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August 07, 2007

ヤオコー、2008年3月期第1四半期決算を公表、増収増益だが?

   ヤオコーが8/6、2008年3月期の第1四半期決算を公表した。ヤオコーはこの4月から創業50周年のキャンペーンに入っており、注目の第1四半期の決算であった。結果は営業収益486.68億円(104.9%)と堅調な増収となった。また、営業利益は17.68億円(112.0%:営業収益比3.63%)、経常利益17.65億円(112.5%:営業収益比3.62%)、 当期純利益10.03億円(112.6%:営業収益比2.06%)と2桁の増益であり、好決算であった。前期の営業収益は110.4%と2桁成長であったので、今期の104.9%はやや成長率が下がったといえるが、これは新店がこの第1四半期では2店舗にとどまったことによる。ヤオコーのこの3ケ月の既存店の売上推移は4月101.8%、5月101.5%、6月100.6%であるので、既存店はほぼ100%であり、新店がこれに加わり、全店の売上になる。現在ヤオコーは93店舗であるので、2桁の成長には年間10店舗近い新店が必要であり、今期は2店舗であったため、104.9%となった。今後、中、後半での新店開発が何店舗となるかが、今期の成長の鍵を握っているといえよう。

   ヤオコーの営業収益は104.9%であったが、営業利益は112.0%であり、大きく伸びた。その中身を見てみると、売上から原価を差し引いた売上総利益は28.26%で昨年の27.96%と比べ、若干伸びた。これに営業収入が加わった営業総利益は31.15%と昨年の31.06%となり、これも若干であるが昨年を上回った。これに対し、販売費及び一般管理費は27.51%と昨年の27.66%と比べ下回った。したがって、差引き営業利益は3.63%となり、昨年の3.40%と比べ0.23ポイント、率にすると106.7%伸び、これに営業収益の104.9%と相まって、営業利益が112%と2桁の伸びとなった。営業総利益を伸ばし、販売費及び一般管理費を削減するというバランスのよい営業利益の伸ばし方であるといえよう。

    また、この好決算を受けて、自己資本比率も昨年の41.8%から44.2%へと上昇しており、財務面でも改善が図られつつあるといえよう。ただ、自己資本比率44.2%は優良食品スーパーマーケットと比べるとまだまだ低く、今後、どこまで自己資本比率を引き上げられるかが経営課題のひとつといえよう。自己資本比率はROA、ROEと密接にかかわっており、ROA=自己資本比率×ROEであり、自己資本比率が高まることはROAの改善につながり、経営にとっては重要な指標のひとつである。

   その自己資本比率上昇の鍵を握る負債の中の主要項目である長短借入金は106.74億円(昨年104.75億円)と昨年とほぼ同じといえ、総資産の17.05%であり、年間売上対比では6.25%であり、大きな負担ではないが、今後一層の削減が課題であるといえよう。一方、資産に目を転じると、特に出店にかかわる主要項目である建物及び構築物165.04億円(昨年153.26億円)、土地86.74億円(昨年86.45億円)、差入保証金141.42億円(昨年144.76億円)と合計393.20億円(昨年384.47億円)と昨年と比べわずかな増加ではあるが、総資産の62.81%と資産の大部分を占めており、自己資本の44.2%ではカバーできず、借入の17.05%を足してちょうどペイする計算であり、この点からも、借入依存度を減らし、自己資本比率で新規出店が可能な安定した成長戦略を構築することが課題といえよう。

   さらに、今期のキャッシュフローの流れを見てみると、昨年と比べると現金および現金同等物が11.87億円増加し、44.44億円となったが、営業キャッシュフローは税金、買掛金等を支払い0.54億円の減少、投資活動キャッシュフローは新規出店、既存店の改装への費用の支払い等があり11.35億円の減少、そして、財務キャッシュフローも配当金当の支払いによる7.44億円の減少とすべての項目で減少となり、当期純利益の増加分がキャッシュフローの増加につながらず、また借入金の返済にも回らず、本決算時の63.79億円から合計約20億円減少したところが気になるところである。

   このようにヤオコーの2008年第1四半期決算は増収増益、特に2桁の増益となる好決算ではあったが、財務面ではキャッシュフローが昨年同時期と比べると増加してはいるが、すべての項目で減少し、実質、マイナスとなるなど増益分がキャッシュフローの増加に結びついておらず、自己資本比率もわずかな改善であった。また、新規出店も2店舗どまりであり、今後の安定成長を維持するためにはできるだけ早い時期に年間7~8店舗は欲しいところである。次の中間決算のヤオコーの数字がどのように改善されるかに注目したい。

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August 7, 2007 in 経済・政治・国際 |

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