食品スーパーマーケット、先週の株価(20060331)!
ここのところ、食品スーパーマーケット業界の株価もやや回復基調にあり、3月中旬以降、上昇基調にある株価がふえつつある。食品スーパーマーケット業界の先週、2006年3月31日の株価の前日比も約6割がプラマイ0を含め、プラスであり、4割がマイナスであった。小売業界全体もほぼその傾向であり、小売業界全体としても回復基調といえよう。
食品スーパーマーケット上場企業約50社の中で、先週の株価上昇率No.1はマルエツであった。前日比23円高(3.96%)で603円で引けた。マルエツはここ最近株価は上昇基調であり、3/23に通常の約10倍の300万株の取引により急上昇して以来、上げつづけており、取引高も急激に増えている。これは、3/22に公表された業績予想の修正ならびに次期計画に対しての投資家の評価があらわれたものといえよう。業績については当初黒字の計画が大幅な赤字への修正であったにもかかわらず、次期計画では一転、増収増益となるものであり、この次期計画が評価されたものと思う。特に、その中で、仕入れ政策面が次期はダイエーから切り離され、独自仕入れとなるため、マルエツ独自のマーチャンダイジングが可能となり、機動性が増し、業績回復が見込めるとの判断による株価の上昇といえよう。このように、ここのところの株価は前期ではなく、今期の予想に対して値がつけられるという、まさに、先読み相場による値動きであるといえよう。
食品スーパーマーケットNo.2の株価上昇率はユーストアであり、21円(2.29%)高、935円で引けた。ユーストアの株価は2月中旬までほぼ1000円で推移していたが、今期業績予想が減収減益となる可能性が高くなった2月中旬から株価を下げつづけ、さらに3/20、下方修正の発表があり、株価は920円前後で低迷していた。3/31に関しては、売買高は増えていないものの、ひさしぶりに、やや上昇し、935円で引けた。
食品スーパーマーケットNo.3はオリンピックであり、18円(1.96%)高、936円で引けた。オリンピックの株価は1/17に発表された第3四半期決算が減収赤字決算となり、これをきっかけに、1060円前後で推移していた株価は急落、3月中旬まで下落は続き、900円前後まで下げた。その後、先週後半からやや株価をもどし、先週末の3/31は936円となった。
そして、No.4は原信の1.76%高の1617円、No.5はMV西日本の1.29%高の1794円、No.6はサンエーの1.27%高の4750円、No.7はマミーマート の1.08%高の1395円であり、ここまでが、1%以上株価を上げた食品スーパーマーケットである。
逆に、先週株価を下げた食品スーパーマーケットは、丸和の-3.93%安の220円、マルヤの-2.42%安の804円、フジの-2.04%安の1823円、ヨークベニマルの-1.77%安の3880円、ジョイスの-1.72%安の569円、北雄ラッキー-1.71%安の516円、アークスの-1.63%安の1625円、カウボーイの-1.55%安の379円、平和堂の-1.50%安の2610円であり、この9社が1.5%以上株価が下がった企業である。
さて、一方、この週の食品スーパーマーケット以外の小売業で堅調であった企業は、キリン堂の8.66%高の1617円、フジタコーポの6.51%高の229000円、JIMOSの6.28%高の203000円、イチヤの6.25%の17円、焼肉サカイの6.16%高の1051円であり、この5社が先週5%以上株価が上昇した小売業である。キリン堂はドラックストア、フジタコーポは様々なフランチャイズを運営している企業であり、JIMOSは化粧品の通販会社であり、イチヤは紳士服専門店、焼肉サカイは焼肉のチェーン店である。
このように食品スーパーマーケット業界を含め、小売業界もここのところ、徐々にではあるが、株価が回復しつつあり、今月から確定決算数字が各社から公表されるとともに、特に、好決算企業、来期好決算が期待できる企業については株価が大きく動いてくるものと思う。
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