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November 29, 2006

食品スーパーマーケット中間決算、借入金約9,500億円!

  食品スーパーマーケット上場企業の2007年度の中間決算状況がほぼまとまった。これまで、本ブログでは売上、営業利益、粗利について取り上げたが、今回は借入金、短期、長期についてみてみたい。今回の中間決算の集計は上場食品スーパーマーケット54社の集計結果であるが、この54社のすべての借入金額を合計すると約9,500億円となった。第1四半期の借入金合計は1兆円を越えていたので、この3ケ月で500億円借入金が削減されたといえよう。長短で見てみると、短期借入金が約4,700億円、長期借入金が約4,800億円であり、合計約9500億円である。ほぼ、長短、半々といえよう。これを今回の直近の年商約7兆円で割ると、13.75%となり、現在、上場食品スーパーマーケットは、年商の13.75%を金融機関から借入れ、経営を回しているといえる。食品スーパーマーケットと金融機関とはその意味で切っても切れない、持ちつ持たれつの緊密な関係にあるといえよう。

  この中で、中間決算時の借入金が直近の年商に対して、1.0%以下の食品スーパーマーケットは全部で5社ある。マックスバリュ東海(0%)、ヨークベニマル(0%:現7&Iホールディングス)、アオキスーパー(0.4%)、オオゼキ(0.6%)、大黒天物産(1.0%:5月決算であるので、第1四半期)であり、これらの食品スーパーマーケットの借入金は実質、ほぼ0であり、キャッシュフローのみで経営を回しているといえる。特に、マックスバリュ東海、大黒天物産、ヨークベニマルは食品スーパーマーケット業界の中でも新規出店戦略に重点をおいた成長を志向しており、その新店開発をキャッシュフロー内でまかなうという、健全な成長戦略を実践している食品スーパーマーケットといえよう。

  ついで、直近の年商に対し、5.0%以下の食品スーパーマーケットをみてたい。マックスバリュ西日本(1.7%)、マックスバリュ中部(2.3%)、ヤマザワ(3.1%)、いなげや(4.2%)、マックスバリュ東北(4.4%)、マミーマート(4.7%)、九九プラス(5.0%)と、この7社が5.0%以下の借入依存度の食品スーパーマーケットである。ちなみに、この次がマックスバリュ北海道であり、5.2%である。奇しくも、この8社+上位5社=13社の中に、マックスバリュの上場企業、マックスバリュ東海、西日本、中部、東北、北海道すべてが入っており、マックスバリュの借入金に頼らない財務体質の強さが際立っているといえよう。特にヤオハン時代苦労したマックスバリュ東海は借入金0を貫いており、上場食品スーパーマーケットではただ1社の借入金0の企業である。

  これとは逆に、この中間決算時で、直近の年商に対し、借入金の依存度の高い食品スーパーマーケットをみてみると、カウボーイ(66.7%)、天満屋ストア(52.9%)、マルヨシセンター(35.0%)、OLYMPIC(30.0%)の4社である。この中で、もっとも厳しいカウボーイは中間決算では業績が回復傾向が見え、第1四半期よりも借入金は若干減ったが、依然として厳しい状況である。また、これについで、20%以上の借入依存度の食品スーパーマーケットは、丸和(27.3%)、丸久(26.7%)、イズミヤ(25.9%)、マツヤ(22.4%)、北雄ラッキー(21.7%)、イズミ(21.1%)、ドミー(20.1%)、フジ(20.1%)の8社である。この中ではイズミヤがスーパーセンター等の出店により、借入金が増えつつあり、気になるところだ。これら12社が、この中間決算段階では、食品スーパーマーケット上場企業の中で、直近の年商に対し、借入依存の高い企業といえ、今後、財務体質を改善してゆくために、収益性の高い企業経営がいっそう求められるといえよう。

  ちなみに、この中間決算で全社平均以下で上位企業を除いた食品スーパーマーケットは以下の通りである。サンエー(5.2%)、ヤオコー(5.7%)、マルヤ(6.3%)、アークス(7.0%)、ユーストア(7.3%)、東武ストア(7.3%)、CFSコーポレーション(7.7%)、マルミヤストア(7.7%)、カスミ(8.9%)、原信ナルスホールディングス(9.6%)、オークワ(9.8%)、ダイイチ(10.1%)、ハローズ(10.1%)、ジョイス(11.3%)、マルエツ(12.1%)、ベルク(12.8%)、ヤマナカ(13.7%)、関西スーパーマーケット(13.8%)である。

  このように、この中間決算の借入金は第1四半期よりも約500億円減り、食品スーパーマーケット上場企業の借入依存度は改善されつつあるが、個々に見ると、年商の借入依存度が20%以上のまだまだ厳しい企業もあり、今後、業績を改善し、全体の平均13.75%以下にいかにおさえてゆけるかが当面の課題といえよう。特に、金利がいつ上がるかが、予断を許さない状況がつづいており、借入依存度が高い場合は、即財務への圧迫となり、食品スーパーマーケット最大の成長戦略、新規出店が抑制されかねない。そのためにも、借入金をできるだけ速く、削減してゆくための財務戦略が今後ますます重要な経営課題となろう。

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