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March 20, 2007

マクドナルド、売上から利益重視へ戦略転換!

  マクドナルドがここへ来て、売上から利益重視へ経営戦略の転換をはかろうとしている。3/16の日経で「マクドナルド、FC主体に、比率3割5年後メド7割に」、「直営店を転換、店舗投資負担を抑制」という見出しの記事が掲載された。内容は現在約3,800店の70%を占める直営店の粗利益率が11%であるのに対し、30%を占めるFC店の粗利益率は32%と約3倍の高さであるので、この比率を逆転させ、いっきに全体の収益性を高めようという狙いであるという。5年後にFCを70%、直営店を30%の目標ということで、急激な既存店のFCへの転換をはかることになるという。

  マクドナルドは1/10に2006年度の年間全店売上げの記録の更新を発表しており、昨年度は創業以来、過去最高記録の売上4,415億円であり、記録更新は5年ぶりであるという。その理由をマクドナルドは、QSC(Quality, Service, Cleanliness)を基本に、(1)サラダマック、ピタマック、マックフルーリー等の戦略的な新商品開発、(2)三角マロンパイ、フレーバーティー投入等による\100マックの強化、継続、(3)快適な食事空間を提供するための店舗改装、(4)早朝営業や24時間営業の強化による営業時間の延長等の施策を展開していったことが要因であるとしている。

  実際、この2007年2月度の数字は売上114.0%、客数109.4%、客単価102.8%と絶好調といってよい数字であり、しかも既存店の売上も何と112.4%と好調な数字である。この1月度も売上110.1%、客数105.6%、客単価102.4%、既存店は売上も108.2%であり、今年に入って、この2ケ月好調な売上が続いている。しかも、この2月度は、昨年の2月度が105.1%の売上であったので、さらに売上を伸ばしており、底固い、顕著な数字改善といえよう。

  ただ、過去最高売上を達成した昨年の1年間はけっして順調な状況ではなかったといえる。昨年1月から4月までは客数アップ戦略に走りすぎ、客単価が大きくダウンした。逆に5月以降、7月までは客単価アップ戦略に踏み込みすぎ、今度は客数がダウンした。そして、8月以降やっと双方のバランスがとれはじめたという状況である。これらの試行錯誤を踏まえての安定した成長路線の確立であり、今年の好調な数字はその意味でもバランスの良い堅調な成長路線に入ったといえよう。

  このような状況を踏まえての、売上、すなわち、成長戦略から利益重視への経営戦略への転換であり、マクドナルドの経営改革にとっては第2段階に入るといえよう。その背景にはマクドナルドの伸び悩む利益率があり、2006年12月期の決算短信を見ると売上は3,556.96億円、営業利益は73.8億円(229.9%:売上対比2.07%)、経常利益57.08億円(299.6%:売上対比1.60%)、当期純利益15.49億円(売上対比0.43%)と大幅な増収増益ではあった。しかし、過去の経常利益を見てみると、2005年12月度の経常利益28.59億円(売上対比0.87%)、2004年12月度の経常利益72.77億円(売上対比2.36%)、2003年12月度の経常利益18.96億円(売上対比0.63%)、2002年12月度の経常利益20.50億円(売上対比0.63%)、2001年12月度の経常利益189.33億円(売上対比5.23%)、2000年12月期の経常利益292.97億円(売上対比8.18%)、1999年12月期の経常利益314.00億円(売上対比9.55%)という数字の推移であり、過去には経常利益率5%、10%近い時代があり、その時の経常利益高は300億円を越えており、この2006年12月期の5倍の額である。ここまで利益率を改善することはけっして簡単ではないと思うが、当面、売上対比の経常利益率を3%、そして5%へと改善してゆくことが目標といえよう。そのための経営戦略の転換が今回、日経新聞に掲載されたFC比率30%から70%への戦略転換であるといえよう。マクドナルドの今後の利益率の推移に注目である。

  最近のマクドナルドの株価の動きであるが、1/19に2,105の年初来高値をつけて以来、下がり続けており、3/16現在1,920円であり、投資家は現段階では厳しい評価といえよう。特に、ROEが0.46%であり、収益性が低いところが課題となっているといえる。発行株式数が132,960,000株であるので、時価総額は2,552億円であり、食品スーパーマーケットNo.1のイズミとほぼ同じである。マクドナルドの過去最高値の株価は2001年7月31日の5,080円であり、この時は経常利益5%を出していた時期であり、株価を引き上げ、時価総額をあげてゆくためにも、経常利益率5%がやはり今後の大きな課題といえよう。

  このようにマクドナルドがここへ来て、大きく経営戦略を売上重視から利益重視に転換する理由はこの辺にあると思われ、FC比率70%への思い切った転換が実現し、収益性の高い企業に変身できるかどうかが課題である。マクドナルドの今後の動向に注目してゆきたい。

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March 20, 2007 in 経済・政治・国際 |

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