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March 20, 2006

BSEと鮮魚消費への影響について

  以前、本ブログでBSEの牛肉消費への影響について述べ、家計調査年報で見る限り明らかな影響がみられることがわかった。では、鮮魚についてはどうかを見てみたい。BSEショックは2001年11月19日に北海道でのBSE確定診断が最初であり、その後、2003年12月のアメリカでのBSE発生により、アメリカ産牛肉が輸入停止になったことが2回目のBSEショックである。

  この影響で、牛肉の消費額に関しては第1次BSEショックの2002年1月には前年の67.1%と大きく落ち込み、また、第2次BSEショックの2004年1月には89.6%へと落ち込んだ。家計調査年報で見る限り、明確な影響があったとみてよい。

  さて、本題のBSEショックの鮮魚消費への影響であるが、この時期、家計調査月報でみるとどのような商品動向であったかをみてみたい。鮮魚への影響とはマイナスではなく、牛肉の消費が控えられることからプラスへの影響という観点である。

  まず、2002年1月度の数字であるが、魚介類全体の消費額は1日当り263円であり、これは前年が264円であるので、99.7%とほとんどBSEの影響が感じられない数字である。また、その中の鮮魚だけに絞って見てみると、1日当り147円で、これは前年が145円であるので、わずか101.4%のアップであり、やはり、ほとんどBSEの影響は感じられない数字である。

  では、第2次BSEショックはどうであろうか。2004年1月度の魚介類全体の1日当りの消費額であるが243円であり、前年が247円であるので、98.7%とむしろ消費額は下がってしまっている。鮮魚だけでみても、136円であり、前年の139円と比べ97.7%とやはり下がっている。

  こと、鮮魚に関してはBSEショックはプラスではなく、若干マイナスに働いたといってよさそうである。少なくとも、家計調査月報を見る限りではプラスには動いていない。

  また、この6年間の鮮魚のトレンドをみると、2001年1月264円、2002年1月263円(99.7%)、2003年1月247(93.8%)、2004年1月243(98.7%)、2005年1月238(98.0%)、2006年1月 230(96.3%)と毎年消費額は下がっており、6年前と比べると現在の魚介類全体の消費額は87.1%とBSEショックで鮮魚の方の消費額があがるどころか、逆に、消費は長期低迷傾向にあるといえる。これは、鮮魚だけでみてもほぼ同様な傾向であり、鮮魚の家計調査月報を見る限り、鮮魚はBSEショックのプラスへの影響はほとんどなく、逆に、長期的にマイナス傾向が鮮明であるといってよい。

  さて、このようなBSE、そして長期トレンドを前提として、鮮魚専門店の代表格である上場企業の魚喜と魚力のこの数年間の決算状況をみてみたい。まず、魚喜であるが、第2次BSEショックの2004年2月期決算は売上94.3%、営業利益4億8700万円の赤字であり、最終利益も5億8800万円の赤字であった。BSEショックで売上があがるどころか、逆に売上が低迷してしまった。魚喜は昨年も減収赤字であり、今期の決算予想も減収赤字であり、経営の抜本的な建て直しが急務であり、株価も400円を切る厳しい状況が続いている。

  一方、魚力であるが、第2次BSEショックの2004年度5月期の決算は売上92.6%、営業利益は前年比60.6%の減益であり、最終利益も79.8%の減益であった。魚力は2005年度もほぼ同様な減収減益決算であり、今期予想は増収増益であるが、2004年度の水準までは回復していない状況である。株価は1450円付近でほぼ横ばいである。

  このように、BSEはこと鮮魚の消費にはプラスにはなっているとはいえず、また、鮮魚専門店もむしろ売上を落としているのが現状である。また、鮮魚の消費はここ数年マイナストレンドである点を考えると、鮮魚そのものの家計消費の回復が危ぶまれる状況であり、鮮魚は現状、大変厳しい商品群になったといえよう。

March 20, 2006 in |

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Comments

リアルな情報に感謝申し上げます。かなり深刻な状況ですね。鮮魚はデリカと業態間競争に負けているのでしょうか?

Posted by: ロータス | Mar 20, 2006, 11:12:19 AM

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