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July 17, 2007

オオゼキ、2008年2月度第1四半期決算、増収増益!

   オオゼキが7/10、2008年2月度の第1四半期決算を公表した。オオゼキはこの2月に創業50周年を迎え、「伝統の継承・未来の創造」のスローガンを掲げてのはじめての第1四半期決算となった。売上高は164.60億円(107.1%)、営業利益12.74億円(111.3%:売上対比7.74%)、経常利益12.93億円(112.9%:売上対比7.86%)、当期純利益7.68億円(118.6%:売上対比4.67%)と増収増益の好決算であった。

   売上の好調要因は昨年3月にオープンした三鷹店、6月にオープンした戸越公園店が寄与したことに加え、既存店が好調で103.5%となったことである。ただ、戸越公園店以降、新店はないため、6月以降はすべての店舗が既存店となるため、売上の伸びは鈍化するといえよう。実際、この6月度の売上速報では101.5%となり、既存店も101.2%と第1四半期と比べ成長率が下がっている。客単価は102.2%と比較的順調であるが、客数が99.3%と昨対を下回っており、新店がまるまる1年ないことが大きいといえよう。

   また、オオゼキの部門別の売上構成比を見ると、生鮮3品の中では青果が21.5%と極めて高いのが特徴である。昨年の21.2%からさらに構成比を引きあげており、青果は第1四半期の売上へ大きく貢献したといえよう。鮮魚は13.2%、精肉は12.2%であるので、いかに青果の構成比が大きいかがわかる。青果以外に構成比が上昇したのは酒であり、昨年が6.7%から6.9%となった。上昇したのはこの2部門のみであった。

   一方、オオゼキの増益要因あるが、この第1四半期では2桁の上昇であり、売上以上に利益が大きく上昇している。その中身を見てみると、営業利益率は25.46%と昨年の25.47%とほぼ同じであるが、販売費及び一般管理費が17.72%と昨年の18.03%から0.3ポイント下がっており、差引き営業利益率が7.74%と昨年の7.44%と比べ0.3ポイント上昇したことによる。これに売上の107.1%が加わったため、営業利益は111.3%と2桁のアップとなった。それにしても、オオゼキの営業利益率7.74%は食品スーパーマーケット業界でもトップクラスであり、その理由は営業利益率25.46%ではなく、販売費及び一般管理費17.72%にあるといえ、ローコスト経営がオオゼキの強さの源泉であるといえよう。特に、この第1四半期は既存店が103.5%と好調であったことにより、固定費が相対的に下がり、販売費及び一般管理費を引き下げたと思われる。食品スーパーマーケットは新店による売上アップも重要な経営戦略であるが、一方で既存店の活性化による収益の確保もさらに重要な経営戦略であるといえよう。

   さらにオオゼキの経費率の低さの要因は、2007年2月度の決算時では、売場面積が平均約175.5坪に対し、客数が3,597人/日と通常の食品スーパーマーケットの約2倍近い数字であり、その結果、坪売上高は年間約1,200万円となり、これは通常の食品スーパーマーケットの4倍近い数字である。一般的にはローコスト経営は経費、特に人件費を下げることであるといわれるが、オオゼキは逆張りの経営に徹しており、正社員比率が約65%、パート比率約35%であり、業界随一の人件費の高さであり、むしろ、人件費を充分にかけての経営を貫いている。ローコスト経営は一般管理費及び販売費を引き下げることが重要なポイントであるが、一方では、一般管理費及び販売費を引き上げても、それ以上に坪当りの売上高を引き上げられれば相対的なコストは下がるといえる。オオゼキの経営はまさに、ここがポイントであり、通常の食品スーパーマーケットよりも売場面積を1/2にし、客数を2倍にし、坪効率を約4倍にできたがゆえに、正社員比率約65%の人件費を充分に吸収し、さらに高収益の類稀なビジネスモデルを生み出したといえよう。食品スーパーマーケットのローコスト経営はコスト下げることが大原則であるが、一方で、コストを掛けてもそれ以上に、坪効率を引き上げ、既存店を活性化することも重要であるといえよう。

   なお、オオゼキはこの第1四半期で長短借入金が昨年は4.308億円であったが、今期は0.87億円となり、無借金経営へ着々と近づいており、財務内容も確実に改善されつつある。その結果、自己資本比率も昨年の73.6%から76.2%へと上昇し、この2月期の本決算時の74.8%と比べても自己資本比率は上昇している。

   このように、この第1四半期のオオゼキの決算は増収大幅増益の好調な決算であり、借入金も1億円を切り、無借金経営に近づきつつあり、自己資本比率も75%を越え、財務的にも極めて健全な経営といえる。ただ、ここ1年間、新店がなく、この6月度の売上が101.5%となるなど、成長率が鈍化しつつあり、新店戦略が当面の課題といえよう。オオゼキの次の新店に期待したい。

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