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October 09, 2006

オークワ、中間決算、増収大幅増益、ネットスーパーに注目!

  オークワの中間決算が公表された。ここでは食品スーパーマーケットの経営状況を見るためにオオクワの個別中間決算を中心に見てゆくことにする。まず、売上であるが、104.0%(1185.92億円)、営業利益115.5%(32.54億円:売上対比2.74%)、経常利益117.8%(32.91億円:売上対比2.77%)、当期利益113.9%(17.22億円:売上対比1.45%)と増収大幅増益であった。特に大幅な増益になった理由は、粗利率は昨年が28.8%に対し、28.1%と0.7ポイント下がっているにもかかわらず、一般管理費が昨年26.2%であったものが、今年は25.3%と0.9ポイントと大きく改善し、結果、営業利益が昨年の2.6%から、2.8%へと2ポイント改善したことが大きかった。これに売上も104.0%伸びているので、金額ベースでは大きな増益を実現できたといえよう。一般管理費につては、オオクワの主力業態となるSSM(スーパー・スーパーマーケット)の経費削減に取り組んだことが特に大きかったという。

  オークワは現在多岐に渡る業態開発を行っており、主力業態はSSMであるが、これ以外に、今後の主力業態となる可能性の高いスーパーセンターにも積極的に取り組んでおり、この中間期でも既存4店舗が好調に推移したという。また、食品ディスカウント業態であるプライスカットも21店舗まで拡大し、逆に、高級食品スーパーマーケットであるメッサも2店舗となり、SSM、スーパーセンター等の品揃えを増やす業態開発だけでなく、顧客の所得別業態である食品ディスカウントと高級食品スーパーマーケットへの同時対応もはかっている。大中小商圏の全商圏対応、低高所得者向けの全顧客対応の全方位業態開発に同時に取り組むという業態開発戦略がオークワの現在の経営戦略の根幹といえよう。結果として、今回の中間決算を見る限りでは、売上、粗利率改善への貢献度は大きくはなかったが、経費削減効果が大きく、好決算となったといえよう。スーパーセンターもプライスカットもどちらかというと低粗利率、ローコスト志向業態であるので、この方向を推し進めれば推し進めるほど、決算数値としては、粗利率が下がり、同時に経費が下がる方向になるといえよう。

  また、これを受けて、オークワの株価はやや上昇気味といえ、中間決算発表があった10/3の翌日10/4は、1,492円(0.53%)、10/5は1,500円(0.53%)、10/6は1,503円(0.2%)とわずかではあるが、上がり続け、9月中旬以降、中々1,500円を越えられなかった株価であるが、ここへ来て、1,500円を越えてきたといえる。オークワの通期見通しはほぼ中間期の傾向と同じ増収増益の予定であり、今期決算は順調な結果となりそうであり、来週以降の株価には注目である。

  オークワは業態開発だけでなく、最近新しい試みにも積極的に挑戦しており、いま話題のセルフレジもすでに17店舗にまで導入が進んでいる。また、電子棚札も37店舗で挿入が進むなどIT投資に積極的である。電子棚札は最近多くの食品スーパーマーケットで導入が進み、本ブログでも触れたサミットの新店、滝野川紅葉橋店でも電子棚札が導入されていた。さらに、この中間期である、8/21からネットスーパー事業を新たに開始し、「ネットスーパーオークワ」として、オークワ和泉小田店でスタートした。オークワのネットスーパーの特徴は生鮮食品約700点を含む、約15,000点という取扱商品数である点と、実際の店舗に買物に来たようなイメージでショッピングをお楽しめるバーチャル画面(動画)をネットスーパーとしては国内で初めて導入した点である。価格は店頭価格と同じであり、3,000円以上お買上いたくと送料は無料、3,000円以下の場合は送料は300円であるという。実際、このネットスーパーオークワにアクセスしてみると、びっくりする。特にバーチャルタイプの動画版はよくできており、フラッシュを駆使してコンテンツが作られているため、まさに店内をショッピングしている感覚で商品1品1品をリアルな映像で確認しながら買い物をすることができる。トマト、きゅうり、バナナ等本物の売場の写真そのままであり、みずみずしさもつたわってくるリアリティがある。国内初というだけある、良いできである。

  このように、オークワの中間決算は増収大幅増益となり、通期も増収増益予想であり、順調な決算数値である。ただ、様々な業態開発に積極的に取り組んでいる割には、いまひとつ売上増に結びついていない点が気になるところである。プライスカットはほぼ軌道にのりはじめたようであるが、他のスーパーセンター、メッサ等は業態開発途上であり、今後、特にスーパーセンターの業態が確立され、出店戦略が軌道に乗るかどうかが、今後の売上の鍵を握っているといえよう。

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October 9, 2006 in 経済・政治・国際 |

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