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August 16, 2007

西友、減収減益、最終赤字の厳しい決算、2007年12月期中間!

   8/15、日経新聞に「西友390店舗、調達一本化」、「グループ全店家電や衣料品など、業績改善急ぐ」、「CEO、ウォールマート撤退せず」、「黒字見通しから一転、6期連続最終赤字に、今期」という記事が掲載された。内容は、これまで地域子会社ごとに進めてきた仕入れ業務を西友本体に統合し、規模の利益を生かして調達コストを削減するというもので、約390あるグループ全店の商品機能を一本化するというものである。その背景にはこの12月期本決算が6年連続最終赤字になる見込みとなり、業績改善をこれまで以上に急ぐ必要が生じ、その解決策としてのコスト削減であるという。

   日経の記事ではCEOのカレッジェスキー氏へのインタビューも掲載しており、その中で、ウォールマート撤退観測について、「日本は国際戦略上重要な市場。撤退はウォールマート幹部との間で一度も議論に上がっていない」と名言し、今回公表したあらたな政策である調達一本化による業績テコ入れに意欲を示したという。

   西友は8/14に2007年12月期の中間決算を公表している。それによると、売上は4,615.63億円(98.6%)と減収であった。その理由を西友は食品や消耗品などは比較的堅調であったが、衣料品、耐久消費財など季節性の高い商品と専門店の売上高が伸び悩んだだめであるとしている。また、営業利益については、22.47億円の赤字、経常利益についても54.8億円の赤字、当期純利益については69.15億円の赤字と厳しい決算内容であった。問題の通期予想に関しては、営業利益は46.00億円の黒字となる見込みであるが、当期純利益は59.00億円の
赤字と、6年連続の最終赤字予想であるという。

   今回の中間決算で営業、経常、当期純利益すべてが赤字決算となったことにより、西友の自己資本比率は8.7%と昨年の10.8%、2006年12月期の9.8%と比べてもさらに下がり、厳しい数字である。

   ちなみに西友は目標とする経営数値として、持続的な成長と効率的な経営を行うための経営指標として、「既存店売上高前年比」と「売上高販管費比率」の改善を重視しているという。そして、既存店売上高前年比に関しては、24時間営業の拡大と品揃えの強化を掲げており、売上高販管費比率に関しては、継続的なコスト削減と経費構造の見直しを掲げている。そこで、この中間決算の販売費及び一般管理費を見てみると、昨年は28.9%であったが、今期は29.2%と0.3ポイント上昇しており、経営目標が売上においても、経費においても達成できなかったといえ、この点でも厳しい決算であったといえよう。また、営業総利益については昨年は28.6%であったが、今期は28.7%と0.1ポイント改善しており、営業利益が赤字になった理由は販売費及び一般管理費の比率が予想以上に上昇したことによるといえる。ただ、差引き0.5ポイントの赤字であり、中身を見ると人件費の向上が大きいが、販売費及び一般管理費全体の数字は1,353.38億円から1,349.14億円と下がっており、販売費及び一般管理費よりも、売上が低迷したことが赤字の原因であるといえよう。

   一方、自己資本比率が8.7%である要因であるが、負債の主要項目である社債を含む長短借入金が昨年の3,299.96億円から今期は3,286.05億円とわずかに減ってはいるが、総資産の61.19%と依然として経営を大きく圧迫しており、業績回復による借入金の削減は大きな経営課題であるといえよう。また、出店にかかわる資産である土地は1,161.00億円(昨年1,145.23億円)、建物1,151.11億円(昨年1,142.92億円)、そして、敷金・保証金は669.49億円(昨年661.73億円)と合計3,030.11億円(昨年2,949.88億円)と新店が増えた分増加しており、これは総資産の56.42%であり、自己資本の6倍強であり、借入依存度の極めて高い出店構造となっており、厳しい財務状況といえよう。ちなみに、この数字を連結対象全392店舗で割って見ると、1店舗当り7.72億円であり、年間に換算した場合の売上は1店舗当り24.5億円であるので、年商24.5億円に対して、7.72億円の出店にかわる資産ををかけての出店をしていることになる。また、借入に関しても1店舗当り8.38億円となる。ごく単純化すれば、1店舗当り、24.5億円の売上をあげるために、8.38億円の借入をし、7.72億円の資産を取得していることとなり、厳しい財政状況であるといえよう。

   このように、西友は8/14に中間決算結果および通期予想を公表し、CEOのカレッジェスキー氏が記者会見を行い、厳しい決算結果を直接伝えると同時にウォールマートは撤退しないこと、今後、商品調達の一本化によりコスト削減に取り組むことに意欲を示したというが、現状の決算状況を見る限り、むしろ、売上の方に問題があるといえよう。今期中には改装すべき店舗、24時間化すべき店舗も一段落し、ウォールマートのシステムの全店導入も完了し、来年度には既に稼動している三郷物流センターに加え、府中の物流センターも稼動するという。これを期に、売上構造に抜本的に切り込む、資本の増強を含め、思い切ったスクラップ&ビルド戦略を明確にした方が良いのではと思う。ウォールマート本体の今後の動向に注目したい。

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August 16, 2007 in 経済・政治・国際 |

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