アークス、ビックアハウス次世代業態、スーパーアークス2号店を出店!
アークスが11月に札幌の菊水にビックハウスの次世代業態と位置付けたスーパーアークス1号店をオープンして以来、2号店となる北24条店を12/1、札幌市北区に新規オープンした。アークスは1994年にビックハウスの第1号店を出店して以来、33店舗の出店を行い、約1,000億円となり、アークスの全売上の約50%を占める主力業態として確立していたが、ここへきて次世代型のビックハウス、スーパーアークスを開発、今後、スーパーアークスがアークス独自の主力業態として北海道全域に展開してゆくことになるという。
12/10の日経MJにもアークスの横山社長がトップの戦略として、スーパー大編成時代、M&Aで道外に進出へというインタビュー記事の中でその戦略の一端を語っているが、最大の違いは品揃えが従来のビックハウスの約3倍12,000品目となったことであろう。絞込みから品揃え、客数から客単価、新規顧客から来店頻度のアップへとの戦略転換といえよう。折りしも、ディスカウントで一時代を築いた北海道のカウボーイも戦略転換を迫られ、経営再建に入った矢先であり、北海道ではディスカウント戦略転換の時代に本格的に突入したといえよう。
スーパーアークス2号店は12/1、札幌市北区にオープンした。直営の売場面積は約1,000坪であり、1階の同じフロアー内にドラックストア、100円ショップ、眼鏡専門店などが入るNSC(近隣型SC)タイプでの出店である。年商は36億円を目標という。一方、既に、11/3に札幌市白石区菊水にオープンしたスーパーアークスの1号店も同様にNSCタイプの出店であり、1階にドラックストア、レンタルCD、DVD、眼鏡専門店、靴専門店などのテナントが入店している。年商は1号店同様、36億円であり、スーパーアークスは年商36億円の立地が前提となっているようである。1号店のオープンに際し、アークスはスーパーアークスの特徴を次のように解説している。「一物三価によるロープライス路線を引き続き追求しながらも、今後益々進行するであろう少子高齢化社会に対応した品揃えや、食に対するお客さまからのご要望にお答えするため、健康、安全、安心を意識した商品(たとえば産地直送商品、有機栽培商品、地場産品を使用した商品など)の品揃えの充実をはかって参ります」としており、ビックハウスの根幹の価格戦略、一物三価は残しながらも、品揃えの充実をはかるという戦略転換を宣言しているといえよう。これ以外にもらくらく配達便での宅配、クッキングアドバイスコーナーなどのサービスの充実もはかったという。
当然、2号店の北24条店にもこられは引き継がれ、特に1号店で好評であったという水産コーナーの対面販売(ちょうど12/10の日経MJに写真が載っている)や産地・生産者がわかる健康、安心、安全を意識した商品を充実させたという。また、クッキングアドバイスコーナーやらくらく配達便も取り入れているという。これで、ほぼスーパーアークスの業態は固まったといえ、今後、3号店、4号店と着々と新規出店が進んでゆくものいえよう。
また、12/10の日経MJでのインタビュー記事の中で、アークスの横山社長はスーパーアークスについて、品揃えを12,000品目に従来の約3倍に増やした理由について、高齢化、核家族化の中で都市部を中心に小分けした生鮮や総菜、日配品を求める消費者も増えているので、このような需要にもきめ細かく対応できる業態を目指したという。ただ、プライスラインについては、100g当たり120円が主力ラインであるが、190円までのラインは対応するが、300円、500円のラインは置かないという戦略であり、品揃えは大幅に増やすが、プライスラインは絞り込むという価格政策をスーパーアークスでは採用するという。そして、気になる粗利であるが、ビックハウスは約17%であるが、スーパーアークスは19%程度まであがると予想している。さらに、今後の出店計画については、1年以内に5店舗の出店計画は決まっており、アークスの目指す2010年3,000億円の中期経営計画の中核業態となるものと思う。
現在、北海道はアークス、イオン、生協の3つ巴の均衡状態が続き、激しいシェア争いが繰り広げられているが、イオンはスーパーセンター、SCを主力業態として新規出店を行っているが、今後はこれに対抗するアークスのあらたな主力業態スーパーアークスが確立されたことにより、さらに出店競争が加速され、シェア争いが激しくなるものといえよう。今後、アークスの新業態スーパーアークスの動向に注目したい。
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