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September 07, 2006

家計調査月報と購入頻度について

  これまで、本ブログでは家計調査月報を毎月取り上げてきたが、その中身は消費金額に焦点を当て、1日当りに換算した食品スーパーマーケットにおける客単価に近い数字を見てきた。この数字と自店の客単価を比較することにより、自店の強み、弱みを認識し、現状の検証、そして、次月の仮説づくりに活かすことができる。ただ、公表が1ケ月遅れであることから、仮説よりは検証の方に力点があるといえよう。このように家計調査月報は1日当りの数字に換算することにより、自店の客単価と比較することが可能となるが、家計調査月報にはこれ以外にも有効な指標がいくつかある。そのひとつが購入頻度である。また、購入数量、平均単価もあるが、これは食品の場合は1g当りの数量であることが多く、平均単価も同様にg当りで計算される項目となり、この数字を活用するには、もう一工夫必要である。うまく加工できればPI値が算出できるかと思ったが、すぐには難しいといえる。また、購入世帯数10,000世帯当りの世帯数という数字があり、これはそれなりに活用可能かと思う。そこで、ここでは、購入頻度と購入世帯10,000世帯当りの世帯数をもとにこれまで本ブログで取り上げた観点とはちょっと違った角度から家計調査月報の実態を見てみたい。

  さて、購入頻度であるが、家計調査月報では100世帯当りの購入頻度がほぼすべての項目で算出されている。文字通り、100世帯が月間何回購入したかの購入回数を示すものであり、いわば、月間の平均購入回数、レシート枚数といえよう。したがって、これを100で割れば、1世帯当りの月間購入頻度が算出でき、各項目ごとの購入頻度分析が可能となる。また、各項目の消費金額をこの購入頻度で割れば、1世帯当りの1回当りの消費金額がわかり、これが1世帯におけるその項目ごとの客単価といえよう。ただし、この客単価はその項目を購入した世帯も、購入しなかった世帯も合わせて、1世帯当りの客単価であり、しかも、食品スーパーマーケットだけではなく、商店街や八百屋、魚屋などの専門店で購入した場合も含まれる。

  もう1点、購入世帯10,000世帯当りの世帯数であるが、これを工夫すると、まず、各項目が全体の何%の世帯が購入したか、いわば普及率を算出することができる。当然、全世帯が購入していれば普及率100%、10%の世帯が購入していれば、普及率10%となろう。また、先の購入頻度から、10,000世帯当りの購入頻度を出し、この購入世帯10,000世帯当りの世帯数で割れば、購入している世帯のみの購入頻度も算出することもできる。客単価3D分析でいえば、客数PPIという指標となる。また、この指標から、その項目を買っている世帯のみの客単価を算出することも可能となり、客単価3D分析に一歩近づくことが可能となろう。このように、家計調査月報の、購入頻度と購入世帯10,000世帯当りの世帯数を工夫することにより、家計調査月報も客単価3D分析に一歩踏み込んだ分析が可能となる。

  実際、2006年7月度の最新の家計調査月報の数字で見てみたい。まず、特徴的な商品であるが、米の消費金額は2,383円であるが、この購入頻度は、1世帯当り月間0.9回、1回当り2,770円の購入金額であり、購入世帯数のみでは1.6回、4369円購入し、普及率は54.5%である。まぐろについては、消費額は503円であるが、購入頻度は0.9回、1回当り546.7円の購入であり、購入世帯のみでは、2.1回、1,150円購入し、普及率43.7%となる。これをどう解釈するかであるが、米であれば、最終目標は米の消費金額1世帯当り2,383円、購入頻度0.9回、2,770円をいかにあげるかであるが、そのためには、まず、54.5%を60%、65%と購入顧客を増やすにはどうしたらよいか。また、購入客の購買頻度が1.6回であるので、この頻度を増やすためにはどうしたらよいかの仮説をつくり取り組んでゆくことがポイントとなる。いわば、新規顧客の獲得と既存顧客の来店頻度をあげることがポイントである。

  そこで、1世帯当りの購入頻度のベスト項目を見てみると、大分類では野菜・海草の51.0回、調理食品の21.0回、魚介類の18.0回がベスト3であり、個々の項目では、豆腐がNo.1の4.8回(普及率95.0%)、豚肉がNo.2で4.6回(92.4%)、ついで、No.3が食パン3.9回(81.1%)、No.4が果物・野菜ジュース3.3回(73.8)、No.5がヨーグルト3.1回(73.1%)No.6がアイスクリーム・シャーベット2.9回(76.1%)、No.7がトマト2.6回(75.3%)、No.8が納豆2.6回(76.9%)、No.9が天プラ・フライ2.5回(73.6%)、そして、No.10が茶飲料2.3回(63.6%)となる。

  このように、家計調査月報も一歩客単価3D分析に踏み込むことができ、購入頻度と購入世帯10,000世帯当りの世帯数を活用すると、1世帯当りの消費金額だけの分析だけではなく、より仮説検証に応用可能な指標を作成し、新規顧客と既存顧客へのアプローチを加味した実践的な仮説づくりに活用してゆくことができよう。

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