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November 27, 2007

マックスバリュ中部、2008年1月期中間、増収減益、赤字決算!

   マックスバリュ中部が11/21、2008年1月期の中間決算を公表した。それによると、営業収益546.91億円(115.6%)、営業利益3.67億円(35.3%:営業収益比0.67%)、経常利益3.68億円(35.4%:営業収益比0.67%)、当期純利益-2.66億円と売上は大幅な増収となったが、利益は営業、経常大幅減益、当期純利益は赤字に転落するという厳しい決算であった。マックスバリュ中部はこの10/1に子会社のマックスバリュ名古屋を吸収合併するが、この時点では連結子会社であるので、マックスバリュ名古屋の影響を除く、個別の中間決算の状況を見てみると、営業収益468.29億円(109.1%)、営業利益8.38億円(67.7%:営業収益比1.78%)、経常利益8.81億円(69.6%:営業収益比1.88%)、当期純利益3.86億円(83.7%:営業収益比0.82%)である。連結の決算よりも、個別の決算の方が良いが、それでも厳しい決算であるといえ、マックスバリュ名古屋の状況も厳しい状況ではあるが、本体も大幅減益の厳しい決算であったといえよう。

   本ブログでもこの10月度の売上速報で取り上げたが、マックスバリュ中部は10月度は上場食品スーパーマーケットで売上速報を公開している中では130.3%というダントツの数字でトップとなっており、売上に関しては絶好調で推移している。特に、この10月度に関しては、マックスバリュ岐南店、マックスバリュ名張店、マックスバリュ駒井沢店の3店舗を新規出店しており、この中間決算時の9月度までの連結の累計の営業収益115.6%をさらに上回る130.3%という大きな伸びを示しており、売上に関しては極めて順調に推移しているといえよう。

   ただ、利益の方が、営業、経常、そして、特に当期純利益が厳しい状況であり、連結では赤字になるなど、売上とは対照的な内容となっている。その要因をマックスバリュ中部は低価格政策による利益率の低下、開店時一時費用の発生があり、これに加えて、特に連結ではマックスバリュ名古屋の計画と業績の乖離が起こり、さらに、下期の閉店予定に伴い貸倒引当金、特別損失を計上したため利益が厳しい状況となったという。

   実際、マックスバリュ中部の売上総利益を見てみると、昨年の25.7%から今年は24.8%と0.9ポイントと大幅に下がっており、低価格政策による利益率の大きな低下が起こっている。不動産等その他の収入は2.4%と昨年と変わらなかったため、結果、営業総利益は、昨年の28.1%から27.2%と0.9ポイント下がってしまった。また、これに加え、販売費及び一般管理費が昨年の25.8%から今年は26.5%へと0.7ポイント上昇しており、ダブルで営業利益を圧迫し、結果、営業利益は昨年の2.3%から0.7%へと大幅にダウンしてしまったといえる。利益が減り、経費が増えるというダブルパンチとなった形であり、売上が115.6%という大幅な伸びににもかかわらず、カバーできなかった形である。さらに、当期純利益については、特別損失が昨年の1.0%と比べと0.5%と半減しているが、それでも金額では2.87億円発生しており、これが当期純利益が赤字となった要因となったといえよう。

   一方、マックバリュ中部の自己資本比率であるが、このような厳しい減収の影響を受け30.6%と、昨年の32.4%、前期本決算時の32.4%と比べても極めて低い水準となり、厳しい状況である。子会社のマックスバリュ名古屋を除いた個別で見ると41.0%となるが、それでも厳しい自己資本比率であるといえよう。

   その要因を負債の主要項目である長短借入金の状況を見てみると、76.67億円(昨年81.34億円)と昨年よりは約5億円削減されているが、総資産に占める割合は18.8%であり、経営を圧迫しつつあるとはいえるが、自己資本比率の低い要因は負債面よりも資産面の方に問題がありそうである。その資産面の主要項目である出店に関する資産を見てみると、土地101.26億円(昨年103.69億円)、建物及び構築物133.24億円(昨年118.18億円)、差入保証金40.52億円(昨年37.89億円)と合計275.02億円(昨年259.76億円)であり、約15億円増加している。総資産に占める割合は67.7%であり、自己資本比率30.6%では賄いきれず、借入全額を足してもさらに足りず、旺盛な出店戦略、そして、マックスバリュ名古屋のM&Aが財務をかなり圧迫している状況といえよう。ちなみに、これを全86店舗で割ると3.19億円であるので、1店舗当たりの出店にかかわる資産はさほど大きくはないが、これが自己資本ではなく、借入、その他の負債に大きく依存せざるを得ないところが経営を大きく圧迫している要因といえよう。

   このようにマックスバリュ中部のこの中間期の決算はマックスバリュ名古屋の売上への貢献度は高かったといえるが、予想以上に利益および財務を圧迫しており、利益、面においては大幅な減益、当期純利益は赤字となる厳しい決算であった。さらに財務面においても自己資本比率が減少し、出店にかかわる資産が財務を圧迫しはじめており、厳しい経営状況であるといえよう。今後とも、売上に関しては順調に推移すると思われるが、利益の改善が急務といえ、これ以上、借入に依存した出店構造は財務をさらに圧迫することにもなり、財務面の立て直しも喫緊の課題といえよう。これらの厳しい状況を改善するには、まずは、営業利益の改善が課題であり、粗利減少、経費上昇の悪循環を断ち切れるかがポイントといえよう。マックスバリュ中部の今後の粗利、経費の改善、まさにマーチャンダイジングの改善が急務といえよう。

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November 27, 2007 in 経済・政治・国際 |

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