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December 25, 2006

7&Iホールディングス、チームMDからグループMDへ

  12/19、7&Iホールディングスの新たな挑戦がスタートした。これまで、チームMD(マーチャンダイジング)をセブンイレブン、イトーヨーカ堂などグループ各社が独自に進めてきたメーカーとの商品共同開発を、7&Iホールディングスグループ全体で進めてゆこうという試みである。ネーミングもチームマーチャンダイジングからグループマーチャンダイジングという呼称となり、グループMD改革プロジェクトがスタートした。昨年9月に7&Iホールディングス発足以来のグループ全体としてのマーチャンダイジング政策における初の試みである。

  このグループMDプロジェクトの下には、グループMD部会とグループ開発会議の2大組織があり、参加グループはセブンイレブンジャパン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート、シェルガーデンの5社で構成される。グループMD部会ではコンセプト(商品戦略)、品質基準(商品政策)、管理基準の3つのテーマのもとに事業計画を策定することが主な目的である。一方、グループ開発会議では、商品の基本設計、数量計画、物流計画の3つをテーマに、グループMD部会で立案された事業計画を具現化することが目的であり、さらに、下部組織として、部会で承認されたニーズのもとに開発チームが組織され、アウトソーソーシング部会(原材料メーカー、製造メーカー、容器・デザインメーカー)と組み、商品開発を実施してゆくという仕組みである。当面、5社、72名で構成され、11部会26チームが動き始めるという。

  すでに、来春、2007年春の数値計画が決まっており、デイリー商品30アイテム、加工食品70アイテムの合計100アイテムを開発してゆく予定であり、年内にはこれを300アイテム、年商では500億円の計画である。1アイテム平均1.6億円の計算となるので、開発チームは1アイテム1.6億円平均の売上を達成することになるといえよう。また、3年後には7&Iホールディングスグループ全体で1,000から2,000アイテム、合計1.8兆円の売上目標を立てており、これはデイリー、食品の15%から20%の売上構成比となるという。また、デイリーの具体的なカテゴリーは和総菜、ヨーグルト、デザート、チルド牛乳、乳飲料などであり、加工食品は乾物・お茶、調味料、飲料、嗜好品、カップ麺、菓子などが主なカテゴリーである。当然、将来はさらにカテゴリーが広がり、あらゆるカテゴリーで取り組んでゆくことになろう。

  今回のグループマーチャンダイジングの目的のひとつはセブンイレブン・ジャパンが培ってきた商品開発の手法をグループ全体で共有化し、拡大・強化とあることからも、7&Iホールディングスグループ全体にセブンイレブンのノウハウを水平展開することが狙いのひとつである。また、配送体制、原料調達、製造工程等のコストを徹底的に管理とすることももうひとつの狙いであり、商品の粗利は通常、売価の約30%であることから、グループマーチャンダイジングでは売価の70%にあたる原価に踏み込み、ここを圧縮することでトータルコストを引き下げ、売価をさらに下げることが目的といえよう。小売業から製造小売業への脱皮をはかるためのプロジェクトがグループマーチャンダイジングの目的のひとつといえよう。

  総店舗数はどのくらいの規模となるかというと、セブンイレブン11,507店舗、イトーヨーカドー180店舗、ヨークベニマル144店舗、ヨークマート58店舗、シェルガーデン19店舗の合計11,908店舗が対象となる。セブンイレブンの客数1,000人/日、イトーヨーカドーの客数5,000人/日、ヨークベニマルの客数3,000人/日、ヨークマート、シェルガーデンの客数2,000/日で計算すると総客数約1,300万人となり(セブンイレブンの比率90%弱)、年間では47.4億人となるので、約50億人の年間延べ客数となる。したがって、客単価(金額PI値)は1円が50億円の価値となり、恐らく日本の小売業における食品小売業としては最大の規模、客単価1円の重みといえよう。また、3年後1.8兆円の約20%がグループマーチャンダイジングの売上目標ということでもあるので年商約3,600億円となり、客単価では3,600億円÷50億人=72円の目標といえる。その内、30%がデイリー、70%が加工食品であるので、客単価でみるとデイリー約20円、加工食品約50円が今回のグループマーチャンダイジングの対象になるといえよう。

  このように、7&Iホールディングスがいよいよ、商品戦略に本格的に動き始めたといえ、今後、これまで取り組んできたチームマーチャンダイジングがグループマーチャンダイジングへと進化することにより、スケールメリットをいかに収益に結びつけることができるかが課題となろう。ただ、気になるのはセブンイレブンの客数に比べ、他の業態の店舗数、客数の比率が余りにも少なく、今後、グループマーチャンダイジングをより加速するためには、他の業態、特に食品スーパーマーケットの客数を増やすことが必要といえ、そのためにはM&Aが大きな鍵を握るものといえよう。今回のグループマーチャンダイジングは、その意味で食品スーパーマーケット業界のM&Aにも波及するテーマであるともいえよう。当面、この春にどのような商品が7&Iホールディングスの店頭に並ぶかに注目したい。

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December 25, 2006 in 経済・政治・国際 |

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