取引されている。第3週は10kgの中値が約2500円で75%、第2週は10kgの中値が2200円で75%強、第1週は10kgの中値が2400円で85%弱での取引である。例年の20%~25%安の取引であり、主力商品だけに厳しい安値相場である。
このような状況においては、みかんにかわる主力としては、いよかんがあるが、そのいよかんが着色遅れから入荷が遅れるなど、みかんにとってかわる旬の果物が不在な状況となっている。しかも、いよかんの入荷量が昨対80%前後になっているにもかかわらず、相場が昨年並みで推移し、これも厳しい状況といえる。
したがって、果物は旬を先取りし、いちごを有力な主力商品としたいところだが、第4週のいちごの状況をみると、2月のはじめから中旬にかけては入荷量が昨対の80%で推移し、相場の方も昨対約120%で推移するという高値相場となり、思い切った販売ができない状況であった。第4週になってやや落ち着き、入荷量が昨年並みになり、主力のとちおとめの相場も95%弱まで下げたが、人気のあまおうは依然高値相場がつづいている。
このように2月の果物は旬の訴求商品にこれといったものが打ち出せず、不安定な相場であり、食品スーパーマーケットにとっては第1平台の果物の訴求が中途販売になり、果物に関しては2月は厳しい状況であったといえよう。
一方、野菜については、直近の第4週をみると、全体の入荷量はほぼ昨年並みで推移したが、相場は全体的には安値相場であったといえよう。主力のトマトは入荷量は昨年並みであるが、相場は約90%、第3週も同様な状況であり、第2週は入荷は約90%、相場は約75%と低く、第1週は入荷は昨年並みであるが、相場が約70%とさらに低めであった。ここのようにトマトは相場安で推移し、厳しい状況であったといえる。トマトと並ぶ主力の食品スーパーマーケットではPI値No.1商品のきゅうりは第1週から第3週までは相場が約120%で推移し、高値相場だったが、第4週に入り、関東産の春物が入荷しはじめ一転約90%という安値相場になった。このように主力のトマト、きゅうりの相場が安定せず、2月度は厳しい状況であったといえよう。
また、この時期、入荷量のベスト3はキャベツ、大根、白菜であるが、2月、第4週では、キャベツの相場が70%、大根が90%、白菜が60%と安値相場で推移している状況である。第3週以前は大根のみの相場が150%のときもあり、大根は高値相場であったが、キャベツ、白菜は2月いっぱい安値相場が続いており、これはこれで、やはり厳しい状況である。
にんじん、たまねぎ、じゃがいもについては、じゃがいものみ2月はずっと相場が120%前後の高値相場が続き、厳しい状況であったが、にんじん、たまねぎは逆に80%から90%の安値で推移した。
このように野菜は大根、じゃがいも等の一部の商品は高値で推移したが、大半は安値相場が続き、平均単価のダウンをPI値でカバーする一方で、大パック売りや箱売りなどお買い得感を出し、平均単価を引き上げる売り方の工夫如何がポイントとなった2月の相場であったといえよう。
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