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September 06, 2006

ウォールマート、2006年8月度売上速報、昨対112.5%!

  ウォールマートの2006年8月度の売上が8/31公表された。8月度は7/29(土)から8/25(金)までの4週間の売上であり、累計では30週間の売上となる。中間決算が26週であるので、ちょうど、中間決算後のはじめの1ケ月後の売上となる。全体としては好調に売上が推移し、8月度は112.5%であった。30週累計では112.2%であるので、8月度は累計を若干上回った数字であった。この昨対には既に撤退したドイツ、韓国の数字は除いた集計であるという。また、既存店の8月度は102.7%であり、30週累計も同じく102.7%であった。昨年同時期の数字は8月度が103.1%、30週累計が103.4%であるので、若干であるが伸び率が下がったといえる。8月度の数字を受けてウォールマートの9/1の株価は0.73ドル(1.63%)アップの45.45ドルとなり、若干上昇した。8月後半は厳しい株価であったので、今回の8月度の数字に関しては投資家は一定の評価をしたといえよう。

  では、さらに内容を見てみると、まず全体であるが、ウォールマートの売上は3つの部門に分かれている。スーパーセンター、ディスカウントストア、ネバーフッドマーケットを含むウォールマートストアズ部門、サムズクラブ部門、そして、西友を含む国際部門である。ウォールマートストアズ部門は昨対108.1%であった。ウォールマート全体の約65%の売上構成比の部門であり、ウォールマートの中核部門である。30週累計では108.5%であるので、若干伸び率は下がったがほぼ同じ数字といえよう。サムズクラブ部門が全体の売上構成比が約12%であり、昨対は104.2%であった。30週累計では105.7%であるので、やや伸び率が8月は下がったといえよう。そして、国際部門であるが、全体の売上構成比は約25%の部門であり、今回ドイツ、韓国からの撤退はあったが、以前として急成長部門であり、8月度は134.3%とウォールマート全体を引っ張っているといえよう。30週累計では129.9%であるので、8月度はさらに伸び率が高くなった部門である。 

  一方、既存店については、部門は2つに分かれており、スーパーセンターとディスカウントストア、ネバーフッドマーケットを含むウォールマートストアズ部門とサムズクラブ部門である。ウォールマートストアズ部門の8月度は102.5%であった。昨年同時期が102.9%であるので、若干下がったがほぼ同じ伸び率といえよう。30週累計では102.6%であり、昨年同時期は103.6%であったので、1ポイント累計では下がったといえる。サムズクラブに関しては8月度は103.4%、昨年同時期は103.7%であるので、ほぼ昨年並みの伸び率であった。30週累計では103.4%と同じであり、昨年同時期は102.8%であるので、昨年よりも伸び率はアップしている。

  このように、ウォールマートの8月度は全体としては112.5%と依然として高い成長率を維持しているといえるが、既存店が少し、下がりぎみであるところが気になるところだ。そして、この全体の高い成長を支えているのはスーパーセンターの新規出店であり、最近ではオーガニック食品も強化し、8月度も高水準で出店している。

 そのスーパーセンターの最新店舗であるが、8/30にワイオミング州に新規オープンした。ワイオミング州はまだスーパーセンターの出店が少なく、今回の新店を含め8店舗である。スーパーセンター以外にはディスカウントストア1店舗、サムズクラブ2店舗と全米の中ではまだまだスーパーセンターの出店が少ない州である。店舗面積は約5500坪の最新店舗である。同じく、8/30にはオレゴン州にディスカウントストアの業態転換のスーパーセンターがオープンした。オレゴン州もまだまだスーパーセンターは少なく、12店舗目である。スーパーセンター以外にはディスカウントストアが17店舗とこの州はディスカウントストアの方が多く、今回のように、ウォールマートはディスカウントストアからの業態転換も積極的である。さらに、8/30、カルフォルニア州にスーパーセンターがオープンしている。カルフォルニア州もディスカウントストアがまだ多い地域であり、144店舗展開している。今回の新店でスーパーセンターは19店舗目であり、今後、カルフォルニア州ではスーパーセンターの出店がさらに加速されるものと思う。これ以外にも8月度は8/16にフロリダ州に136店舗目のスーパーセンターを新規オープンするなど、8月だけで約20店舗のスーパーセンターを新規、ないしは業態転換して、オープンしている。

  当面、ウォールマートはスーパーセンターを軸に新規出店を加速させるとともに、ディスカウントストアの業態転換も積極的にすすめ、現状の110%以上の成長は維持してゆくものといえよう。上記を見ても明らかなようにまだまだ全米にスーパーセンターの出店余地はあり、今後数年間はスーパーセンターの時代が続きそうである。

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