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September 27, 2006

食品スーパーマーケット新店情報、2006年9月!

  9月に入って、食品スーパーマーケットの新店が全国でオープンしている。また、店舗リニューアルオープンもあり、この月も前月に続き、比較的新店のオープンが多い月といえよう。ただ、スーパーセンターの出店は一段落のようで、ベイシア、PLANT、イズミヤなど、これまでスーパーセンターを主力業態として新店を出店してきた企業は、次の出店まで少し時間がかかりそうである。変わって、NSC(ネバーフッドショッピングセンター:近隣型SC)の出店は9月度はヤオコー、バロー、大黒店物産と新規出店があり、食品スーパーマーケット業態の主力業態としての地位を固めつつあるといえる。今後、食品スーパーマーケット業界は、このNSCの開発、新規出店が成長の決め手となり、先行するヨークベニマル、ヤオコー、大黒店物産、バロー等が業界を牽引してゆくといえよう。また、主な食品スーパーマーケットの新店も今月はサミット、カスミ、アークス、つるかめ、そしてショップ99と新店が続々とオープンしている。

  まず、NSCであるが、ヤオコーが8/30、千葉県成田市に「成田はなのき台店」を新規オープンした。4月に埼玉県北足立郡伊奈町にオープンした「伊奈店」につぐ新店であり、ヤオコー89店舗目となる。千葉県には既に10店舗出店しており、地元埼玉県の60店舗に次ぐ店舗数であり、着々と千葉県にもドミナントを築きつつある。店舗面積は約700坪弱であり、年商は16億円の目標である。次いで、9/7にはバローが岐阜県不破郡垂井町に、NSCタイプのバロー垂井店を新規オープンした。バロー98店舗目の食品スーパーマーケットであり、100店舗が目前となった。最近のバローの売上は8月度全体が119.9%、既存店も107.4%と絶好調であり、食品スーパーマーケット業界の中でも注目企業である。新店の垂井店はドラックの中部薬品、書籍の三洋堂、総合衣料のあかのれん等を併設するNSCタイプの業態であり、最近バローもNSC業態での出店が増えている。売場面積約600坪、年商18億円の目標である。

  もう1社、大黒天物産もNSC業態のラ・ムーでの新規出店を9/6、岡山県岡山市に「ラ・ムー大安寺店」を新規オープンした。大黒天物産35店舗目であり、24時間オープンである。併設業態としては、ドラッグストアの金光薬品、クリーニングのピュアウォッシュ、カットハウスのブイスリー、ファーストフードのパクパク等であり、典型的なNSC業態である。大黒天物産は2月以降、6月まで新規出店がなかったが、6月以降、今回の新店で6店舗目となり、食品スーパーマーケットのディオ3店舗、NSCタイプのラ・ムーを3店舗と出店ペースが早まっている。直近の8月度の上場食品スーパーマーケットの中では全社No.1の売上伸び率であり、何と129.3%である。既存店が98.6%と若干気になるところもあるが、現在は、新規出店戦略を成功させることが最優先課題となっているといえよう。

  一方、食品スーパーマーケットについても新規出店があいついでおり、9/6、サミットが東京都江戸川区に84店舗目となるサミット江戸川区役所前店を新規オープンした。売場面積約500坪強であり、年商は22.3億円の目標である。また、北関東ではカスミが9/15、フ-ドマーケット、カスミ千代川店を新規オープンした。約550坪の売場面積であり、年商は13億円の目標という。この店舗はもともとは、ベルナの千代川店として営業していた店舗であり、カスミがベルナより譲り受け、カスミ千代川店としてオープンした店舗である。カスミは9/22にも、茨城県下妻市にFOOD OFF ストッカ-下妻東店を新規オープンした。実はこの店舗もベルナの妻東店として営業していた店舗であり、この店舗の新規オープンでカスミは122店舗となった。売場面積約350坪であり、年商は9億円の目標という。北海道ではアークスが9/1、グループ企業のホームストアが北海道室蘭市にホームストア新たかさご店を新規オープンした。

  さらに、首都圏ではテスコ傘下のシートゥーネットワークがつるかめを相次いで新規オープンした。9/12、千葉県松戸市につるかめランド新松戸店を、9/29には同じく千葉県松戸市につるかめランド五香六実店を新規オープンの予定である。今期に入り、シートゥーネットワークは新店およびリニューアルが積極的であり、昨年は新店3店舗、リニューアル3店舗の合計6店舗であったが、今期は現時点で新店8店舗、リニューアル4店舗の合計12店舗である。

  このように、9月度はスーパーセンターの出店はなかったが、NSCの出店については、ヤオコー、バロー、大黒天物産が出店しており、この3社は上場食品スーパーマーケットの中でも売上が好調な企業である。特に、大黒天物産、バローは8月度はNo.1、No.2であり、積極的な出店が売上の好調さを支えている。また、首都圏ではサミットが積極的に新店を展開しはじめ、これまで押さえ気味であったシートゥーネットワークのつるかめも出店がはじまったようで、今回新店がなかったオオゼキ、マツエツ、いなげや、ベルク等を含め今後は競争がますます厳しい状況となろう。食品スーパーマーケットの新店は当面、今後も積極的に続いてゆくものといえよう。

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