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May 13, 2006

ヤオコー、2006年3月期決算、増収総益を確保!

  ヤオコーの2006年3月期決算が5/9、公表された。それによると連結では、営業収益1748.3億円(104.3%)、営業利益63.7億円(103.8%:営業収益対比3.6%)、経常利益62.4億円(102.6%:営業収益対比3.5%)、当期純利益34.5億円(103.7%:営業収益対比1.9%)と増収増益の好決算であった。単独でも営業収益106.3%、営業利益103.7%、経常利益102.7%、当期利益106.9%といずれも増収増益の好決算である。ヤオコーの粗利率は27.9%、これに不動産、物流センターの収入が4.6%加わり、今期は32.5%となり、前期の32.2%よりも0.3ポイント改善した。一方、販売管理費は28.7%と前期の28.3%よりも若干下がったが、営業利益は3.8%(売上高比)とほぼ同じであった。

  なお、ヤオコーの売上は営業収益と区別しており、売上に若干の売上以外の営業収益を加えたものを営業収益としている。原則、経費比率、営業利益比率等は売上高に対してのもので公表しており、営業収益比率ではない。また、ヤオコーの場合は惣菜は別会社とし、三味が運営しているため、単独の数字との関係が微妙であり、連結をみることによって、惣菜を含む数字となる。したがって、連結決算も参考にしてみることがポイントである。特に、今期は三味の売上が110%、営業利益は154.6%と大きく伸びているが、ヤオコー本体への売上貢献度は12.8%であるが、営業利益貢献度は4.5%であり、利益貢献度は大きくはなかった。惣菜の利益は三味としての計上よりも、ヤオコー本体の惣菜部門への計上が大きいといえる。ちなみに、ヤオコーの惣菜の粗利率は47.32%であった。

  さて、今期、増収になった最大のポイントは客数のアップである。客数は107.3%で推移したが、客単価は99.1%であり、昨年を若干下回った。そして、この客数のアップを支えたのが、食品スーパーマーケット業界の今後の主力業態NSC(近隣型ショッピングセンター)の新規出店である。ヤオコーは今期7店舗を新規出店しているが、何とそのうち6店舗はNSCである。昨年8月秩父大野原店、10月牧の原モア店、11月桐生相生店、そして、今年に入り、3月にフレスポ若葉台店、三芳藤久保店、上福岡西口店と3店舗のNSCを出店している。SMは1月にオープンした上福岡駒林店のみである。また、既存店の改装についても16店舗のうち、9店舗のNSCを改装ないしは業態転換しており、新規出店、既存店改装戦略はNSCが基本戦略となっている。これが、今期の売上をアップさせた原動力となっている。

  一方、商品戦略については、より一層の惣菜化が進んでおり、今期の惣菜の構成比は13.3%と過去最高となり、昨年はじめて生鮮No.1の青果の構成比12.8%を1ポイント上回る12.9%であったが、今年は青果の構成比が12.7%であったこともあり、その差をさらに広げ、0.5ポイントと決定的な差となった。いまや、ヤオコーは惣菜を圧倒的なNo.1とした惣菜強化型の食品スーパーマーケットといえる。ちなみに、ヤオコーの鮮魚は9.0%、精肉は9.9%である。また、その他の部門としては、日配の19.6%、加工食品の27.1%であり、ヤオコーの3大部門は惣菜、日配、加工食品となり、これに青果を先頭に生鮮がおっかけるといういわば、素材主体の食品スーパーマーケットから加工度の高い食品主体の食品スーパーマーケットへと転換がすすみつつあるといえる。

  もうひとつ、今期のヤオコーの決算のポイントは投資キャッシュフローが前期の大幅マイナスから、大幅にプラスになり、財務キャッシュフローが逆に大幅なプラスから大幅なマイナスになり、差引き、現金を約10億円増やし、昨年対比130%と安定的な財務体質をつくったことである。特に、不動産を売却し、長短期借入金を約100億円返済し、短期借入れに関しては限りなく0に近づいている。長期借入れ金も100億円を切っており、健全な財務状況といえる。

  これを受け、ヤオコーの株価であるが、残念ながら、決算発表以後、やや下がり気味である。投資家から見ると、今回の数字はこの3年間では、2004年3月期112.5%、2005年3月期111.6%と二桁の売上アップであったが、今回の2006年3月期は106.3%と二桁の伸びを大きく割ったため、成長性に対しての不安があったものといえよう。ただ、今年はじめの2600円代の底値付近ではなく、2800円前後で推移しており、けっして低い株価ではない。

  現在ヤオコーは87店舗であるが、100店舗2000億円の体制が視野に入り、来期も売上109.6%、経常利益107.5%と二桁に近い増収増益を目指している。現状、新店戦略、商品戦略、財務戦略等、食品スーパーマーケット業界でも非常にバランスのよい経営がなされている。今後とも競合も厳しい環境ではあるが、さらに安定的な成長、収益の確保ができる体制が整いつつあるといえよう。

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May 13, 2006 in |

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