食品スーパーマーケット、先週の株価(20060526)
連休明け以来下がり続けていた株価であったが、5/26、日経平均が反発した。この日、277.01円(1.77%)アップの15,970.76円で引けた。前日の欧米市場の上昇に加え、アジア市場の株価が堅調であったとのことで、この日の日本の市場にも買いが入ったという。連休前は17,000円を越えていた日経平均株価であったが、その後、先先週には16,000円を割り込み、先週は一時15,500円まで下がったが、この数日、先週の後半ぐらいから少し上がりはじめ、先週末には16,000円寸前まであがった。ただし、小売業界全体は東証一部で見る限り、騰落率が全33業種中30位の0.66%であり、厳しい株価が連休後も続いているといえる。
小売業界の上場企業は現在、約400社であり、その内、約50社が食品スーパーマーケットである。この日、食品スーパーマーケットでNo.1の上昇率の企業は九九プラスであった。前日比8,000円(4.65%)高の180,000円で引けた。九九プラスは今年のはじめから株価は下がり基調で推移し、先先週までは株価が下がり続け、12,000円台まで下げていた。しかし、先週に入り、株価が反発し、5/22、16,000円といっきにあがり、その後徐々に値をあげ、5/26は18,000円となった。先週はまちづくり3法のひとつ都市計画法の法案も成立し、中心市街地の活性化の中心企業となる可能性への期待と、ここのところ青果の相場高が続き、100円の値頃感が見直され、客数増につながるのではという期待からの買いといえよう。
食品スーパーマーケットNo.2の株価上昇率は北海道のアークスである。70円(4.53%)高の1,615円で引けた。アークスも連休明け、株価を下げ、一時1,500円付近まで下げたが、先週に入り、株価が上がりはじめ、5/24、5/25、5/26と3日間株価が上昇し、特に5/26は大きく株価が上昇した。特に5/26はアークスの2006年2月期の有価証券報告書も公表され、売上、当期利益ともに約110%の増収増益の好決算であったため、買いがより入ったものといえよう。
そして、食品スーパーマーケットNo.3は山口の丸久である。39円(3.90%)高の1,039円で引けた。丸久は3月末は750円前後の株価が連休明けまで一本調子に株価が上昇し、一時、1,200円まで株価をあげ、食品スーパーマーケット業界の中でも注目の企業であった。しかし、先先週から少し株価が下がりはじめ、1,000円前後でもみ合っていた。そして、先週に入ると少し、株価が持ち直し、先週後半には株価が少し上昇に転じ、5/26、1,039円となった。丸久の業績は2006年2月期、売上105%、営業利益113.5%、経常利益121.3%、当期利益122.1%と絶好調であり、来期の予想も売上103.8%、経常利益105.6%と健全な成長が期待される。
食品スーパーマーケット、No.4はマルヤ、27円(3.50%)高の797円、No.5がマツヤ、13円(2.28%)高の583円であった。No.6はフジ、34円(1.87%)高の1,852円、No.7がユーストア16円(1.75%)高の928円、No.8が天満屋ストア13円(1.22%)高の1,075円、No.9がカスミの9円(1.17%)高の778円、そして、No.10がイズミヤの10円(1.08%)高の933円だった。以上がベスト10であるが、総じて、株価がここ最近上がっている企業ではなく、5/26のみ買いが入り、株価を上げた企業である。
上記以外の食品スーパーマーケットで特徴的な株価であった企業はバローである。バローの株価はこの日-145円(-5.24%)と下げ率が下位の方となる2,620円であった。しかし、バローの株価は5月の初めの2,300円前後から現在までほぼ上昇傾向にあり、この日は下げたが、前日の5/25は年初来最高値を更新している。食品スーパーマーケット業界全体が連休明け以降にぶい動きであるが、バローの動きには今後とも注目といえよう。
ちなみに、まちづくり3法の成立で最も影響を受ける可能性の高いPLANTは-6円(-0.69%)と900円を割り、855円となり、年初来最安値を更新した。また、イオンはこの日40円(1.59%)高の2,545円であったが、4月は3,000円であった株価の下げが4月、5月と止まらず、連休明けも下げ続け、5/24には年初来最安値となる2,470円をつけた。現在2,500円前後でもみ合っているが厳しい株価である。
このように先週の日経平均は反発し上昇したが、小売業、とりわけ、食品スーパーマーケット業界の株価はまだまだ上昇基調にはほど遠く、一部の企業を除き、厳しい株価がしばらく続きそうである。
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