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November 03, 2007

日経MJ新製品ランキング、11/2、飲料を見る!

   恒例の日経MJ、新製品ランキングが11/2、公表された。ここ最近ひとつの部門を深く落としているが、今回は飲料について見てみたい。今週の飲料は全ランキング20品中5品が今週初登場の新製品であり、しかも、今週の日経MJの解説でも触れているように、サントリーがベスト10の内、4品入り、No.1、No.2、No.5、No.10を占め、もう1品はNo.18に入ったカルピスであった。そのNo.1のサントリー、伊右衛門玄米茶500mlペットボトルであるが、客単価は464円(1人当り0.464円)であり、平均単価94円、カバー率は何と81.0%である。ごく一部の店舗だけの限られた数字ではなく、首都圏、近畿圏全33チェーン、193店舗の81.0%であるので、客単価464円はかなり高い数字であるといえる。

   ちなみに、今週のNo.1は、家庭用品のマックスファクター、SK-Ⅱサインズアイクリーム15gリバイタルクリームエンサイエンスAAEX40g、客単価、何と1,048円(1人当り1.048円)と1円を越えたが、カバー率は26.2%、平均単価は9,340円と一万円近い商品であり、どこの店舗でも置けるわけではない。PI値を逆算すると、1.048円÷9,340円=0.011%であり、客数2,000人/日の平均的な食品スーパーマーケットで0.22個/日であるので、5日に1個売れるPI値である。仮に、客数が5,000人/日で0.5個/日、10,000人/日で約1個/日なので、通常の食品スーパーマーケットではかなり厳しい数字といえよう。家庭用品はこのように平均単価が高くPI値が限りなく低い商品が多いので、客数を睨みながら、どこまで品揃えするかがポイントといえよう。

   さて、飲料に話をもどすが、No.1の伊右衛門玄米茶のPI値は逆算すると、0.464円÷94円=0.49%であるので、2,000人/日の平均的な食品スーパーマーケットで10個/日となり、十分な数字である。食品スーパーマーケットでPI値0.5%以上の商品は全10,000品の中に700品前後であり、1.0%になると200品前後となり、飲料だけに限れば、PI値0.5%でベスト20には入ってくるといえ、0.5%のPI値は新製品の飲料の中では現在No.1であるが、食品スーパーマーケットの定番の飲料の中でも充分に重点商品となるPI値であり、初登場としては極めて高い数字といえよう。

   No.2もサントリー、FINAL  FANTASY Ⅶ POTION キャラクター缶350ml、客単価427円である。平均単価は190円とNo.1の伊右衛門玄米茶の約2倍であるが、客単価はほぼ同じであり、カバー率は67.2%である。したがって、PI値は逆算すると0.22%と約半分になるが、客単価は貢献度の高い新製品といえよう。この2品はいい事例であり、客単価を引き上げるには、このようにPI値が高く、平均単価の低い商品と平均単価が高く、PI値の低い商品の2つの組み合わせがベストカップリングであり、この2つを同時訴求することがポイントである。

   No.3であるが、先週No.1であったキリンビバレッジ、午後の紅茶スペシャル茶葉2倍ミルクティー<ウバ100%>460ml、客単価261円、平均単価100円、カバー率71.8%であった。No.4は先週No.2のヘルシア緑茶まろやか350ml、客単価182円、平均単価178円、カバー率、何と92.3%であった。カバー率92.3%は、飲料の今週の新製品全20品の中ではトップであり、今週の全新製品90品の中でもベスト5に入る。そして、No.5には今週初登場のNo.1と対になるサントリー、伊右衛門玄米茶2Lが客単価164円で入った。平均単価172円、カバー率は48.2%であり、No.1の81.0%と比べると約半分のカバー率であり、同じ新製品でも500mlペットボトルの方が先行しているといえる。

   No.6にはキリンビバレッジ、小岩井純水ぶどう500mlペットボトル、客単価154円、No.7にはアサヒ飲料、三ツ矢丸搾りみかんすっきり仕立て500mlペットボトル、客単価136円、No.8にはカゴメ、野菜生活100赤の野菜1L、客単価135円、No.9にはキリンビバレッジ、小岩井赤ぶどう1.5L、客単価131円、そして、No.10には初登場のサントリー、リプトンフラワーズハニーティー350ml、客単価111円であった。

   今週No.18に入った初登場のもう一品であるが、カルピス、「ナチュラッテ」ヨーグルト仕立てのはちみつレモン350ml、客単価はさすがに厳しくわずか85円(1人当り0.085円)であり、平均単価116円、カバー率も27.2%と低く、ぎりぎり、飲料の中ではランキングに入った。

   このように、今週は飲料に絞って、新製品ランキングを見てみたが、客単価500円を越えるAランクの新製品はなかったが、客単価Bランクの300円を越える新製品は2品、客単価200円を越えるCランクの新製品は1品と客単価の高い新製品は多くはなかったが、初登場でランキング入りした新製品がNo.1、No.2を占め、合計5品となるまさに新製品が多く登場した。飲料は夏場の最盛期を過ぎたとはいえ、年間ではグロサリーの中では最重点商品群のひとつであり、その中でも新製品の訴求は売上アップの大きなポイントとなる。来週以降、今回上位を占めた飲料の新製品が、どのように動くかに注目したい。

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