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August 09, 2007

時代は3次元へ、客数軸がポイント!

   8/8の日経新聞に連載記事、「新・産業連関図、ヒットは部品で創れ」の第2回目が掲載され、家庭用ゲーム機「Wii」が取上げられた。見出しは「3次元センサーの変革」というもので、Wiiの人気の秘密を「ゲームを操作する棒状のリモコンをテニスラケットやゴルフクラブのように振ったり、ひねったり、新しい楽しみ方を提示した点にある」と説明している。そして、その背景には「三軸加速度センサー」の存在があるといい、この技術がWiiのヒットにつながったという内容である。

   「三軸加速度センサー」とは左右、前後、上下の三次元にかかる圧力を立体的な動きとして機器に認識させるセンサーであり、原子の直径の十分の一ほどの動きでも検知できる精度であるという。ちなみに、2006年の家庭用ゲーム機市場は昨対146%で伸びており、2,665億円であるという。Wiiの国内累計販売数は360万台(ゲーム雑誌、エンターブレイン)であり、ソニーのプレイステーションは106万台であるので、3倍強の差であるという。家庭用ゲーム機市場では確実に3次元が浸透し、時代は2次元から3次元の時代となったといえよう。

   本ブログでも政治もPI値からPPIの時代へという内容を取上げたが、PI値は2次元、PPIは3次元であり、あらゆる場面で3次元がキーワードとなりつつあるといえよう。これも以前、本ブログで取り上げたが大リーグではすでに3次元の時代に入っており、打率が従来のPI値からPPIを重視するようになり、テレビ画面にも最近では通常の打率に加え、得点圏打率が提示されるようになっている。打順の組み方にもこの指標が応用されているようで、1番、2番はPI値、3番、4番、5番、6番は平均単価、7番、8番、9番はPPIという流れで組まれているように思える。平均単価とは長打率のことであり、PI値は低いが、長打率は高いということである。PPIとはPI値も、長打率も低いが、得点圏打率は高いということであり、このように、PI値、平均単価、PPIを駆使して打順を組んだ時に最も得点をとる確率が高くなり、チームが勝てるというものである。

   ひるがえって、食品スーパーマーケット業界にも3次元センサーが生まれつつある。従来、食品スーパーマーケットでは、客単価をPI値、平均単価に分解し、2次元でマーチャンダイジング政策を立案してきたが、ここへ来て、もうひとつの軸、客数PI値が算出できる土壌が整いつつあり、3次元でのマーチャンダイジング政策へ移行することは時間の問題のような状況となりつつある。Wiiのように3次元センサーをつくる本格的なメーカーがまだ現れていないので普及にまではいたっていないが、食品スーパーマーケット用の3次元センサーの理論は本ブログでも何回も取り上げているので、ほぼ完成しており、あとは、3次元センサーを誰がつくり、どう普及されるかにかかってきたといえよう。

   では、食品スーパーマーケットに3次元センサーが活用されるとどのようなことが実現されるかであるが、まず、変わるのはレイアウトであり、品揃えであり、販促であろう。この3つが根本的に変わる可能性がある。なぜかというと、3次元の3つ目の軸は客数軸であり、現状の食品スーパーマーケットでは、客数軸を数値化することが不可能であり、客数という観点からのマーチャンダイジングの構築の視点が欠けているといえる。店は客のためにある、客は商品にしかつかないという様々な格言はあるが、その肝心な客を表す指標が正確に把握できていないのである。現在、把握可能な指標は点数とこれに単価を掛けた売上であり、客数に関しては全体客数までがせいぜいであり、そこから先の世界を認識することができない状況といえる。

   仮に客数が細かく認識できたらどうなるか。ある商品は全体客数で見ればNo.1であるが、60歳以上の方のみで見た場合はワーストかもしれない。逆に60歳以上の方から圧倒的な支持を受けるNo.1の商品は全体客数から見ればワーストかも知れない。これはひとつの例だが、客数はこのように年代別、男女、住んでいる場所などどこまでも細かく細分化ができる。また、ある商品を1回だけしかかわない顧客、2回以上購入した顧客、2回以上購入した顧客でも毎回購入する顧客、数回に1回、数10回に1回購入した顧客など、全く別の角度からも客数が把握できれば、マーチャンダイジングへの応用は無限といってよい。

   これによって、野球の打順のように客動線に沿ってどのように商品を配置すれば客単価が上がるかの仮説が立案でき、ある特定の客層における商品のコーナー化が生まれ、ほんとうにその商品をカットすべきかどうかも検証でき、さらにはメーカーのCMと連動させた商品の仮説検証が可能となり、その後のリピートがなされているかの追跡も可能となる。このように客数軸を加えた3次元分析は食品スーパーマーケットの次の時代のマーチャンダイジングをリードしてゆくといえ、食品スーパーマーケット業界にも3次元センサーの開発が待たれるところである。

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