売れ筋って何だろう!
最近、私のホームページに掲載したものですが、本日、改めて再認識する機会があったので、多少、加筆修正して掲載します。
売れ筋って何だろう。これが実は奥が深い。たとえば、次のような商品があった場合、どちらが売れ筋だと思いますか。
A:10個売れている商品
B:10個売れている商品
通常、このA、Bはどちらも10個売れているので、どちらが売れ筋かわかりません。では、この2つから、売れ筋を見極める方法はないのでしょうか。
それが、あるのです。たったひとつだけ。どのような方法かというと、売上数量ではなく、顧客の数に着目するのです。
Aは10個売れたが、いったい何人の顧客が買ったのか。
Bも10個売れたが、はたして何人の顧客が買ったかを調べるのです。
実際、調べてみたら、A、Bの顧客の数が次のような結果になったとします。すなわち、
A:10個売れている商品⇒10人の顧客が1個づつ買っている商品
B:10個売れている商品⇒1人の顧客が10個買った商品
この場合、どちらを売れ筋と考えたらよいでしょうか。Bは1人の顧客からしか買われていませんが、Aは10人の顧客が買っています。当然、Aの方が売れ筋と考えられます。なぜなら、Aの方がより多くの顧客に買われているからです。
先の例では、売れ筋を、はじめは単に売上数量だけでみていただけでした。しかし、顧客の数がわかってからは、今度は売れ筋を顧客の数でみて判断したのです。すなわち、売れ筋とは売上数量ではなく、顧客の数でみることがポイントだということです。売れ筋とは実は見方、考え方によって変わるのです。
では、もうひとつ、いっしょに考えてみましょう。
C: 5個売れている商品
D:10個売れている商品
この場合はどうでしょうか。当然、Dの方が売れ筋だと誰もが思うと思います。でも、先ほどと同様、Cは5人の顧客が1個づつ買った商品で、Dは1人の顧客が10個買った商品であった場合はどうでしょうか。
C: 5個売れている商品⇒5人の顧客が1個づつ買っている商品
D:10個売れている商品⇒1人の顧客が10個買った商品
それでも、10個売れた、Dの方が売れ筋だといえるでしょうか。顧客の数からいうとCの方がDの5倍で、Dはたった1人です。さあ、どちらが売れ筋でしょうか。顧客の数からみればCの方が圧倒的な売れ筋です。すなわち、
① 売れ筋とは売上数量からみるか
② 顧客の数からみるか
この2通りの見方があるということです。そして、どちらが物事の本質に近いか。これはより数が売れることでしょうか。そうではないはずです。より顧客の数が多いことの方が売れ筋といえると思います。
ここがポイントです。売れ筋の定義が変わったのです。当初は売れ筋を売上数量からみていたのですが、顧客の数が分ったとたんに、売れ筋を顧客の数でみるようになったのです。このように、売れ筋とは本来、顧客の数でみるべきものであり、顧客の数で売れ筋をみたときに、はじめて物事の本質がつかめるのです。
これが客単価3D分析(レシート分析)の本質です。客単価3D分析で商品を分析するとこれまでの世界とは全く違った世界がみえるのです。そして、その世界こそが真の姿だったと改めて理解できるものと思います。
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