日経MJ、新製品週間ランキング20060915、ジョニートップ!
9/15の日経MJで恒例の新製品週間ランキングが公表された。このデータは全国34チェーン、約200店舗の過去13週間以内に登場した新製品(リニューアルアを含む)の客単価にもとづくランキングである。公表している分野は冷凍食品、飲料、菓子、その他食品、家庭用品の4つの部門であるが、一般的な食品スーパーマーケットの分類では、加工肉、日配、一般食品、菓子、日用雑貨の5分類が対象となる。今回のランキングでNo.1の客単価の新製品は9/4登場の男前豆腐店の京都ジョニー190g×2の豆腐であり、430円である。まだ、カバー率は44.1%と低いが、9/4登場であり、これだけ客単価が高いと、今後、急激にカバー率があがってくるものと思われる。430円は1,000人当りの販売金額、すなわち、客単価であるが、1,000倍されているので、食品スーパーマーケットでは0.43円となる。0.43円は、今回の平均単価が281円であるので、PI値は0.43÷281=0.15%となり、2,000人/日の食品スーパーマーケットで1日3個平均となる。3個は販売点数は少ないといえるが、281円の商品としては、よく動く方で、客単価0.43円は豆腐約30品の中ではベスト10には入る商品である。
今回の京都ジョニーは以前から好評であった豆腐屋ジョニーのリニューアル版であり、男前豆腐と並び、現在、食品スーパーマーケットの豆腐売場で存在感を表している商品である。最近ではセブンイレブンにも置かれており、消費者に確実に認知されたといえる。豆腐の平均単価は約100円であり、最近ではベイシアのスーパーセンター等が28円の商品も開発し、価格競争となっている一方で、このような280円という10倍の価格帯の商品もしっかり売れており、2極化が進んでいるのが実態である。ちなみに、ハウスのカレーのプレミアバーモンドカレー、サントリーのザ・プレミアモルツなどもよく売れており、豆腐に限らず、最近ではあらゆる商品で2局化が進んでいる状況といえよう。日経MJの新製品の定義は13週間であるので、京都ジョニーがこれから13週間、11月末頃までトップを走り続けられるかいなかが注目されるところだ。
No.2は382円のカルビー、ア・ラ・ポテトじゃがバター味85gである。この商品はうすしお味もNo.4に入っており、322円と好調なスタートといえよう。特に、じゃがバター味は9/2登場で何とカバー率が91.8%と今回の新製品の中では3番目となる。平均単価は116円であるので、PI値は0.38÷116=0.32%であり、1日2000人の食品スーパーマーケットで、約6個であり、菓子の中では全商品の中でも売れ筋といえる数値である。菓子はPI値で0.3%越えれば充分な支持率であり、注目商品といえよう。まだ、登場したばかりであり、販促による初回購買がすすんでいる最中であり、今後、リピート購買に入った時、どのくらいの数値に落ち着くかがポイントであろう。
No.3は同じく菓子のロッテ商事、チョコパイパーティーパック10個の353円、No.5も菓子で明治製菓、たけのこの里モンブラン・モカ48gであり、274円、No.6も菓子でロッテ商事、大人のトッポ、ベイクドチーズケーキ豆乳仕立て2袋、269円である。このように今回の新製品ランキングの上位は菓子が独占している状況である。
No.7からは菓子以外の商品が登場し、267円の家庭用品のカネボーホームプロダクツ、いち髪トライアルセットの267円である。8/23登場の新製品であるが、2週連続1位であるが、客単価が185円落ちているので、ちょっと気になるところだ。No.8は飲料が登場し、260円のサントリー、緑茶、伊右衛門濃いめ500mlペットボトルである。大ヒット商品である黒の烏龍茶が新製品からはずれ、季節的にも夏から秋となったこともあり、飲料部門は8番目に登場となった。No.9は菓子にもどり、259円のロッテ商事、ACUOグリーンミント14粒である。前回2位の新製品であり、いかに、菓子の変動が激しいかがわかる。そして、No.10が242円の明星食品、チャルメラカップ、佐野しょうゆ黒68gである。このシリーズはその他の食品部門で、2位から4位を独占しており、3位しょうゆ赤216円、4位限定しょうゆ203円とといずれもその他の食品としては、高い客単価である。ちなみに、ベスト10には入らなかったが、冷凍食品でNo.1は226円のニチレイフーズ、お弁当にGood!ミニハンバーグ6個入りであった。前回1位のハーゲンダッツジャパン、クリスピーサンド、ロイヤルミルクティー66mlは3位に後退し、191円であった。
このように、今週の日経MJの新製品週間ランキングは豆腐の京都ジョニーが430円という高客単価で断トツNo.1となったことが注目される。ついで、菓子の新製品が検討しており、客単価300円台の商品が3品入ってきた。季節柄飲料、アイスクリームが後退気味といえよう。次週以降の動向も注意深く見守ってゆきたい。
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