« 九九プラス、大黒天物産、PLANT、新店開発を抑制! | Main | 食品スーパーマーケット、先週の株価(20060707)! »

July 08, 2006

食品スーパーマーケット業界の長短借入金の実態!

  上場食品スーパーマーケット約50社の長期、短期の借入金の実態を直近の決算数字でみてみると、短期借入金合計が5098億円、長期借入金合計が5172億円の合計1兆271億円の借入金総額であった。一方、売上合計は6兆6640億円であるので、売上対比の借り入れ比率は15.5%である。食品スーパーマーケットを経営する上においては、この数字からみると、約15%が売上に対しての借入れ金額の目安とみてよさそうである。なお、ここでの数字はすべて単体での決算数字を用いている。

  実際、この上場食品スーパーマーケット約50社の売上と借入れ金額の総合計の相関図をつくってみると、y=3/20xの直線上の近辺に全店がプロットされ、売上の大小にかかわらず、食品スーパーマーケットは約15%の借入れ比率であることがわかる。ただ、売上が小さいほど借入れ比率が15%以下の企業が多く、売上が大きいほど借入れ比率が15%以上の企業が多いという傾向はあるようだ。特に年商1000億円以下の企業は借入れ比率が少なく、3000億円以上の企業は借入れ比率が高いという傾向がある。

  さて、このような中で、無借金経営の企業が2社ある。その2社とは、ヨークベニマルとマックスバリュ東海である。ヨークベニマルは売上が2974億円であり、8店舗の新店を出店しているが、すべて自己資金での出店であり、借入れなしでの出店戦略を貫いている。また、マックスバリュー東海の売上は910億円であるが、7店舗の新規出店をやはり借入れなしで出店している。食品スーパーマーケットの上場企業の中ではこの2社が積極的な出店戦略をとっているにもかかわらず、借入金なしという超健全経営である。特にヨークベニマルは年商約3000億円という売上規模にもかかわらず、無借金経営である。

  次に、売上対比の借入れ金額が5%以下の食品スーパーマーケットをみてみると、アオキスーパーが0.5%、オオゼキが1.0%と借入金がほとんどない経営である。アオキスーパーは売上が742億円であり、長短借入金が3.5億円であり、オオゼキは売上が564億円であり、長短借入金が5.3億円である。両企業とも出店戦略は積極的であり、ほとんど借入れなしで新規出店を展開している。ついで、大黒天物産の2.0%、マックスバリュ西日本の2.3%、マックスバリュ中部の2.3%、ヤマザワの3.6%、マルヤの3.8%、イナゲヤの4.5%と、以上10社が売上対比5%以下の食品スーパーマーケットである。この中でも、マックスバリュ西日本、イナゲヤは年商が1700億円強という大きさであるにもかかわらず、売上対比の借入れ金額の低い企業である。また、大黒天物産はここ数年120%~130%で新規出店戦略をベースに急成長を遂げてきた企業であるが、売上対比の借入れ金額は2.0%と健全な経営である。

  ついで、食品スーパーマーケット上場企業平均の約15%以下の売上対比の借入れ金額の食品スーパーマーケットをみてみると以下の企業である。サンエー(6.0%)、九九プラス(6.3%)、マックスバリュ北海道(6.7%)、マルミヤストア(6.7%)、ヤオコー(6.8%)、原信ナルスホールディングス(7.2%)、マックスバリュ東北(7.3%)、ユーストア(7.5%)、CFSコーポレーション(7.9%)、東武ストア(8.3%)、カスミ(8.8%)、ハローズ(9.8%)、オークワ(10.6%)、ジョイス(10.6%)、ダイイチ(12.7%)、ベルク(12.8%)、ヤマナカ(13.4%)、関西スーパーマーケット(14.1%)、バロー(15.7%)、マルエツ(15.8%)、の20社である。

  このように、食品スーパーマーケット業界の上場約50社の借入れ金額の実態をみてみると30社が売上対比約15%以下の企業であり、5%以下が10社、その中でも無借金経営が2社という実情である。しかも、5%以下の企業には成長性の高い企業が多く、新規出店を借入れ金にたよらずに自己資金で賄っている企業実態がある。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート
客単価3D分析 基礎講座CD発売!

July 8, 2006 in 経済・政治・国際 |

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 食品スーパーマーケット業界の長短借入金の実態!:

Comments

Post a comment