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September 11, 2007

客動線が気になる、「ショートタイムショッピング」!

   食品スーパーマーケットはPI値1,000%の業態である。PI値1,000%は買上点数1人10点のことであり、お客さまがカゴをもって店内に入り、各売場で必要な商品をピックアップし、レジを通過するときにはカゴの中に10点の商品が入っているということである。その中身をごく単純化すると、日配3品(PI値300%)、青果2品(PI値200%)、食品2品(PI値200%)、鮮魚1品(PI値100%)、生肉1品(PI値100%)、惣菜1品(PI値100%)という内訳である。もともと食品スーパーマーケットは自然発生的に生まれたわけではなく、極めて人工的に、しかも、科学的に作り上げられた小売業である。食品スーパーマーケットでよく使われる象徴的なキーワードとして、「ラインロビング」、「ショートタイムショッピング」というものがあるが、これは、まさにそのことを表している。

   「ラインロビング」とはラインをロビングする、すなわち、商品群を盗むことである。食品スーパーマーケットの原型は恐らく、自然発生的にはじまった各種専門店やよろづやだったといえよう。たとえば青果専門店が日配という部門加えることが、簡単なラインロビングである。これに、食品を加え、鮮魚を加え、精肉を加え、惣菜を加えると自然に食品スーパーマーケットに近づいてゆく。このように食品スーパーマーケットは商品群を意識的に次々に加えてゆき、今日の食品スーパーマーケットができあがっていったといえる。現在でも、食品スーパーマーケットは「ラインロビング」を追求しており、つい最近でも酒、ドラック、インストアベイカリー等を取り込んでいる。ウォールマートのスーパーセンターももとはサムズホールセールクラブであり、これに食品スーパーマーケットを入れ込んだものがスーパーセンターであり、「ラインロビング」の巨大なものといえよう。

   そして、もう一点、「ショートタイムショッピング」であるが、これも食品スーパーマーケットの象徴的なキーワードである。「ラインロビング」が拡大すればするほど、当然、商品数は増え、店舗は拡大し、お客さまの買い物は、「ロングタイムショッピング」となってゆく。ラインロビングで部門が次々に拡大してゆくのであるから、ほっておけば商品群があちこちに点在し、売り方も滅茶苦茶になり、什器もまちまち、挙句の果てにはレジも数箇所におかれたりし、ロングタイムショッピングとなってゆく。当然、お客さまは買いにくくなり、そうでなくとも、夕食間際の貴重な時間を食品スーパーマーケットで使いすぎてしまえば、夕食に手抜きが生じ、結果、栄養バランスを崩し、食費を引き上げてしまう。ここに「ショートタイムショッピング」の重要性があり、「ラインロビング」された各商品群の中から必要な10品を最短時間で見つけだし、最短時間で購入できる仕組みが求められる。これが食品スーパーマーケットの最大のサービスのひとつ「ショートタイムショッピング」である。

   その「ショートタイムショッピング」の象徴的な言葉が「セルフサービス」、「ワンウェイコントロール」である。「ショートタイムショッピング」を実現するには、この2つのキーワードがポイントとなる。「セルフサービス」は、単に対面販売をしないということではない。ここには、お客さまの必要と思われる単品(SKU)を値頃を意識し、利益と戦いながら、極限まで品揃えを増やすことであり、時には相乗積を入れ、赤字の単品すら取り揃えることである。1人用、2人用、3人用、大家族用、ワングレードアップ、ツーグレードアップなどあらゆる需要を考えての品揃えが要求されるのが「セルフサービス」である。

   そして、「ワンウェイコントロール」、これは「ショートタイムショッピング」の最大のポイントであり、食品スーパーマーケットの各商品群をワンウェイでかごにピッキングできるように各商品群を配置することであり、しかもその距離を最短距離に設定することがポイントとなる。理想は外周にPI値の高いものがすべて配置され、内周はPI値の高いものをフォローする商品で配置されるのが望ましい。よく、平台を多用しすぎ、内周が全滅するケースがあるが、外周と平台にPI値の高いものがすべて配置できれば良いが、折角の内周のパワーが活かせなくなるようでは問題である。また、外周と内周の間に辺なゴンドラを入れ込み、ツーウェイを作ってしまうレイアウトを時々見るが、これはその瞬間、ロングタイムショッピングとなってしまい、かつ、反対側が弱くなるだけでなく、外周の客数にも影響がでる危険があり、PI値を落としかねないレイアウトであるので、注意が必要である。

   これらを考えると、食品スーパーマーケットのレイアウトは外周と内周とのバランスがよく、店舗全体のPI値バランスが左右対称、上下対象のシンメトリーの円に限りなく近い、長方形のレイアウトが「ラインロビング」を前提とした、「ショートタイムショッピング」を実現するための理想形といえよう。

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September 11, 2007 in 経済・政治・国際 |

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