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July 20, 2007

コスモス薬品、2007年5月期決算、増収増益、売上119.8%!

   九州一円を始め、中国、四国に237店舗のドラックストアを展開するコスモス薬品の2007年5月期の決算が7/6、公表された。それによると、売上高が1,258.46億円(119.8%)と驚異的な成長率を達成した。九州地区に35店、中国、四国地区に9店と大量出店を果たしたことが大きかった。一方、営業利益は36.80億円(110.1%:売上対比3.0%)と売上ほどは伸びていないが、2桁の伸び率であった。経常利益は47.73億円(114.0%:売上対比3.5%)、当期純利益22.99億円(118.2%:売上対比1.8%)と増収増益の好決算であった。

   コスモス薬品はこの数年間、驚異的な急成長を遂げている。2002年5月期は72店舗であったが、2003年5月期108店舗(+36店舗)、2004年5月期126店舗(+18店舗)、2005年5月期160店舗(+34店舗)、2006年5月期193店舗(+33店舗)、そして、2007年5月期237店舗(+44店舗)という店舗数の推移である。また、来期2008年5月期は55店舗の新規出店を予定しており、当面、この驚異的な高成長がつづくといえよう。現在、コスモス薬品は宮崎県に調剤薬局3店舗を含め50店舗、熊本県に46店舗、福岡県に41店舗、鹿児島県に35店舗、大分県に28店舗、長崎県に10店舗、佐賀県に6店舗、山口県に11店舗、愛媛県に5店舗、香川県に3店舗、そして、徳島県に2店舗を展開している。2008年5月期もこれらの地区への展開が主となるが、新たに広島県と岡山県に出店するという。このように、すでに九州一円がドミナント地区となり、さらに中国、四国が新たなドミナント地区となりつつある。

   コスモス薬品の出店戦略は、人口2万人以下の小商圏をターゲットとした店舗展開であり、売場面積2,000平米型のメガドラッグストアを中心に、その隙間を売場面積1,000平米型店舗で補完する政策であり、その地域内で圧倒的なシェアの獲得を目指している。そのため、通常のドラックストアと一線を画し、商品構成が一般食品がメインとなり、医薬品の商品構成比は20%弱となる。2007年5月期の数字で見てみると、一般食品46.5%、医薬品18.8%、雑貨16.7%、化粧品16.3%、その他1.7%であり、いかに、医薬品以外に力を入れているかが分る。コスモス薬品自らも、「ビジネスモデルは、日常生活の消耗品を主とした商品構成とし、来店頻度と買上点数を同時に追及したものであるため、商圏を小さく設定でき、出店候補地に窮することなく多店舗展開が可能」と規定しており、このビジネスモデルを確立したがゆえに、この数年間の大量出店による高成長が可能となったといえよう。

   ただ、気になるのは、2007年5月期のコスモス薬局の自己資本比率35.2%である。これら大量出店の原資は自己資本よりも、負債に依存している点である。コスモス薬局のここ数年の自己資本比率を見てみると、2003年9.3%、2004年12.2%、2005年21.8%、2006年35.5%、2007年35.2%と数年前と比べると大きく改善しているが、35.2%はかなり低い数字である。したがって、ROEが15.8%と高めであるにも関わらず、ROAは5.56%と低くなってしまい、全体の資産効率に課題が残るといえよう。

   負債の主要項目である長短借入金を見てみると、72.49億円となり、昨年の46.21億円と比べ、約25億円増加している。これは総資産の20.09%であり、売上の5.76%である。ただ、コスモス薬品の場合は、これ以上に、一般食品、雑貨、化粧品を主要部門としているため、これらを含めた負債の買掛金が171.87億円と昨年の158.10億円と比べ10億円強増えており、これが総資産の38.7%と約40%となり、実はこの買掛金が自己資本比率を大きく下げている要因である。これと裏腹の関係にある資産項目のひとつであるたな卸資産(在庫)を見てみると133.84億円と昨年の116.87億円と比べ、約15億円増えており、総資産の30.15%、売上の11.03%とやはり大きな負担となっている。また、出店にかかわる資産である建物及び構築物88.12億円、土地29.70億円、差入敷金保証金42.12億円の合計は159.94億円であり、総資産の36.03%である。

   このように、コスモス薬品の大量出店は驚異的な高成長をもたらす一方で、一般食品、雑貨、化粧品の構成比が高いため、在庫負担が増え、出店にかかわる資産である建物及び構築物、土地、差入敷金保証金も増加し、これらを営業キャッシュフローで賄いきれず、借入金と買掛金で賄わざるを得なくなり、結果、ROAが低くなり、資産効率が厳しい状況となる。加えて、2007年5月期は既存店も99.2%と昨対をわずかではあるが割っており、この6月の直近の数字では既存店は93.15%とさらに厳しい状況である。経営バランスを考えると、どこかで、既存店の活性化と借入金、買掛金の削減が必要であり、今後のコスモス薬品の既存店の動向とROAの推移に注目したい。

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