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January 28, 2007

食品スーパーマーケット業界の減損会計の現状、今期で一巡か?

  いよいよ、来週から、2007年度3月度の第3四半期の食品スーパーマーケット業界の決算の公表が本格化すると思うが、今期決算の特徴としては、食品スーパーマーケット業界でも、前期からはじまった減損会計の適用が本番となり、営業、経常段階では大幅な増益になった企業でも最終利益が減益、あるいは、マイナスになる場合が今期の決算ではめずらしくない。そこで、本ブログではこれまで公表された食品スーパーマーケットの第3四半期決算をもとに、食品スーパーマーケット業界の減損会計の現状を見てみたい。

  減損会計は2006年3月期から適用がはじまったが、食品スーパーマーケット業界では圧倒的に2月度決算が多く、早めに減損会計を適用し、前期の決算から採用した企業もあるが、本格的な減損会計の適用は実質今期決算からといえよう。減損会計は簿価を時価に合わせ、マイナス分を特別損失に計上するため、営業、経常利益には影響を与えないが、最終である純利益に影響を与える。これは、結果的には、より精度の高いROE、PBR、PERなどが算出されることとなり、株主にとってはより正確な企業経営の実態をつかむことが容易になり、企業への思い切った投資がしやすくなる。株主資本をしっかりと収益に結びつけ、企業の資産価値を引き上げている企業かどうかの実態がより明確になり、投資活動が一層活発化するものといえよう。特に、この春からは外資が本格的にM&Aに参入することが必至であり、食品スーパーマーケット業界でも、今年は外資を含め、本格的なM&Aの時代に入るものといえる。1/27の日経でも、今期はウォールマートが西友+αへの投資に踏み込むことになるのではという、ウォールマート幹部へのインタビュー記事が載っていたが、今年は西友の動きにも注目であろう。

  減損会計が適用された直近の事例では、マックスバリュ北海道の2007年3月期の第3四半期決算が1/24に公表され、その中で、減損損失4.79億円を計上し、当期純利益が0.99億円のマイナスとなったことである。マックスバリュ北海道の第3四半期決算は売上は99.9%、営業利益は197.3%、経常利益は195.7%と大幅な増益であったので、減損会計が大きく最終利益に響いた形である。マックスバリュ北海道は前期の2006年3月期の第3四半期決算でも22.8億円の減損損失を計上し、当期純利益が20.26億円のマイナスとなっており、2期連続の赤字決算となったが、減損損失額が縮小しており、来期は好決算が期待されよう。来週以降に公表される食品スーパーマーケット業界の2007年3月期の第3四半期決算においても本ブログでは減損会計の動向にも注目してゆきたい。

  一方、2007年2月期の主な食品スーパーマーケットの第3四半期決算の減損会計の現状であるが、ユーストアが減損損失23.03億円を計上し、当期純利益が8.92億円のマイナスとなった。ユーストアもマックスバリュ北海道同様、前期も44.5億円の減損損失を計上しており、前期の当期純利益が29.32億円のマイナスであり、2期連続の赤字決算であった。ただ、減損損失は半減しており、来期は好決算が期待できよう。

  これに対し、前期から早期に減損会計を適用し、今期の第3四半期決算が大幅な増益となった食品スーパーマーケットもある。平和堂は前期は当期利益が-1億円の赤字であったが、今期は一転、34.71億円の黒字であり、これは前期に早期に適用した減損会計を含む56.03億円の特別損失が大きかったためである。イズミヤも前期は-2.86億円の当期利益が赤字であったが、今期は一転13.5億円の黒字であり、やはり、前期に102.66億円という減損会計を含む特別損失が大きかったためである。

  同じく、早期に減損会計を適用したが、2006年度2月期の第3四半期の前期もそして2007年2月期の第3四半期の今期も増益となった食品スーパーマーケットもある。沖縄のサンエーは前期4.02億円の減損会計を適用したが、増収増益となり、今期は特別損失はわずかであり、大幅な増益となった。また、イズミは今期から減損会計を適用し、2007年2月期第3四半期決算では、特別損失を23.03億円計上しているが、それらの損失を相殺し、大幅な増益となった。

  このように2月期決算の食品スーパーマーケットは早期に減損会計を適用し、今期は大幅な黒字転換をした企業と、減損会計の損失以上に高収益を上げた企業があったが、逆に、今期も減損会計が重くのりかかり、依然厳しい経営状況の企業とに2極化しているのが現状である。いずれにせよ、今期で食品スーパーマーケット業界もほぼ減損会計の決算への影響は一巡するものといえ、来期の決算以降は、これまでよりも、資産の評価の精度が増し、より実態に即したROE、PBR、PERとなるため、外資の参入も含め、M&A等の株式を基点にした投資活動が本格化するのではないかと予想される。

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