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November 28, 2006

食品スーパーマーケット業界、中間決算、粗利は26.6%!

  現在、食品スーパーマーケット上場企業の2007年度中間決算を集計中であるが、今回は粗利について取り上げてみたい。この中間決算の約50社の上場食品スーパーマーケットの粗利率の単純平均は26.6%であった。ただし、粗利には2種類あり、ひとつは、売上、原価から計算する商品販売に関する粗利、売上総利益と、不動産収入等を加えて計算する粗利、営業総利益があるが、この26.6%は営業総利益のことである。純粋な商品からの粗利、売上総利益の単純平均は24.1%であり、その差が2.5ポイントあり、これが不動産収入等による収入である。ちなみに、単純平均での経費は24.3%であるので、実は、現在の食品スーパーマーケット業界は商品からの粗利だけでは、24.1%-24.3%=-0.2%分だけ赤字であり、不動産等の営業収入がなければ営業が回らない状況といえる。営業利益は2.3%(26.6%-24.3%=2.3%)であるので、確かに2.3%出ているが、これは商品からの粗利だけでは賄えない分を、不動産等の営業収入で賄って、利益をだしているという構図である。全体としては、このような構図ではあるが、もちろん、売上総利益の粗利で経費を賄い、充分に利益を出している高収益の食品スーパーマーケットもある。

  そこで、まず、売上総利益、商品からの粗利だけで、経費を賄い、営業利益を出している高収益の食品スーパーマーケットを見てみたい。この中間決算で見ると、商品からの粗利である売上総利益-経費=3%以上の食品スーパーマーケットは、オオゼキ(5.9%)、カウボーイ(4.9%)、サンエー(4.8%)、大黒天物産(4.5%:5月決算であるため第1四半期)、原信ナルスホールディングス(4.1%)、アークランドサカモト(4.1%)、アークス(3.1%)の7社である。この7社の特徴を見ると、オオゼキ、カウボーイ、大黒天物産、アークスは、経費比率が18.1%、13.1%、17.8%、18.9%と極限まで下げ、高収益をあげている企業である。これに対し、サンエー、原信ナルスホールティングス、アークランドサカモトは売上総利益の粗利が30.3%、27.9%、29.4%と極限まで引き上げ、高収益を生み出している企業という特徴がある。

  次に、売上総利益-経費=1%以上の食品スーパーマーケットを見てみたい。今回の中間決算では、丸久(2.0%)、マルキョウ(2.0%)、東武ストア(1.8%)、マックスバリュ西日本(1.7%)、イズミ(1.2%)、ハローズ(1.2%)の7社である。この中でイズミは、GMS、ショッピングセンター業態がどちらかというと主体であり、不動産収入等が多く、売上総利益に加え、4.4%もあり、売上総利益22.1%、経費20.9%と経費をしっかりコントロールし、商品からの粗利で経費を賄っている。したがって、不動産収入等はそっくり営業利益にプラスされるので、営業利益5.6%という高収益構造を生み出している。ちなみにほぼ同様の業態である平和堂、イズミヤの売上総利益-経費を見てみると、どちらも営業利益は3.0%、1.4%とプラスであるが、売上総利益-経費は、-3.2%、-1.7%とマイナスであり、その差はイズミの経費比率20.9%に対し、平和堂29.0%、イズミヤ26.7%の経費比率の高さにあるといえる。

  逆に、今回、営業利益が黒字で、売上総利益-経費=-2.0%以下のマイナスの食品スーパーマーケットを見てみると、フジ(-4.4%)、OLYMPIC(-4.0%)、いなげや(-3.8%)、ユーストア(-3.7%)、平和堂(-3.2%)、相鉄ローゼン(-2.6%)、バロー(-2.5%)である。これらの食品スーパーマーケットの特徴は、不動産収入等の営業収益が豊富であり、フジ(5.6%)、OLMPIC(4.6%)、いなげや(4.1%)、ユーストア(4.8%)、平和堂(6.2%)、相鉄ローゼン(3.7%)、バロー(5.1%)であり、これらの企業は経費比率が25%を越えるという特徴がある。すなわち、経費比率の高さを不動産収入等で補っているという構図である。

  ちなみに、今回の中間決算で営業利益率ベスト10の高収益の食品スーパーマーケットは、サンエー(7.6%)、オオゼキ(7.1%)、イズミ(5.6%)、カウボーイ(4.9%)、マックスバリュ東海(4.6%)、ベルク(4.5%)大黒天物産(4.5%)、丸久(4.5%)、アークランドサカモト(4.1%)、原信ナルスホールディングス(4.1%)である。これらの食品スーパーマーケットはすべて売上総利益-経費がプラスであり、本業の強さが際立っている食品スーパーマーケットといえよう。このように、今回の中間決算を見る限り、食品スーパーマーケットの高収益体質を作り上げるポイントは、売上総利益-経費をプラスにもってゆくことであることが、鮮明に浮かび上がったとえいよう。

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