家計調査月報で見るクリスマスイブと年末!!
1/31、昨年12月度の家計調査月報が総務省統計局から公表された。通常、毎月28日には公表されるはずが、今月は少し、公表が遅れたようだ。これで、2005年度は1月から12月まで公開され、現在、平成12年(2000年)から平成17年(2005年)までの6年、72ケ月のデータをホームページでみることができる。
さて、今回は12月ということもあり、クリスマスイブ(12/24)と年末(12/31)の消費傾向をみてみたい。この2日は年間の中でも特別な日といえ、食品スーパーマーケットでも様々なこの日特有のイベントが催される。特に、年末は年末商戦ともいわれ、年間365日でNo.1の売上を稼ぐ日でもあり、28日頃から、各食品スーパーマーケットでは年末の売場作りがはじまり、31日にはピークを迎える。
実際、この2日は12月平均の1日当りの消費金額(食品スーパーマーケットの客単価に相当)2478円に比べ、クリスマスイブ(12/24)は3712円と約150%、年末(12/31)は5901円と約200%であり、明らかに突出している金額である。衣食住遊すべての家計消費はクリスマスイブ114.3%、年末が125.0%であるので、食料品の支出がこの2日間は特に大きいといえる。
ではいったい、何がここまで消費を押上げているのかを具体的な商品でみてみたい。まず、クリスマスイブであるが、この日No.1の伸び率の商品はケーキである。何と12月平均消費金額56.1円の約11倍の618.1円であり、この618.1円はこの日の全食料品の金額の中でもトップである。2位はぶどう酒(ワイン)の424%で平均11.5円に対し、48.6円である。これ以外に、約3倍以上跳ね上がる商品は、第3位、すし(弁当)321%(127.3円)、第4位、炭酸飲料316%(24.5円)、第5位、いちご294%(34.6円)、第6位、サラダ293%(25.8円)、第7位、レタス288%(14.6%)である。以上が12月平均の消費金額の約3倍跳ね上がる商品である。これ以外にもいくつか特徴のある商品を上げると、アイスクリーム256%(35.9円)、天ぷら・フライ252%(76.5円)、刺身盛合せ221%(43.5円)、チーズ196%(22.9円)等である。特徴的には菓子、酒、飲料、果物等の嗜好品関連が高い数字を示すといえよう。
次に、年間最高の売上となる年末であるが、No.1の伸び率の商品は刺身盛合せであり、12月平均消費金額19.6円の約8.5倍の165.1円である。ちなみに、金額でみると、牛肉の363円(442.0%)、ビールの205.1円(314.7%)についで3位である。伸び率2位はたいの585.9%(20.6円)、3位はかに535.4%(152.5円)、第4位はまんじゅう519.2%(19.9円)、第5位はぶり509.8%(85.2円)、第6位はまぐろ480.8%(113.7円)、第7位はたこ464.3%(27.3%)、第8位はすし(弁当)459.3%(182円)である。以上が12月平均の消費金額約5倍跳ね上がる商品である。さらに、年末の特徴的な商品をあげると、かまぼこ400%(88円)、生うどん・そば363.4%(56円)、清酒355.9%(134.2円)、もち355.8%(105.0円)、乾うどん・そば321.8%(19.3円)等である。年末の特徴としては、鮮魚、精肉の生鮮品や惣菜のすし(弁当)、うどん・そばなど主食的な商品の伸び率が高いといえよう。ちなみに、クリスマスイブNo.1のケーキは67.7%(38円)である。
このように、家計調査月報も日別に落とすと、週末の動向や祝日、祭事の時の特徴をつかむことができる。特に、日別の1世帯当りの消費金額は食品スーパーマーケットのほぼ客単価に相当するので、自社の数字を検証したり、過去のデータにもとづき、仮説をたてるなど大いに参考になろう。
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