コモディイイダ、ミラベルの競合状況のチラシを見る!
本ブログでも以前とり上げたことがあるが、私の地元に昨年10月に新規オープンしたスーパーミラベルが半年を過ぎた。それまではこの地区はコモディイイダ滝野川店がほぼ独占し、コープとうきょう、ライフストア、そして、サミットが一部重なっていた程度であった。ところが、そのサミットが昨年9月にもとの店舗の直ぐ近くに移転増床、大幅に食品を強化し、商圏が拡大し、競合状況が厳しくなった。そして、昨年10月にはミラベルがコモディイイダの至近距離に新規オープンし、商圏はいっきに激化した。この約半年間この3店舗、特に、コモディイイダとミラベルが激しい価格競争を繰り広げてきたといえる。今週、たまたま、この3店舗の折り込みチラシが入ってきたので、現状の競合状況の実態をこのチラシからみてみたい。
この3店舗は、それぞれチラシの入る曜日が違い、コモディイイダは6/10から6/13、直競合のミラベルは6/14、6/15、そして、サミットは6/13から6/17のチラシがはいった。コモディイイダ、サミットはポイントカードを発行しているので、ポイントを有効に活用したチラシとなっているが、ミラベルはポイントカードを発行していないため、価格訴求主体のちらしである。ちなみに、営業時間はサミット、ミラベルが朝10時から深夜1時まで、コモディイイダは朝10時から夜10時までである。
3店舗のチラシを見るとコモディイイダのちらしが最も激しいチラシとなっており、競合状況を意識した内容となっている。6/10はポイント終日5倍、6/11はポイント終日10倍で、毎月11日はイイダの日でこのポイント終日10倍が繰り返されている。ただ、コモディイイダのポイントは200円毎に1ポイントであり、500ポイントで500円の商品券との引きかえであるので、10万円で500円の還元となり、売上の0.5%還元となる。したがって、ポイント10倍は、実質5%引きということになり、月1回、全品5%引きの販促を実施しているのと同じことであるといえよう。10倍というと、イメージ的には10%引きのように思えるが、よく計算をすると5%引きである。一方、サミットは100円で1ポイント、1ポイントで1円還元であるので、売上の1.0%還元であり、コモディイイダよりも還元率が高い。この週のサミットのちらしでは6/17(日)がポイント3倍であり、3%引きということになる。したがって、ポイントカードに関しては、コモディイイダが強力な還元となっており、ポイントカード還元戦略が販促の大きな柱となっているといえる。
コモディイイダはこのポイント還元による販促に加え、6/10にはタイムサービスを9時からお昼12時までと午後4時から午後6時までの2回実施し、前半では雪印コーヒー1,000ml88円、エリアストイレットロール12ロール208円、後半ではたまご先着200パック限定1パック98円、リケンスーパードレッシング190ml、組合せ自由1本100円、お1人様3本限りという販促を追加している。6/11は食品スーパーマーケットの集客効果の高い生鮮3品、日配を中心に100円均一を入れるなど、効果の高い販促手法を2重、3重に打ち出しているのが特徴である。
これに対し、直競合となっているミラベルは6/13のチラシの初日に最も力を入れており、青果ではアンデスメロン1個298円、ゴーヤ1本98円、成田もやし2袋38円、みょうが1パック78円、鮮魚ではうなぎ蒲焼1串500円、まぐろたたき1パック280円、大正えび1パック398円、干物1パック280円、精肉では、若鶏ムネ肉100g33円、牛小間切れ100g93円、スライスロースハム100g105円、惣菜では若鶏唐揚げ100g98円、寿司まぐろづくし1パック498円である。これに加え、グロサリー、日配ではペットボトル2L2本300円、エクセラコーヒー250g598円、歌舞伎揚せんべい1袋99円、秋田小町米5kg1,780円、こしひかり5kg1,680円、たまご美味地養卵10個入1パック199円、菓子パン1個100円、2個158円、牧場3.7牛乳1L 155円、3玉うどん1袋90円、有機栽培納豆ミツカン3個パック69円等である。
このミラベルとコモディイイダの重なっている商品を見ると、意外に数が少なく、直競合している割にはチラシ商品がほとんどぶつかっていない状況である。明確にぶつかっているものをあげると、あきたこまちの米5k、コモディイイダ1,580円に対し、ミラベル1,780円、牛乳1,000ml、コモディイイダ148円に対し、ミラベル155円、菓子パン1個、コモディイイダ58円に対し、ミラベルよりどり2個で158円(1個79円)とコモディイイダが下をくぐっているように見える。
このように直競合しているコモディイイダとミラベルのチラシを比べてみると、コモディイイダがポイントカード、タイムサービス、100円均一、単品訴求を組み合わせて、ミートする商品はミラベルの下をくぐっているのに対し、ミラベルは単品訴求一辺倒であり、あまりコモディイイダを意識しているとは思えない自らの強みを打ち出した独自の商品構成、価格設定のようである。攻めるミラベルに対し、守り、そして、反撃に入ったコモディイイダであはるが、ポイントカードを主体にした販促企画に主眼が置かれており、もっと商品の魅力をアピールした方が顧客にわかりやすいのではないかと思う。コモディイイダの次の展開に注目したい。
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