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March 31, 2006

阪急、ニッショーを買収!

  すでに報道されているとおり、阪急百貨店がニッショーを買収することが決まった。3/29の日経MJによると、阪急百貨店は、主力の梅田本店の立て替え工事に伴う減収を補い、現在展開している食品スーパーマーケット事業の阪急オアシス、阪急ファミリーストアを拡充し、イオンなど大手に対抗するためにニッショーの買収を決断したという。買収額は100億円規模であるという。これにより、阪急百貨店の食品スーパーマーケットグループの売上は900億円程度となるみ見込みで、関西商圏での優位性は保てると阪急百貨店側は見込んでいるという。ニッショーは現在大阪、京都、兵庫の二府一県に23店舗展開しており、2005年3月期の売上高は411億円で黒字を確保しているという。

  一方、ニッショーの100%の株式を所有している親会社のニプロはホームページで3/27、株式の譲渡に関する基本合意のお知らせを公表した。それによると、ニプロが阪急百貨店に発行済議決権付普通株式の全てを譲渡することで基本合意に達したとのことで、4月中旬までには詳細が詰められる予定という。そして、その理由を、ニッショーとしては、異業種を含む大手競合他社と熾烈な競争に対処するには、強力なドミナント戦略の推進が必要であり、そのためには経営の方向性に合致し、明確な成長戦略を持つ企業に譲ることが最善であると判断したという。また、ニプロについても中核事業の医療機器・医薬品の事業環境のめまぐるしい変化に迅速に対応し、強力に事業を推進してゆくには、経営資源を中核事業に集中し、効率的に運用するためにニッショーの売却を決断したという。

  ニプロは最近のニッショーの業績も公表しており、2004年3月期の売上は423億円に対し、2005年3月期は411億円であり、粗利率は26.7%に対し、26.7%と同率、営業利益は3.8億円(0.89%)に対し、3.8億円(0.92%)、経常利益4.4億円(1.04%)に対し、4.0億円(0.97%)、当期利益1.8億円(0.42%)に対し、1.8億円(0.43%)と減収微増益であった。また、総資産額は232億円に対し、226億円とやや資産は減少していた。

  また、これらの動きを受けて、ニプロの株価は急騰しており、この1年間1700円前後で推移してきた株価が3月中旬以降急騰し、3/30現在、1850円である。一方、阪急百貨店の株は3月の中旬までは上昇していたが、ここへ来て横ばいとなり、3/30現在1087円と大きな変化は無く、対照的な株価となっている。投資家はニプロの決断には評価をしているようだが、阪急百貨店に対しては先行きが読みにくく積極的な買いではないという判断のようだ。

  さて、ニッショーは食品スーパーマーケット業界では伝説的なマーチャンダイジングを確立した企業であり、いまでは普及した個食パックを10数年も前にきめ細かく生鮮食品、日配で展開し、時代の最先端を走ってきた企業である。また、食品スーパーマーケット業界の先進的企業が集うボランタリーチェーンAJSグループの中核企業として、現在でも副会長を務め、幹事会社として食品スーパーマーケット業界全体を牽引している企業でもある。そのニッショーがM&Aの大波に翻弄されるほど、食品スーパーマーケット業界は大きく動き始めたといえ、今回はその象徴的な出来事といえよう。

  AJSグループからは、ここ数年、茨城県のカドヤがヨークベニマルと、福井県のユースがバローと、新潟県のナルスが原信と、そして、山口県の丸久がイズミとM&A、共同持株会社、資本・業務提携等大きな動きがあいついでいる。食品スーパーマーケット業界の再編がまったなしの段階に入ってきたといえよう。

March 31, 2006 in 経済・政治・国際 |

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Comments

ニッショウ茨木店で御寿司を買いましたが 甘くて食べられたものでは
有りません。砂糖の代わりに甘味料 ステビアと保存料が入っていました。どうしてこんなもの使うのですか?白い恋人とか 赤福とかその他色々な食品と同じ事しているのではありませんか?前の様に美味しくなったら 買いますが もうマイカルのビブレで御寿司は買います。
私はニッショウとビブレの御寿司が好きだったのですが もう改善されない限り ビブレで御寿司は買います。

Posted by: 谷口 美智子 | Nov 24, 2007, 11:03:14 PM

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