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July 11, 2007

ブルドック、買収防衛策を発動、スティール最高裁へ!

   スティールパートナーズがブルドックソースの買収防衛策の差し止めを求めていた仮処分申請の即時抗告審で東京高裁は7/9、スティールパートナーズの抗告を棄却した。これにより、ブルドックソースの新株予約権を使った買収防衛策が日本ではじめて発動されることになる。これに対し、スティールパートナーズは7/10、最高裁の判断を仰ぐための特別抗告と許可抗告を行った。ただ、7/11にブルドックソースは予定通り、新株予約権を行使する方針であり、最高裁の判断がたとえ覆っても、新株予約権がその前に行使されてしまえば、差し止めることはできず、ブルドックソースの買収防衛策が発動されることは確実となった。

   スティールパートナーズは、今後の投資活動への影響を懸念し、最高裁での判断を仰ぐための特別抗告と許可抗告であるといえよう。特別抗告は、高裁決定に憲法違反があることを理由として最高裁に不服を申し立てる制度であり、許可抗告は、特に重要な法令解釈や判例違反が問題となった場合、高裁の許可があれば認める制度である。スティールパートナーズは今回の東京高裁決定について、今回の判決は財産権の侵害などで憲法違反であり、また、会社法の解釈に重大な誤りがあるとしており、最高裁への特別抗告と許可抗告を行った。7/10の朝日新聞によれば、スティールパートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表は、「新株予約権の割り当てが株主平等原則に反する以上、最高裁に不服申し立てする以外の選択肢は考えられない」とコメントを出したといい、さらに、東京高裁がスティールパートナーズを乱用的買収者と認定したことについても、「投資先企業と利害を共有する長期的株主として活動してきたことは明白」と主張しているという。

   今回のブルドックソースの件は今後の投資ファンドの敵対的買収に対する対抗策として、投資ファンドを差別的に扱っての新株予約権の行使が認められるか否かが問題となっており、このまま判決が確定されれば、スティールパートナーズはもちろん、投資ファンドにとっては投資活動が大きく制限されることとなる可能性が高いといえる。スティールパートナーズが最高裁へ訴えたのは、今回のブルドックソースの件はもちろんであるが、それ以上に、今後の投資活動のために、最高裁において、今回の高裁の判決が憲法違反であり、会社法の解釈において重大な誤りがあることを明確にするためであると思われる。

   実際、今回の高裁の判決では、スティールパートナーズを濫用的買収者と認定しおり、スティールパートナーズのTOBを不当な買付けとし、今回に限り、スティールパートナーズを差別的に扱っても株主平等原則には反しないと判じている。最高裁が今回の件に対し、憲法違反であるか、会社法の解釈に誤りがあるかを、どう判断するかが注目される。

   ちなみに、ブルドックソースの7/10の株価であるが、7/10の高裁の判決により、7/11に新株予約権が行使されることが確実になったことから、株価は理論上1/4となることが予想され、売りが殺到し、取引開始の基準値である925円から、値幅制限の下限であるストップ安となる825円まで気配値を切り下げたが、売買が成立しなかった。7/11以降ブルドックソースの株価にどのような値がつくかについても注目である。

   このように、7/11には日本で初めてとなる新株予約権行使によるブルドックソースのスティールパートナーズへの買収防衛策が発動される予定であるが、スティールパートナーズが最高裁へ特別抗告と許可抗告を行ったため、最終的な判断は最高裁へ移ったといえる。最高裁で憲法違反、会社法の解釈の誤りがないとの判決がでれば、スティールパートナーズはもちろん、投資ファンド各社にとっても、今後の投資活動がしにくくなるといえ、今回の最高裁の判決は、今後の日本における投資ファンド主体のM&Aに対し、大きな影響を与えかねず、重要な判決となろう。最高裁の判決に注目したい。

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July 11, 2007 in 経済・政治・国際 |

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