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July 12, 2007

イオン、マルエツ、丸紅、業務提携、首都圏700店舗体制へ

   7/10、イオン、マルエツ、丸紅が業務提携に関するお知らせを公表した。この3月にイオンはダイエーからマルエツの株式を21%取得し、さらに追加取得の交渉をしているという記事が報道されたが、今回は資本提携は含まれず、業務提携のみの内容である。提携の骨子は大きく2つに分かれており、まず、3社提携の方針が示され、その後、提携の骨子が示されている。その提携の方針であるが、次の3点である。第1点が経営資源・ノウハウの共有化、第2点がイオン、マルエツ、丸紅のそれぞれの強みを活かした、各社からの積極的な提案を3社で検討し、有用なものを採用する、そして、第3点がスケールメリットを活かした取り組みを推進し、シナジーの極大化をはかるというものである。   特に、この3点目のスケールメリットがまさに今回のポイントであり、実際、この3社の業務提携により、首都圏にどのくらいの店舗がネットワーク化されるかというと、イオンを入れて約700店舗となり、首都圏最大の食品スーパーマーケットチェーンが誕生することとなる。

   その内訳を、各県ごとに見てみると、茨城県にはイオン18店舗、カスミ83店舗、いなげや1店舗、マルエツ1店舗の合計103店舗、栃木県にはイオン10店舗、カスミ7店舗、マルエツ1店舗の合計18店舗、群馬県にはイオン7店舗、カスミ3店舗、ベルク9店舗の合計19店舗、埼玉県にはイオン22店舗、カスミ19店舗、いなげや31店舗、ベルク37店舗、マルエツ55店舗の合計164店舗、千葉県にはイオン40店舗、カスミ18店舗、いなげや12店舗、ベルク1店舗、マルエツ48店舗の合計119店舗、東京都にはイオン15店舗、いなげや61店舗、ベルク3店舗、マルエツ90店舗の合計169店舗、そして、神奈川県にはイオン39店舗、いなげや22店舗、マックバリュ東海8店舗、マルエツ45店舗の合計114店舗であり、総合計約700店舗となる。

   こう見ると、イオングループの首都圏での店舗展開は東京都169店舗、埼玉県164店舗を筆頭に千葉県119店舗、神奈川県114店舗、茨城県103店舗、そして、群馬県19店舗、栃木県18店舗となり、人口の密集地域の東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県を100店舗以上で押さえたこととなり、懸案のイオンの首都圏連合構想が大きく前進したといえよう。あとは、群馬県、栃木県へのネットワークをどのように構築するかが課題となるが、ほぼイオンの首都圏ネットワークができあがったといえ、今回の業務提携により、巨大な食品スーパーマーケットチェーンが首都圏に出現したといえる。

   さて、その業務提携の骨子であるが、5つの項目からなっている。第1は商品に関する内容である。大きく3つに分かれており、1つ目が共同仕入れ、共同調達、PB開発、共同販促への取組み、2つ目が総菜のマーチャンダイジングや売場革新に向けた共同研究、そして、3つ目がイオン商品調達株式会社、イオントップバリュ株式会社の活用である。特に首都圏という商圏構造を意識した総菜を強化部門にあげていることが特徴といえよう。

   第2はシステム及び物流に関する内容である。これも2つに分かれており、1つ目が店舗後方業務、人事給与、マーチャンダイジングなどの基幹業務のノウハウの共有化を通じた経営の効率化、そして、2つ目が物流システムの構築である。第3は資材・サービスコスト削減である。これも、3つに分かれており、1つ目は共同調達、2つ目はスペック共有化による共同調達対象商品の拡充、そして、3つ目がイオングループ内購買システムの共同活用である。そして、第4はSC開発ノウハウの共有化である。1つ目が管理運営に関わる情報交換、2つ目がテナント情報の共有化、相互紹介、新たなテナントメニューの共同開発を通じた既存店の活性化である。最後の第5は人材交流の推進である。

   以上の5項目が今回の業務提携の骨子であり、経営の効率化に加え、イオンが補強したい首都圏で最も重要な食品スーパーマーケットの総菜分野の共同研究、逆に、イオンの強みを活かしたSCノウハウの共有が入っており、約700店舗の総菜強化型の食品スーパーマーケットチェーンの構築とイオンのSC戦略の一層の推進と補強がうたわれているのが今回の業務提携の特徴といえよう。

   このように首都圏の食品スーパーマーケット市場は、今回のイオン、マルエツ、丸紅の業務提携により、新たな段階に入ったといえ、イオングループに対抗する形でセブン&アイホールディングス、ウォールマート傘下の西友、テスコグループ、住友商事の子会社のサミット等を中心に新たな合従連衡がいつ誕生してもおかしくない緊張状態が生じたといえる。今後の首都圏の食品スーパーマーケット市場の動向に注目である。

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