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October 31, 2006

ショートタイムショッピングを考える!

  以前(10/28)、本ブログで自宅の近くにオープンした食品スーパーマーケットみらべるのプレオープンを取り上げたが、そこで、みらべるの最大の強みはショートタイムショッピングにあることを述べた。では、食品スーパーマーケットにおいてショートタイムショッピングを実現するためには何がポイントになるかを考えてみたい。ショートタイムショッピングとは文字通り、最短時間で買い物ができることである。では最短時間で買い物ができるとはどういうことであろうか。それは、ひとことで言うと、顧客が欲しいものが最短距離で買えることに他ならない。では、さらに、顧客が欲しいものが最短距離で買えるとはどういうことか。ここには、2つの問題がある。ひとつは、顧客の欲しいものをどう判断するかという問題であり、もうひとつは、顧客の欲しいものを店舗のどこに配置するかという問題である。この2点が解決された時に、食品スーパーマーケットにおけるショートタイムショッピングが実現する。もちろん、この2点をさらに加速するいくつかの付随的なテーマもあるが、本質はこの2点につきるといえよう。

  では、まず、第1の問題、顧客の欲しいものをどう判断するかであるが、顧客の好みは千差万別であり、個々の顧客の欲しいものはバラつき、これと限定することは難しいといえる。そこで、第1ステップとしては、店舗全体の顧客に注目し、大部分の顧客が欲しい商品を数値解析する。その解析の基本数式がPI値である。PI値=買上点数×来店客数であるので、この数値の高いものを大部分の顧客が欲しいものと判断し、ピックアップする。一般的な食品スーパーマーケットでは、PI値10%以上のものは数品しかなく、1%までPI値水準を下げても約200品であるので、まず、この商品群を顧客の欲しい商品と判断し、確定する。そして、もう1点大事な点が、大部分の顧客が欲しい商品に加え、特定顧客が激しくリピートしている商品をピックアップして、この商品群と同一カテゴリー内に置くことによって、さらに顧客の欲しいものへのフォロー体制をつくることができる。そのためには客単価3D分析を加えることが必要であるが、そのためには、その商品だけを買っている顧客の中でみたPI値、すなわちPPIを算出し、PI値の高い商品と組合わせることがポイントである。これに関しては、客単価3D分析ができる環境にないと商品の選定ができないので、詳細は客単価3D分析のブログを参照して欲しい。

  次に、顧客の欲しい商品が明確になったら、その商品を顧客の買い物する客動線上に最短距離で配置することである。大前提として、レイアウトの客動線が最短距離でできているということが課題である。最短距離の客動線とは明確なワンウェイコントロールの客動線であり、2ウェイや複雑な客動線がないことである。よく複雑な客動線をつくり、顧客に無理な回遊を促すようなレイアウトがあるが、ショートタイムショッピングとは逆行するといえよう。食品スーパーマーケットは毎日利用することが前提であり、単純明快なすっきりとした動線がポイントである。ここで客動線上に最短距離で配置するとは、ちょうど野球の打順を考えてみるとわかりやすい。野球の打順は1番からはじまり、9番まで続くが、大きくは1、2、9番の出塁率最高の選手、3、4、5番の長打率最高の選手、6、7、8番の中短打率の高い選手と3つに別れるかと思うが、レイアウトの商品配置も全く同じである。客動線のはじめには顧客のもっとも欲しい商品を並べるのが原則である。すなわち、顧客の欲しい商品を各カテゴリーごとに整理し、客動線に顧客の欲しい商品を先頭から順に並べて、顧客が最短距離で欲しいもの全てがカゴに入るように商品を配置することがポイントである。理想的には顧客が目をつむっていても欲しい商品が手に取れる、自宅に帰っても、欲しい商品の場所がすぐイメージできることがポイントである。顧客が欲しい商品を探さなければ買えないレイアウトはけっしてつくってはいけない。

  以上の2点を実現した店舗が究極のショートタイムショッピング実現に近づく店舗であり、食品スーパーマーケットは原則、このようなショートタイムショッピングをどこまで突き詰められるかが、顧客から支持され、競争に打ち勝ってゆくための第1歩であるといえよう。余談だが、上記に加え、このショットタイムショッピングの売場に客単価アップのテクニックを加えると、顧客にとって買い易い店舗になるだけでなく、店舗の客単価アップにもつながり、結果、売上、利益を店舗にもたらすことにもなる。これについては、別の機会に譲りたい。ショートタイムショッピングは食品スーパーマーケットにとっては、どんなに品揃えが充実しようが、結果として、どんなに店舗面積が大きくなろうが、実現させなければならない大原則であるといえよう。

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