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October 01, 2007

NHK、あしたをつかめ、スーパーマーケットのバイヤーを放映!

   毎週土曜日、22:00から25分間、NHK教育テレビで放映している番組で、「あしたをつかめ」という番組を見た。たまたま、食品スーパーマーケットのバイヤーを取上げていたので、興味深く、内容をみた。「あしたをつかめ」は、すでに137回、3年以上も放映されている番組であり、趣旨は、「社会へ出ることを考え始めた10代後半~20代前半の方に、さまざまなジャンルの職業を紹介し、その特徴や魅力について考えてもらう“仕事ガイダンス番組”」ということである。ここ最近のテーマは、9/27、今回の「スーパーマーケット、バイヤー」、9/22、「農業サラリーマン」、9/15、「パタンナー」、9/8、「アウトドアインストラクター」、9/1、「ラジオDJ」、8/4「NGO職員」、7/21、「義肢装具士」、7/14、「ミュージカル(2)舞台スタッフ」、・・と様々な職業を取上げている。

   さて、今回の「スーパーマーケット、バイヤー」であるが、山梨県の食品スーパーマーケット、オギノの菓子バイヤーの福島佐恵さんを取上げていた。女性最年少でお菓子のバイヤーをまかされ、32億円のマーチャンダイジングを担当するという内容に焦点をあてた番組である。メーカー、問屋との商談、仕入れから、菓子売場のPOS分析データのチェック、商品の絞り込み、仮説づくり、棚割り、レイアウトの改善など幅広くバイヤーの業務をわかりやすく取上げていた。最近、食品スーパーマーケットに女性バイヤーが増えており、特に、今回の番組で取上げたお菓子はもちろん、日配、酒、惣菜などに女性バイヤーが担当するケースが見受けられる。

   今回、興味深く見た点は福島さんが、年間15,000種類が登場するといわれる菓子の新商品の中から、自らの経験と勘、各種情報、そして、オギノ特有のポイントカードに裏付けされたレシートIDのPOSデータを活用して、どのような仮説をつくり、どのように商品を絞り込み、どのように売場づくりを行っているかということであった。また、オギノでは現在、全社員約800人の内、バイヤーは約40人強という、5%という貴重な職種であり、どのような道をたどり、福島さんがバイヤーになっていったのかにも興味があった。

   番組では福島さんのバイヤー業務をドキュメト風にまとめていたので、わかりやすかった。まず、福島さんが、実際の店舗の菓子売場の棚を観察し、お客さまが何を求めているのか、特に、子供達の悩んでいるものが気になるという場面が映しだされ、秋の菓子売場の棚替えをどのように改善するかを前提に話しが進んでいった。そして、その棚に新たに入れるべき商品選定、ここでは、実際の商談の場面が映しだされ、新商品のチョコレートカール塩味、キャラクター菓子ゲゲゲの鬼太郎、グリコのポッキーパーティー用、夏には導入を見送ったねぎ味噌せんべいなどが取上げられた。実際には、この時期200種類以上の新商品が商談され、その1/10の20種類ぐらいが選ばれるという。菓子のバイヤーはまさに新商品との戦いといえる。

   オギノでは毎日、各店のPOSから販売データがバイヤーに上がり、商品実績が赤字と黒字で示され、黒字は昨対プラス、赤字は昨対マイナスであるので、赤字が多くなると改善が要求されることになるという。福島さんは、まず、このデータを見て、菓子の改善を考え、早速、新商品の選定に入るのだが、膨大な新商品から売場に入れるべき重点商品をどう選定するかが最大のテーマとなる。そこで、場面は一転、自宅に切り替わり、サンプル商品を自宅に持ち帰り、お母さん、お姉さん、子供達などに試食をしてもらい、その意見も聞きながら、独身の福島さんでは気付かない点をチェックし、菓子の選定を行っていた。

   そして、ここでオギノ特有のレシートIDのPOS分析が登場する。オギノのPSOデータはポイントカードとリンクしているため、どのような顧客が、いつ、どこで、何を購入しているかがわかる。そこで、このデータから、福島さんが店がファミリータイプと高齢者タイプの2つのタイプにわかれていることを見つけ出し、それに沿った菓子売場の仮説を組み立てはじめる。具体的には、買いやすい売場づくりを基本とし、子供用、その親用、高齢者用、そして、のどあめという4つのカテゴリーに菓子を分類し直し、商品の絞込み、その棚割りをつくりあげ、最終決定をする会議に臨む。

   ところが、その会議で、のどあめの棚割が問題となる。福島さんはのどあめはどこでも売れると考え、棚の上段に横割りで陳列し、下段は子供用と高齢者用を中心にした棚割りを示したが、会議で指摘を受けたのは、のどあめは高齢者のリピート性が高く、高齢者の方が上段ではかえって取りにくくなるのではないかという意見である。そこで、悩んだすえ、上段だけではなく、下段まで縦割りにし、のどあめを棚の中央に配置し、向かって左に高齢者用、右の下段を子供、上段をその親用にくくり、棚割を再構築し、秋の棚割を完成させた。場面は、秋の菓子売場がリニューアルされ、子供達、高齢者の方が、リニューアル後の菓子売場で商品を買っている場面で終わり、この日は117%アップの売上であったということで終了する。

   このように、今回の番組はオギノの菓子バイヤー、福島さんに焦点をあて、バイヤーという職業を分り易く映像で紹介したものである。食品スーパーマーケットのバイヤーの実際の業務はなかなかつかみにくいものであるが、今回は、わかりやすく、構成されていたといえよう。バイヤーはその名の通り、バイイングだけではなく、結果責任が問われるため、食品スーパーマーケットでは、マーチャンダイジング全体にかかわる業務となっており、特に、最近ではPOSデータの活用が必須となっている。実際の売場の仮説構築、商品選定、売場づくり、販売促進、検証結果の評価、そして、再仮説の構築と現場と一体となったPDCAが必須の業務となっており、この辺についても今回の番組はしっかりとりあげていたといえよう。10/4、19:00から再放送ということで、見逃した方は必見である。

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