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May 24, 2006

食品スーパーマーケット売上速報!2006年4月度!

  食品スーパーマーケット2006年4月度の売上速報をまとめた。食品スーパーマーケットは約50社が上場しており、そのうち約20社が毎月売上速報を公表している。店舗数は約2000店舗であり、食品スーパーマーケット業界全体の傾向をほぼ示しているといえよう。4月度は全体としては、110%と好調といえる。既存店も99%と昨年対比にあとわずかであり、昨対100%を越えた企業も6社と、ここ最近では最も高い数値である。客数、客単価まで公表している企業は半数の約10社であるが、全体では特に客数が117.1%と大きく伸びているのが特徴である。これは依然として新店開発が積極的であることを示しているといえよう。残念ながら既存店は99.0%と若干昨年を下回っている。
  
  さて、今月度の売上伸び率No.1は大黒天物産であり、140.2%である。既存店は99.8%と僅かに100%を切っているが、好調を維持している。客数に関しては143.0%、既存店も100.0%と大きな伸びであり、客単価については97.4%、既存店が100.1%と、既存店の客単価が100%を越えた。No.2はPLANTであり、131.4%である。新店が順調にオープンし、客数は132.9%と高いが、既存店が96.1%、客数97.2%、客単価98.9%と客数、客単価がダウンした。3月度は既存店も100%を越えていたので、ここにきて、既存店の動向が気になるところだ。No.3は九九プラスであり、129.5%と依然として高い伸び率である。しかし、PLANT同様、既存店が94.0%と大きく落ち込んでいる。今年に入って最も低い伸び率である。5/23の日経でも報道されていたように、今期は新規出店を大幅に減らし、既存店の活性化に注力するというが、今後、既存店の活性化が最大の課題といえよう。

  そして、No.4はマックスバリュ東海であり、120.4%である。マックスバリュ東海は既存店も好調であり、103.9%である。客数も119.8%、既存店も103.8%と好調であり、しかも客単価100.5%、既存店100.1%とすべての数字で昨年対比100%を越えた。特に客単価については、PI値が106.3%、既存店104.3%と大きく改善したのが大きい。残念ながら、平均単価は94.5%、既存店95.9%と約5%ダウンしているのが気になるが、全体としては好調な数字である。ここまでが、昨年対比120%以上の企業である。

  ついで、約110%伸びた企業の中で、最も高い伸び率を示したのがNo.5のヤオコーである。ヤオコーは昨年対比114.2%、既存店も101.3%、しかも、客数、客単価、PI値、平均単価ともに全店、既存店すべて100%をクリアーしており、パーフェクトな数字である。今月度の企業の中では最もバランスのよい数字である。特に、新店の出店が順調であり、今後も好調な数字が続くものと思う。No.6はバローであり、売上112.8%、既存店も103.7%で好調である。既存店の客数、客単価ともに100.3%、103.6%と特に客単価が伸びており、安定した数字である。No.7はオオゼキであり、売上112.3%、既存店が97.2%とやや昨年を下回っている。今期は新店が好調であり、客数は118.1%と大きく伸ばしたが、既存店の客数、客単価ともに98.4%、98.7%と昨年を下回っており、既存店の活性化が当面の課題といえる。No.8はハローズであり、売上111.7%であるが既存店が98.9%と若干、昨年を下回った。No.9はアークランドサカモトであり、売上109.2%、既存店は95.1%と厳しい数字である。

  そしてNo.10はヤマザワであり、売上108.7%、既存店105.5%と既存店の伸びが全企業の中で最も高い。特に客数が全店108.5%、既存店104.2%とよく伸び、客単価も全店は99.3%と若干昨年を下回ったが、既存店は100.4%とクリアーしており、今回の全企業の中ではマックスバリュ東海、ヤオコーにつぎ、既存店も好調な数字である。

  上記以外は伸び率が低かった企業であるが、No.11のヨークベニマルが苦戦気味である。売上は102.8%であるが、既存店が94.9%であり、客数、客単価ともに昨年を下回った。No.12はマックスバリュ西日本102.1%、No.13はダイイチ101.9%、No.14はマルエツ101.5%、No.15はマックスバリュ北海道100.2%と、ここまでが100%以上の企業である。

  残念ながら100%を切った企業は98.2%のCFSコーポレーション、97.5%のエコス、96.7%のトーホー、96.2%いなげやと続く。いずれも客数、客単価ともに厳しい状況であり、まず、総じて新店戦略がうまく回っていないといえる。

  このように、全体としては110%近い数字で動いており、既存店の数字も回復基調にあるといえ、食品スーパーマーケット全体としては好調な数字が続いているといえよう。特に、マックスバリュ東海、ヤオコー、ヤマザワは新店戦略と既存店の活性化がバランスよく回っており、今後とも安定した成長が期待できよう。

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Comments

数字で表すと業績がはっきりと出ておもしろいですね。
売上高と所得との乖離も見モノですね。

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