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September 03, 2007

激流、2007年10月号、首都圏SM(食品スーパー)決戦に投稿!

   激流、最新号、2007年10月号で、「首都圏SM(食品スーパー)決戦」の特集記事が組まれた。この特集は、約50ページに渡るボリュームであり、その中のP56からはじまる「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」の記事へ投稿した。内容は首都圏に展開する主要食品スーパーマーケット15社、1,233店舗の出店状況をもとに、財務面に焦点をあて、今後の成長を占ったものである。主要15社は、オオゼキ、ヤオコー、マルエツ、オーケー、ベルク、東武ストア、ライフコーポレーション、東急ストア、いなげや、サミット、コモディイイダ、カスミ、ヨークベニマル、エコス、ベイシアである。この中には未上場のオーケー、サミット、コモディイイダ、ベイシアも含まれるが、オーケーは公開されている有価証券報告書から、それ以外の企業はホームページから可能な限り、分析可能な財務データをもとに分析を試みた。

   今回の激流10月号の特集は、全体のテーマは「首都圏SM(食品スーパー)決戦」であるが、その中身は多岐に渡っており、「強豪がガチンコシェア争奪戦の幕開け」、「トップが語る首都圏戦略」、「有力スーパー戦略店舗分析」、「激戦地レポート」、そして「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」となり、さらに、「イオン、マルエツ首都圏出店分布図」を加えた内容であり、読み応えがある。

   さて、「有力SM15社の優劣を財務指標で分析」の中身であるが、全8ページに渡っての内容であり、大きく3つに分けて首都圏に展開する主要食品スーパーマーケットを分析している。1つめは、店舗分布にもとづく、現状の出店状況についてまとめたものであり、主要15社で1,233店舗となるが、その内、約700店舗、50%以上が東京都と埼玉県への出店であり、首都圏を制するためには、まず、東京都と埼玉県をしっかり押さえることがポイントであることを解説した。2つめは、東京都と埼玉県をドミナントとしている食品スーパーマーケットを中心に財務内容を分析し、優劣を明確にした。そして、3つ目は東京都と埼玉県以外にドミナント展開をしているが、東京都と埼玉県に出店しつつあるか、今後、出店が予想される食品スーパーマーケットに焦点を当てて、財務内容を分析し、その可能性を探った。このように、記事の内容は大きく3つに分けて分析しており、首都圏に展開する主要15社の出店戦略とそれを支える財務内容が同時に理解できるような内容としてまとめてみた。

   財務内容の分析のポイントであるが、今回は首都圏SM(食品スーパー)決戦という特集でもあり、出店余力を収益面と資産、負債、および自己資本面から見ることに焦点を当てて分析を試みた。首都圏を制するためには、新規出店余力が最大のポイントであり、そのためには、出店にかかわる資産を可能な限り押さえ、借入に頼らず、自己資本で賄い、しかも、自己資本を増やすために、高い収益性を維持するためのマーチャンダイジング、マネジメント力が不可欠である。このような観点にもとづき、今回はそれぞれの主要食品スーパーマーケットの直近の財務諸表の貸借対照表と損益計算書をもとに分析し、優劣を分析してみた。

   その結果、現時点で特に注目すべき食品スーパーマーケットはヨークベニマルとオーケーであるといえよう。ヨークベニマルは単独で考えると首都圏では栃木県、茨城県のみでの展開であるが、セブン&アイホールディングスグループで見ると、食品スーパーマーケットではヨークマートの59店舗が加わり、すでに、首都圏全域に98店舗の展開を果たしており、最もバランスのよい首都圏での店舗展開がなされている食品スーパーマーケットといえる。つい最近も、ヨークベニマルのNSCのノウハウを全面的に取り入れたヨークマート初の自社開発のNSC東村山店を出店しており、今後、両者ががっちり連携をとれば、抜群のヨークベニマルの財務状況を考えると、本命といって良いといえよう。

   そして、もう1社、オーケーであるが、マーチャンダイジング、マネジメント力は安定しており、業界No.1の経費比率15.0%は突出した数字であり、EDLPを徹底し、粗利率は19.5%と低いが、結果4.5%という食品スーパーマーケット業界の中でも高収益企業である。ただ、出店を急ぐあまり、借入金に依存しすぎており、自己資本比率が28.8%と極めて低いところが、現状では経営課題といえる。それでも、今回、注目した理由は、オーケーは未上場であり、今後、仮に上場した場合は自己資本比率を改善し、新規出店余力が生まれる可能性が高いためである。

   このように、今回は上記2社を含め、その他13社、計15社の首都圏決戦の行方を財務面から見てみたが、あらためて、食品スーパーマーケットの最大の経営戦略は新規出店にあることが鮮明となったといえよう。そして、新規出店を安定的に果たしてゆくためには、マーチャンダイジングとマネジメント力を強め、収益性を強化し、自己資本比率を高め、借入金に依存せず、出店にかかわる資産をいかに押さえた出店を行っていくという、経営の善循環に乗れるかがポイントであるといえよう。逆に、無理に出店をすると借入に頼らざるをえなくなり、出店にかかわる資産もあがってしまい、結果、収益性も落ち、自己資本比率が下がり、新規出店が止まってしまうという経営の悪循環に陥ってしまう。食品スーパーマーケットはその意味で経営の善循環に乗せることが安定的な成長をしてゆくためのポイントであることが、今回の主要15社の食品スーパーマーケットの財務面の分析で明確になったといえる。

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September 3, 2007 in 経済・政治・国際 |

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