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July 22, 2006

ヤオコー、鮮魚部門の生産性改善に本格的に着手!

  ヤオコーが鮮魚部門の生産性改善に本格的に取組み始めた。5月9日に発表されたIRプレゼンテーションの場で、第49期、2006年3月度の決算の概況説明がなされたが、その中で、第49期の主要施策の中で明らかになった。ヤオコーでは鮮魚部門にまず取り組んだ理由として、これまで一番MH効率(マンアワー:時間当りの生産性)が悪く、改善の難しい部門であったことから、そこにメスを入れ、実績を出すことにより、全体の生産性の改善に大きくつながってゆくと考え、着手したという。

  今回はモデル店として坂戸千代田店が選定され、トヨタ系のコンサルタントの指導のもと、鮮魚部門の生産性アップに本格的に取り組んだという。最近、食品スーパーマーケット業界ではトヨタの看板方式を学ぶ企業が多く、仕入れから、物流、販売までの一貫した商品の流れを顧客のニーズに即して再構築する仕組みづくりに取り組む企業が増えている。

  本来トヨタの看板方式は食品スーパーマーケットのセルフ販売からヒントを得て構築されたノウハウであるが、それが、最近では逆転現象がおき、看板方式を食品スーパーマーケットが改めて取り入れはじめているのが実態である。食品スーパーマーケットの売場は視点を変えれば、巨大なベルトコンベアと同じであり、生鮮食品を販売している壁面の冷蔵什器をベルトコンベアととらえることができる。工場ではベルトコンベアが回転するが、食品スーパーマーケットではベルトコンベアが止まっており、お客様が回転しているという違いがあるが、視点を変えてお客様が止まっていると見れば、食品スーパーマーケットの冷蔵什器がお客様の周りを回転していると見ることもでき、まさに、食品スーパーマーケットは実は工場そのものなのである。したがって、お客様が冷蔵什器から商品をカゴに入れる行為は自動車の部品をピックアップすることと同じであり、冷蔵什器を一周してカゴ一杯の商品をピックアップして、やっと食事をつくる=自動車を組み立てることができるのである。見方を変えれば、主婦は毎日様々な自動車を食品スーパーマーケットという工場で作っているともいえる。

  看板方式の最大のポイントはお客様が商品を欲しいときに欲しい商品が補充される体制を、在庫0でつくりあげることであり、その時が最高の生産性を実現するという考え方である。ヤオコーの坂戸千代田店では、そのためにまず3S(整理、整頓、清掃)から入り、次に、時間帯別マーチャンダイジングに取り組んだという。ヤオコーでは、第49期の最大のテーマはOne Day 2Open(1日2回開店)というスローガンがあり、鮮魚部門もこのスローガンのもと、特に夕方のピーク時に合わせて、商品加工、品出し、陳列を行い、新鮮で美味しいものをボリューム感を出して顧客へ訴求し続けたという。当然、そのためには、看板方式の考え方を取り入れ、坂戸千代田店の鮮魚部門の作業の段取り、時間割、勤務体制等を根本的に変えたという。これまでは店や人の都合に合わせて商品化していたやり方から、お客様のニーズに合わせて作業を根本的に組み立て直したという。

  その結果、坂戸千代田店の鮮魚部門の2005年12月度の売上は昨年対比114%となり、人件費は88%、そして、ロスが74%に大きく下がったという。ここで注目すべきはロスが売上の上昇分以上に下がったことであろう。人件費に関しては売上が14%アップしているので、現状の人員でシフトを変えたり、教育研修を実施し、技術・作業レベルをアップさせれば88%は充分可能であろうが、ロスは売上アップ分以上に下がっており、これはチャンスロスを減らし、無駄な在庫を減らし、値引き、廃棄ロスが改善できない限り下がらない数字であるので、この点がOne Day 2Openによって実現されたものといえよう。

  ヤオコーでは今回の坂戸千代田店の好結果を受け、今後、全店の鮮魚部門の生産性の改善に本格的に取り組むという。しかも、今期の第5次中期経営計画の最重要テーマの1つにもなるというので、鮮魚部門の生産性の改善はヤオコーの今後の経営戦略の最重点課題に位置づけれらたといえる。ヤオコーの今年の鮮魚売場に注目である。

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July 22, 2006 in 経済・政治・国際 |

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