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August 24, 2007

顧客の購買行動の先行指標を読み取る、PI値理論!

   Aという商品があったとする。この商品は将来伸びるのか、伸びないのか、それを見極める方法をPOS分析から探ることは簡単なようで難しい。もっとも簡単な方法は単純に売上を時間軸でみることであろう。年、月、週、日、時間と徐々に時間の範囲をせばめてゆき、数字が伸びていれば、伸びる可能性が高く、数字が下がっていれば、伸びる可能性は低いという判断である。また、この時間軸に移動平均を、年、月、週、日で当てはめれば、傾向値がより鮮明になり、株価分析のように、ゴールデンクロス、デットクロスなども見え、より、その商品が伸びるか、伸びないかが明確になろう。そして、さらに、この時間軸の伸び率の傾き、すなわち、伸び率の変化率をみれば、その商品の伸び方が急激に伸びているのか、伸びていないのかがわかり、ちょうど、加速度を見るような形で、その商品の勢いが見え、急激に伸びているのか、それとも、ゆるやかに伸びているのかがつかめよう。ただ、これは、あくまで売上の推移であり、売上というトータルな結果を見ているに過ぎない。

   売上は結果であり、最終的には売上で判断されるが、そのためには、売上の中身をさらに見て、その原因を特定することが、より、売上を上げるための重要なテーマである。原因がつかめないと、さらに伸び続ける可能性が高いのか、それともこの辺が限界に近いのかの見極めがつきにくくなり、さらに、その商品にパワーをかけるべきか、パワーをかけるにはどこに重点を置くかがつかめないからである。

   原因をつかむには当然、売上を分解する必要がある。ここに、理論と実践が絡んでくる。POSデータではどこまで分解が可能なのか。理論的には売上はほぼ解明しつくされているが、実践が追いついていないのが実態である。売上の理論は従来絶対数字を使っての分解であったため、限界があった。売上=買上点数×平均単価までしか落とすことができなかったからである。ここにPI値、すなわち、客数が入ることによって、売上は無限な要素での分解が可能となる。これがPI値理論である。PI値理論とはひとことでいえば、売上に客数という概念を導入し、売上を無限に分割し、売上の変化する要因を明らかにするための理論といえる。実際、単純な客数で売上を分解すれば、売上=客数×客単価=客数×PI値×平均単価となり、これが初期のMD方程式であり、売上を3次元で分解し、売上の変化する要因を3つの角度から考察し、これに、時間軸を入れ、単純比較、移動平均比較、加速度分析を行い、売上をさらにあげるためには、どこにパワーをかれば良いかを導きだすことが可能となる。ここまでは、実践も追いついてきており、スマーツジャパンがほぼ完璧な形でシステム化をはかっている。

   ただ、PI値理論はここからが真骨頂であり、PI値をさらに、分解することによって、客単価3D分析が生まれる。売上=客数×客単価=客数×PI値×平均単価=客数×客数PI値×PPI×平均単価となり、客単価=PI値×平均単価=客数PI値×PPI×平均単価となる。この段階になると現状のPOS分析がついてこれなくなり、実践が遅れ始める。なぜなら、この客数PI値を算出するためには、レシート分析が必要となるからである。レシート分析が可能となって、はじめて、PI値が客数PI値とPPIに分解でき、はじめて、売上を顧客という概念、点数という概念、そして、価格という概念で見ることが可能となり、売上の変化の要因が客数を様々な角度から細分化することによって把握することが可能となる。これに関してはインテックが挑戦しているが、まだ、完全なところまではいっていない。

   実はこの客数PI値が顧客の購買行動の先行指標として、最もふさわしい指標であるといえる。なぜなら、売上が変化した時には、この方程式が示すように、必ず3Dのどれかの軸か、複数の軸が上昇しているからであり、その内、客数軸の変化は顧客が増えていることであり、それ以外の軸の変化は顧客は増えているとはいえないからである。PPIは顧客一人当りの点数が、平均単価は顧客の購入商品の平均単価が増えているのであって、客数の変化ではない。

   そこで、当然、次のテーマが発生する。では、客数PI値が増えた場合、純粋に客数が純増しているのか、それともある特定の顧客が繰り返し購入回数を増やしているのか、すなわち、リピートが増えているかである。ここまで来ると、PI値理論はもう一歩進み、単に客数をみるだけでなく、その客数の中身を求めるようになる。これがID-3D分析である。この分析を実践に移すためには、レシート分析では不可能であり、IDデータが必要となる。カスタマーコミュニケーションズなど一部でシステム化されつつあるのみであり、まだ、完璧にPI値理論に対応しているシステムは世の中にはないといえよう。顧客の先行指標はこの段階でかなり、確からしい指標となる。すなわち、その商品の客数がIDレベルで純粋に増えているかを指標化することにより、その商品の可能性がみえるからである。さらに、その後の追跡調査をすることで、加速度を増し、顧客が純増しているのか、それとも、特定顧客がリピートし始めたかがわかり、その度合い、すなわち、加速度を見ることによって、かなり、顧客の購買行動の先行指標として活用可能となるからである。

   少なくとも、単純な売上よりも、PI値、PI値よりも客数PI値、客数PI値よりもID客数PI値の方が顧客の購買行動の先行指標となりうるといえ、PI値理論は、基本原理は初期のMD方程式に集約されるが、この段階では、顧客の購買行動の指標は無限となり、というよりも、自由に最もその目的に相応しい指標を理論的に作り出すことが可能となるのである。いずれ実践がついてくると思うが、PI値理論は顧客の購買行動の先行指標を求めて、ほぼ理論は固まったといえるが、まだ終わりではなく、実践と相まってまだまだ変化しそうな予感がする。

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