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October 04, 2007

アオキスーパー、中間決算、大幅増益、経費比率16.6%!

   愛知県を中心に40店舗の食品スーパーマーケットを展開するアオキスーパーが10/2、2008年2月期の中間決算を公表した。食品スーパーマーケット上場企業の先陣をきっての中間決算の公表であり、今後、続々と公表がはじまるといえよう。結果はこの中間期には新店がなかったが、既存の植田店、今伊勢店、一宮店の3店舗のリニューアルが牽引し、増収となり、営業収益が401.22億円(102.8%)であった。また、営業利益は13.92億円(130.6%:営業収益比3.46%)、経常利益は14.25億円(130.9%:営業収益比3.55%)、当期純利益は6.85億円(119.6%:営業収益比1.70%)と大幅な増益であった。

   アオキスーパーは経営指標の中でも販管比率を最も重視しており、その進捗状況には細心の注意を払っているという。その中間決算の販管比率の数字を見てみると16.6%であり、昨年同時期が16.9%、2007年2月期の決算時が16.9%であるので、0.3ポイント改善しており、これが今期の収益を押上げる要因となったといえよう。食品スーパーマーケットは現在上場企業が約50社強であるが、2007年度の決算数値を見ると、業界No.1の販管比率はアオキスーパーの16.9%であり、No.2以下はオオゼキ、マルキョウ、タイヨーとなるが、いずれも18%台であり、断トツの販管比率であることがわかる。ただ、未上場であるがこれをはるかに上回り、恐らく、食品スーパーマーケットのチェーンストアでは日本一であると思われるのが、オーケーストアであり、何と、14.8%である。この数字はウォールマートをも越えており、ひょっとすると世界一かもしれない。それにしても、この中間の16.3%は驚異的な販管比率であり、アオキスーパーの経営の源泉はこの販管比率のマネジメントにあるといえよう。

   一方、アオキスーパーの営業総利益は、20.2%(昨年は19.7%)であり、その中身は商品売買から得られる売上総利益が17.0%(昨年は16.5%)、不動産賃貸収入等の収益が3.2%(昨年も3.2%)であり、昨年よりも、数値は改善しているが、通常の食品スーパーマーケットと比べるとかなり低い売上総利益であり、アオキスーパーが強力なディスカウント戦略をとっていることがわかる。その結果、営業利益は3.6%となり、昨年の2.8%から0.8ポイントと大幅に改善し、既存店の売上の伸びも加わり、営業利益が昨対130.6%と大幅な増益となった。

   また、今期のアオキスーパーの中間決算では、珍しいことが起こっており、前期は中間決算の締め日の8/20が休日であったため、決済が翌日となり、約40億円の金額が銀行決済されなかった。そのため、前期の負債項目の買掛金が80.83億円となっており、今期は8/20が平日であったため、銀行決済がされたため、43.95億円となっている。それにともない、資産項目の現金及び預金も前期の101.73億円から71.52億円と減少しており、これらが指標上では、自己資本比率の上昇につながり、前期は自己資本比率が47.0%であったが、今期は58.9%と大きく改善した。

   ちなみに、アオキスーパーの出店にかかわる資産を見てみると、建物及び備品63.78億円(昨対96.4%)、土地32.92億円(昨対100%)、差入保証金20.59億円(昨対97.6%)と合計117.29億円(昨対97.6%)であり、総資産の52.6%であった。今期は既存店のリニューアルのみで、新規出店がなかったため、減少しており、この点での資産の増加はなかった。また、これを全店40店舗で割って見ると、1店舗当り2.93億円であり、この点でも、アオキスーパーはローコスト出店をしており、当然、これは減価償却費等に反映され、経費の削減に寄与しているといえよう。出店にかかわる資産は、首都圏の食品スーパーマーケットを見ると、4億円、5億円はかかっており、愛知県というローカルの中でも経済圏でのドミナント展開をしている割には、極めてローコストな出店戦略であるといえよう。

   気になるのは新規出店である。これだけ、ローコスト経営が出店戦略を含め、できあがっており、しかも、この中間期は、既存店のみで102.8%の成長をとげ、マーチャンダイジングの改善により、粗利を改善し、さらに、マネジメントを強化し、経費も改善し、収益率を高め、出店余力は充分と思えるが、新規出店0である。現在は出店余力を高め、内部体制の充実をはかっているところといえよう。

   アオキスーパーはこのように、上場食品スーパーマーケット日本一の販管比率を武器にディスカウント戦略で成長を遂げてきたが、ここへきて、バイオ燃料問題から小麦など農産物の値上に端を発した食品の値上が本格化しており、これまでのような粗利率が確保しにくくなる環境となる中、どのような経営戦略をとってゆくかが問われるところである。この中間決算の状況を見ると、より、一層、販管比率を下げ、粗利の上昇を吸収しようとする経営戦略のように見える。アオキスーパーが次の新店をどのようなコンセプトで出店するかに注目したい。

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ウォルマートは近年、パート従業員への低賃金が社会的批判を浴び、16%台だった販管費比率が18%台に上昇している。それでもMrMaxは同社より4ポイント以上も高い。この高コスト体質こそ、商品売買だけで利益が出なくなった最大の原因だ。

http://www.data-max.co.jp/2007/06/ds_1.html
トライアルカンパニーの販売管理比率は14.5%となってます

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