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January 04, 2007

食品スーパーマーケットにおける既存店の動き!

  食品スーパーマーケットにとって、成長、利益の源泉は既存店の活性化にあるといってもよいが、既存店を活性化することは簡単ではない。昨年1年間の食品スーパーマーケットの動きを見ても、月次売上速報を公表している中で、既存店の数字が昨対を越えた企業はわずか数社であり、いかに既存店の活性化が難しいかがわかる。全体の売上をあげるのであれば新店を数多く出せば可能であり、実際、昨年の売上伸び率ランキングを見ると、新店を沢山出した食品スーパーマーケットが上位を独占している。ただ、既存店の活性化が伴なわない、企業成長は、食品スーパーマーケットにとってはいずれ利益に響き、数年を経ずして安定成長がとまってしまうのが実態である。そこで、本ブログでは、食品スーパーマーケットの既存店に絞って、その動きを、昨年1年間の数字をもとに見てみたい。
  
  まず、直近の売上速報は12月度が1月中旬公表の予定であるので、昨年11月までの1年間の動きで見てみる。11月度、既存店が昨対を上回った食品スーパーマーケットは6社である。アークランドサカモト(105.7%)、バロー(103.9%)、マックスバリュ東海(103.0%)、マックスバリュ中部(102.6%)、マックスバリュ西日本(102.2%)、ダイイチ(101.9%)であり、上場食品スーパーマーケット約50社の中で、月次の売上速報を公表している企業約20社の中で6社(約25%)である。これほど、現在の食品スーパーマーケット業界では既存店で昨対クリアーすることは難しいといえる。逆に、全体の売上ではNo.1は大黒天物産(128.7%)、No.2はPLANT(120.4%)であるが、その既存店は95.9%、96.8%と昨対を割っており、全体売上伸び率が高いからといって、既存店が好調なわけではない。

  そこで、昨年の11月度既存店で昨対をクリアーした6社について、さらに、数ケ月間、さかもどってみると、アークランドサカモト(11月度105.7%、10月度105.0%、9月度104.5%、8月度、104.3%、7月度100.7%、6月度101.7%、前年11月度99.2%)、バロー(103.9%、102.4%、103.1%、107.4%、104.8%、103.8%、前年11月度101.0%)、マックスバリュ東海(103.0%、106.5%、105.4%、105.9%、104.9%、106.1%、前年11月度100.0%)、マックスバリュ中部(102.6%、105.1%、103.5%、104.5%、104.0%、104.9%、前年11月度は未確認)、マックスバリュ西日本(102.2%、101.2%、99.9%、102.8%、98.7%、98.3%、前年11月度95.0%)、ダイイチ(101.9%、106.0%、105.7%、103.7%、101.7%、104.2%、前年11月度99.0%)である。

  この数字を見ると、既存店は105%成長が非常に安定した数字であることがわかる。アークランドサカモトも7月度までは100%強の数字であったが、8月に105%弱まで既存店を引き上げ、以後、安定した既存店の成長が維持されている。バロー、マックスバリュ東海、マックスバリュ中部については、この6ケ月間ほぼ105%前後で安定した成長を維持している。逆にマックスバリュ西日本は8月以降、102%前後で既存店が安定してきつつあるが、105%前後へはもうひといきであり、既存店が安定した成長にゆくまでにはもう少し活性化が必要なようである。また、ダイイチについては10月までは順調に105%前後まで既存店が伸びてきた、11月に入り101.9%と下がっており、若干、気になるところである。

  このように、実際の食品スーパーマーケットの既存店の実態を見てみると、105%がひとつの分岐点であり、この線まで既存店の成長をもっていってしまえば、ほぼ、安定した成長が維持されるといえよう。102%前後ではまだまだ不安定であり、昨対割れをおこしかねない数字であり、この場合は、105%まで既存店を活性化することが急務といえよう。今回の食品スーパーマーケットの中ではアークランドサカモト、バロー、マックスバリュ東海、マックスバリュ中部の4社が既存店の安定成長圏に入ったといえよう。

  現在の食品スーパーマーケット業界は全体の成長は好調で、昨対110%弱で推移しているが、こと既存店に関しては、105%の安定成長路線に乗った企業はごくわずかであり、全体としては100%を若干きっており、厳しい状況が続いている。これは全体110%の中身が、新店110%、既存店100%ということであり、同じ、110%の成長を目指すのであれば、新店105%、既存店105%が望ましいといえよう。その意味で、2007年度の食品スーパーマーケット業界の重点課題のひとつは、既存店105%、当面102%の達成であるといえよう。今年は本ブログでも食品スーパーマーケット業界の既存店の動きにも注目してゆきたい。

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