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October 23, 2006

ベルク、2007年2月期、中間決算、増収増益、株価急騰!

  ベルクが10/11、2007年2月期の中間決算短信(連結)を公表した。それによると売上は106.7%(416.46億円)、営業利益114.3%(18.85億円:売上対比4.52%)、経常利益111.5%(19.15億円:売上対比4.59%)、当期純利益99.2%(9.37億円:売上対比2.24%)と純利益ベースではわずかに昨年を下回ったが、営業利益、経常利益ベースでは2桁の増益となり、好決算となった。なお、当期利益が若干昨年を下回った理由は、減損会計0.83億円に加え、今期、過年度に渡るポイントカード引当て金額1.35億円を計上し、この特別損失が大きかった。この好決算を受けて、株価は急騰、さらに、イオンがダイエーとの独占交渉権を得た10/13日以降もさらに株価は上昇し、売買高もここ数ケ月の中ではで大商いといえる活況を呈している。

  ベルクの株価は、イオンとの業務・資本提携を公表した7/31以降、下がり続けていた。提携直後の8/1は前日比53円高の1,138円(104.8%)と上昇し、8/2、1,139円と1円上がったが、その後は株価が下がり続け、8月末には1,000円前後の株価となった。さらに9月に入っても株価は下げ続け、9月末には950円を割り込み、10月に入っても、前半は株価を下げ続け、10/11の株価は907円まで下がり、この日が年初来最安値となった。が、10/11には中間決算短信が公表され、好決算であったことから、この日を境に株価は反転し、10/12は31円高の941円(103.4%)、10/13は9円高の950円(100.9%)、そして、10/13にイオンのダイエーとの独占交渉権獲得が公表され、週明けの10/16は89円高の1,039円(109.3%)と株価は一気に跳ね上がった。売買高も168,600株とこれまで2万株前後の売買高であったので、約8倍の大商いであった。その後もベルクの株価は活発な商いの中で、1,030円付近でもみ合いが続いたが、10/20、前日比43円高の1,070円(104.1%)と上昇し、売買高も10/16を大きく越え、386,700株とここ最近では、通常の20倍という大商いとなった。このようにベルクの10/11の中間決算短信公表の翌日から株価は反転し、現在も、大商いの中、上昇基調で株価が推移している。今週のベルクの株価には注目である。

  そのベルクの中間決算短信の詳細であるが、売上が106.7%と好調であったが、既存店の売上は99.4%であり、昨年を若干下回った。売上が106.7%となったのは、新店の効果が大きく、この中間期には、5月には埼玉県川口市に「川口駅前店」、7月には群馬県太田市に「太田植木野店」と2店舗の新規出店を果たしている。また、昨年度も新規7店舗を出店しているので、既存店の99.4%をカバーし、売上が106.7%となった。一方、利益については、売上総利益は25.9%から25.7%と2ポイント下がり、営業収入が3.5%から3.6%と1ポイントあがり、結果、営業総利益は29.4%から29.3%と1ポイント下がった。ただし、販売費および一般管理費が25.2%から24.8%と0.6ポイント改善され、結果、営業利益は4.2%から4.5%と0.3ポイント改善され、売上の106.7%以上の114.3%と大幅な伸び率となった。経費削減効果が大きかったといえよう。

  ベルクはここ数年埼玉県と群馬県を中心とするドミナント展開に加え、埼玉県と東京都を中心とするドミナント展開も積極的にすすめ、商圏が2極化し、商品構成が大きく変わりつつあるのが実態である。この中間期でも、新たな設備投資として、2月には惣菜の第2工場が稼動し、特に、埼玉県と東京都を中心とするドミナント地区では必須の戦略商品である惣菜の強化体制を整えている。実際、ベルク自身も「製造小売業」を目指して行くと宣言しており、惣菜の強化はベルクにとって、今後の最重点課題といえる。

  また、この2極化は客単価に影響を与えつつあり、客数は既存店も100.9%と昨対を越えたが、客単価が98.5%と下回っている。ベルクのこの中間決算の全店の客単価は1,870円であり、これは昨年と比べ、41円(97.9%)下がっている。この傾向はここ数年、埼玉県と東京都を中心とするドミナント展開の出店増と連動しており、しかも、PI値よりも、平均単価が大きく下がっているのが実態である。PI値はほぼ1,030%(一人当り10.3個)と横ばいであるが、平均単価がこの4年間で198円、192円、186円、182円と下がっており、1世帯当りの家族数の少ない首都圏でのマーチャンダイジングをどう構築するかが、現在の最大のテーマとなっている。
  
  今後、イオンとダ゙イエーの資本・業務提携交渉次第では、イオンがマルエツ株を20%取得し、首都圏で、マルエツを中心にベルク、カスミを含めた食品スーパーマーケット連合が生まれることとなる。群馬から埼玉、東京へ出店を加速しているベルク、茨城から埼玉、千葉へ出店を加速しているカスミ、そして、東京を中心に周辺各県に展開しているマルエツが首都圏全体を包む形での食品スーパーマーケット連合となる。これまではベルクとイオンの提携をどう進めるかであったが、これからは、マルエツを中心にカスミとの食品スーパーマーケット連合をどう進めるかであり、ベルクの役割はますます重要なものとなろう。

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