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August 22, 2007

バロー、200803、第1四半期決算、増収増益、自己資本比率?

   バローが2008年3月期の第1四半期の連結決算を8/3、公表した。バローは連結対象子会社16社に加え、持分法摘用関連会社7社が加わる大所帯の決算であり、バロー本体は全体の約65%である。その65%の内、食品スーパーマーケットが約70%強、ホームセンター、ドラックッストアがそれぞれ約10%強であり、その他となっている。店舗数は2007年3月現在、全体では375店舗でその中でバローが153店舗、内、食品スーパーマーケットが105店舗、ホームセンターが33店舗、その他15店舗である。そのバローの連結決算の数字であるが、営業収益784.28億円(112.8%)、営業利益19.34億円(121.7%:営業収益比2.46%)、経常利益20.47億円(120.3%:営業収益比2.61%)、当期純利益9.28億円(151.6%:営業収益比1.18%)と大幅な増収増益の好決算であった。特に営業収益以上に利益が伸びているが特徴といえよう。

   利益が大きく伸びた要因を見てみると、経費比率が昨年の23.59%から今期は24.28%と0.5ポイント強、上昇したが、売上総利益は昨年の22.32%から、今期は23.19%と改善し、これに、営業収入が昨年の3.64%から今期は3.64%と同じ数字となったため、結果、差引き、営業総利益が昨年の25.96%から今期は26.83%へと上昇したため、売上の伸びと相まって大幅な増収となった。ポイントは売上総利益の改善であり、逆に原価を見ると、昨年の77.6%から今期は76.8%と約1ポイント弱下がっており、原価改善ができたことが利益を押上げた要因といえよう。バローは今期、特に、V-LINKを活用しての商品の絞込みを行い、売れ筋を拡大し、商品回転率を引き上げることに注力しており、これが結果、原価改善にもつながったものといえよう。ただ、経費比率が若干上昇気味であることが気になるところである。

   一方、バローの自己資本比率を見てみると、31.9%と昨年の35.9%、2007年3月期決算時の32.1%と比べても下がっており、大幅な増収にもかかわらず、自己資本比率が改善せず、経営を圧迫しているといえよう。これは好決算による純資産の伸び以上に、出店にかかわる資産等の総資産がより伸びているのが原因である。バローの負債の主要項目である社債を含む長短借入金の合計を見てみると、昨年は435.92億円に対し、今期は583.64億円と133.8%増加しており、総資産の36.7%である。また、出店にかかわる資産である土地252.20億円(昨年229.62億円)、建物及び構築物566.42億円(昨年468.38億円)、差入保証金198.24億円(昨年169.35億円)と合計1,016.86億円(昨年867.35億円)と大幅に増加しており、総資産の64.0%である。ちょうど、自己資本半分、借入関連半分という状況であり、借入に依存した出店構造となっており、新店開発が経営に重くのしかかりつつあるといえよう。また、単純に総店舗数375店舗で割って見ると2.71億円であり、この半分を自己資本、半分を借入で賄っての出店構造といえよう。

   さて、このような現状を踏まえてのバローの最近の株価の推移であるが、7月以降、厳しい状況が続いている。7/12には一時1,600円を越える株価をつけたが、その後株価は下がりはじめ、この第1四半期の決算が公表された8/3は1,469円、翌営業日の8/6は1,456円、8/7は1,411円と株価を下げている。8/13の週に入ると1,400円を割り、8/20は1,345円と、前日比19円とやや反発したが、ほぼ7月以降、この第1四半期決算が公表された8/3を含めて、右下がりであり、株価は下がり基調で推移しているといえよう。

   このようにバローの2008年第1四半期決算は増収大幅増益の好決算であったが、現状の自己資本比率は31.9%という厳しい状況であり、依然として借入金が総資産の36.7%と経営を圧迫している状況といえる。新規出店は今期、バロー本体では食品スーパーマーケット4店舗、ドラックストア6店舗、ペットショップ1店舗、スポーツクラブ4店舗をオープンしており、これが増収に大きく寄与してはいるが、出店にかかわる資産も1,000億円を越え、総資産の64.0%となり、自己資本では出店にかかわる資産が充分に賄えない構造といえる。現在、決算は好調であり、大幅な増益基調であるので、今後、その好調な決算をどう現状の自己資本比率31.9%の改善につなげ、今後の安定した成長戦略につなげられるかが、バローにとっての当面の課題といえよう。今後のバローの新規出店戦略に加え、財務面の動向にも注目したい。

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August 22, 2007 in 経済・政治・国際 |

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