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June 18, 2006

食品スーパーマーケット、先週の株価6/16、上昇気味で終る!

  週末に入り、日経平均が反転し、15,000円に近づきつつある。6/16の終値も前日比408.58円(+2.82%)の14,879.34円で引けた。6/13に年初来最安値の14,218.60円をつけたが、その後3日連続で続伸している。それにともない、食品スーパーマーケットの株価も上昇気味で推移している。特に6/16は業績のよい企業とリストラ効果の見え始めた企業に買いが集中しており、株価上昇率は高い企業で3%~5%の上昇が見られた。一方、値を下げた企業もあるが、大きく下げた企業はごくわずかであり、ここのところ、食品スーパーマーケットの株価も値を戻しつつあるといえよう。

  このような中で、食品スーパーマーケット上場企業約50社の中で、6/16株価上昇率No.1はイズミであり180円(+4.53%)アップの4,150円であった。イズミは今期売上102%、経常利益117%、当期純利益121%と好調であり、しかも経常利益率が5%を越え、食品スーパーマーケット業界の中でも高収益企業であり、この経常利益率が年々上昇し、投資家からの注目が集まっているものといえよう。No.2は21円(+4.28%)アップの511円の相鉄ローゼンであった。相鉄ローゼンは6/9に470円という年初来最安値をつけたが、その後、株価は上昇し、6/16も大きく株価が上がった。特に総鉄ローゼンはここのところ積極的なリストラに取り組んでおり、不採算店舗を閉め、不採算の子会社を解散するなど、負の遺産を精算しつつある。昨年度は減収減益、最終赤字決算であったが、今期2006年2月度は増収増益の黒字決算となり、その効果がではじめたといえよう。No.3は、100円(+3.10%)アップの3,320円のオオゼキであった。オオゼキの株価は6月に入ってからずっと下げ続けていたが、6/16、反発した。オオゼキはイズミと並び、食品スーパーマーケット業界では高収益企業であり、今期も増収増益となり、しかも、経常利益率は業界屈指の7%台という驚異的な数字である。また、来期は今期積極的に出店した新店の効果もあり、売上をはじめすべての指標が110%を優に越える増収増益となる予定である。

  このように、6/16のベスト3の株価上昇率の企業を見ると高成長、高収益企業に加え、リストラが功を奏しはじめた企業等に積極的な買いが入っているといえる。No.4は65円(+3.06%)アップの2,185円のバロー、No.5が15円(+2.94%)アップの525円のマルエツ、No.6が22円(+2.75%)アップの820円の東急ストア、No.7が8円(+2.60%)アップの315円の東武ストア、No.8が17円(+1.85%)アップの933円のイズミヤ、No.9が15円(+1.73%)アップの880円のマルキョウ、そして、No.10が22円(+1.55%)アップの1,440円の原信ナルスホールディングスであった。

  逆に、6/16、株価を最も下げた食品スーパーマーケットは、-33円(-3.00%)ダウンの1,064円の丸久であった。丸久は5月以降1,000円強でもみあっており、ライブドアショック、村上ファンドショックなどで一時的には下げるものの、すぐに1,000円強まで値をもどしている。決算数値もここ数年増収増益を続けており、来期も増収増益の予定である。したがって、今回の下げは一時的な下げといえ、今後、株価は徐々に安定してくるものと思う。次に下げた食品スーパーマーケットは-17円(-2.50%)ダウンの663円のCFSであった。CFSの株価は4月以降、下げつづけており、6/13には年初来最安値をつけるなど、株価は現在でも厳しい状況が続いている。CFSは、ドラックストア比率が高く、食品スーパーマーケットのキミサワの売上構成比は約30%であり、食品スーパーマーケットの不振に加え、ドラックストアの競合激化による先行きの不透明感があるものといえよう。そして、3番目に大きく株価を下げた食品スーパーマーケットは-19円(-1.71%)ダウンの1,091円のベルクである。ベルクはここ数日上げ下げの激しい荒い値動きである。特に、ここ数年、増収減益がつづいていおり、以前は経常利益率が約5%であったが、今期の決算では3%強と売上の拡大にしたがって収益性が落ちており、収益性の改善が課題となっている。また、この3社以外に6/16に株価を下げた食品スーパーマーケットは10社弱であった。

  このように先週の食品スーパーマーケットの株価は日経平均の上昇にもひっぱられ、全体として上昇気味で動いたといえるが、やはり、買いが集中した企業は高収益企業かリストラ効果が見え始めた企業が多かったのが特徴であった。2月決算企業は、そろそろ第1四半期の業績もまとまりつつあり、そろそろ公表が始まるかと思うが、来週以降の食品スーパーマーケットの株価には注目である。

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