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November 08, 2007

マクドナルド2007年12月期、第3四半期決算、増収大幅増益!

   マクドナルドの2007年12月期、第3四半期決算が11/1、公表された。売上高2,969.54億円(112.1%)、営業利益138.12億円(229.7%:売上対比4.65%)、経常利益131.42億円(274.4%:売上対比4.42%)、当期純利益65.37億円(496.0%:売上対比2.20%)と増収増益、特に利益が2倍以上の大幅な増益となった。この好決算の背景には、マクドナルドの今期の徹底的な既存店の客数アップ政策があるといえる。

   まず、この1月から9月までの、全体の売上高は、1月110.1%、2月114.0%、3月110.2%、4月117.7%、5月111.9%、6月115.0%、7月108.8%、8月113.5%、そして、 9月113.9%である。一方、既存店の売上、客数、客単価の推移は1月(108.2%、105.6%、102.4%)、2月(112.4%、109.4%、102.8%)、3月(108.6%、108.8%、99.7%)、4月(115.6%、111.3%、103.8%)、5月(109.8%、113.7%、96.5%)、6月(113.1%、116.6%、97.0%)、7月(106.7%、109.5%、97.4%)、8月(113.3%、110.8%、100.5%)、そして、9月(112.0%、109.7%、102.1%)である。全体の売上は既存店の2桁の成長に支えられており、しかも、客単価ではなく、客数の2桁アップであることがわかる。今期、マクドナルドは3,803店舗となったが、これは前期末比25店舗の純減であり、新店の効果ではないといえる。これほど、大幅に客単価を大きく落とさずに、客数を大幅に伸ばし、既存店が2桁という売上アップは稀なケースといえ、今期のマクドナルドの客数アップ戦略がピタッと核心をとらえた結果であるといえよう。

   そのマクドナルドの今期の重点政策であるが、6つあった。① 新レギュラー朝食メニュー「マックグリドル」の投入、② 期間限定商品「メガマック」「メガてりやき」の投入、③ 「マックポーク」、「三角チョコパイ」、「三角マンゴーパイ」投入等による\100マックの強化、継続、④ コールドデザート「マックフルーリー」の販売強化、⑤ ドライブスルー店舗を中心とした24時間営業店舗の拡大(9月30日現在 1,252店舗)、⑥ 快適な食事空間を提供するための店舗改装である。この内、客数アップが強く打ち出された政策は、①の朝の客数アップ、③100円商品による終日の客数アップ政策、⑤夜間の客数アップであるといえ、朝と夜間の客数を確実に増やす一方、ここ数年、定着した100円マック強化による終日の客数アップがきいているといえよう。まさに、朝、昼、晩のすべての客数アップをはかる政策であり、実際、既存店では絶大な効果につながったといえる。

   この好調な既存店の売上増により、利益が2桁を優に越える大幅増となったが、粗利と経費のバランスを見てみると、経費が下がったわけではなく、粗利が大幅に改善したことであることがわかる。この第3四半期の売上総利益は昨年の12.8%に対し、今期は何と16.1%と3.3ポイント改善している。逆に、経費は昨年の10.5%に対し、11.4%と0.9ポイント上昇しており、むしろ経費は上昇、売上総利益が大幅改善という結果であった。したがって、差引き、営業利益が昨年の2.3%から今期は4.7%と約2倍となり、これに売上112.1%があいまって、営業利益の空前の伸び率となった。

   一方、今期の財務状況であるが、自己資本比率は、利益が大幅に増加したにもかかわらず、67.3%と昨年の69.7%と比べ若干下がった。前期の本決算時は67.3%であったので、自己資本比率は前期と同じ比率である。これは純資産が昨年の1,296.39億円から今期は1,317.55億円と約20億円増加しているが、総資産も昨年の1,859.18億円から1,957.43億円へと約100億円増加しているためである。

   その要因を負債の主要項目の長短借入金を見てみると、昨年は40億円であったが、今期は30億円と減っており、総資産に占める割合はわずか、1.53%であり、マクドナルドにおいては、借入金はほとんど財務に影響を与えない額である。むしろ、今期、増えた負債は、ほとんどが未払い関連であり、未払金、未払費用、未払法人税等である。

   また、資産の主要項目である出店、改装にかかわる資産を見てみると、建物及び構築物432.42億円(昨年392.39億円)、機械及び装置107.80億円(昨年77.29億円)、工具器具及び備品77.22億円(昨年65.07億円)、土地172.77億円(昨年171.87億円)、そして、敷金・保証金653.98億円(昨年680.38億円)と合計1,444.19億円(昨年1,387.0億円)と今期は店舗が純減しているが、積極的な改装等により、約60億円弱増加し、総資産に占める割合は73.7%である。これは1店舗当り0.37億円となり、食品スーパーマーケットと比べると一桁少ない出店にかかわる資産である。これに流動資産の現金及び預金、売掛金、繰り延べ税金資産等が約40億円増加し、合計、約100億円の総資産が増加している。

   このように、この第3四半期のマクドナルドの決算は、新店が純減したことはやや気になるが、既存店の客数を大幅に伸ばし、全体としては、売上、利益、共に大きく伸ばし、好決算となった。ちょっと意外だったのは、新店が増えていないにもかかわらず、出店にかかわる資産が増加していることだが、これは土地、敷金・保証金は増えていないので、改装にかかわる資産が大きく増加したものといえよう。そのため、自己資本比率が好決算で、さらに改善されるところが、むしろ昨年よりは若干下がり、本決算時と同じ67.3%となったことである。この数字はこれで充分に高く、超安定した数字ではあるが、好決算がさらなる自己資本比率の改善につながらなかったことがやや気になるところである。今後のマクドナルドのさらなる既存店の活性化に加え、今後、さらなる成長のために、どのような新店戦略を打ち出すかに注目したい。

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November 8, 2007 in 経済・政治・国際 |

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