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November 07, 2007

アークランドサカモトの2008年2月期中間決算を見る!

   アークランドサカモトの9月度の売上速報が10月下旬に公表されたが、今期はじめて昨対を割った。昨年1年間も月度売上は一度も昨対を割っておらず、特に、昨年は累計売上が114.6%という2桁の伸びを維持していた。また、今年に入ってからも前半は堅調な成長を続けており、105%前後で売上が推移していた。それが1年半ぶりに、はじめて昨対を割り、97.3%となった。この9月に公表された中間決算の数字でも、売上高は昨対95.5%となり、この1年半に渡って成長し続けてきたアークランドサカモトも成長路線を一旦見直し、戦略を立てなおす時期にきたようである。ただ、利益については、当期純利益にその他の特別損失4.77億円(売上対比1.0%)が発生し、96.4%となったものの、営業利益は25.44億円(125.4%)、経常利益は26.88億円(118.0%)と2桁の大幅な増益となった。

   この背景には、ここ最近では最大の経営課題であった不採算店の閉鎖という問題がある。新店については、この4月にオープンしたホームセンタームサシ仙台泉店の増収があり、ホームセンター事業に関しては、ホームセンタームサシ神戸みなと店をこの2月に閉鎖したにもかかわらず、増収となった。が、その他の小売事業において、前期にフードデポ京都八幡店、フードデポ神戸みなと店に加え、この6月にはランドクラブ新潟店を閉鎖したため、全体では、中間決算が減収となり、この9月度の売上もこの1年半ではじめて昨対を割った結果となった。

   利益について、さらに、その中身を、この2008年2月期の中間決算の数字を見てみると、売上総利益は29.5%(昨年29.4%)と昨年より、0.1ポイント増加し、販売費及び一般管理費は24.3%(昨年25.3%)となり、昨年より1.0%削減した。したがって、差引き営業利益が5.2%(昨年4.1%)となり、売上95.5%の減収をカバーし、2桁の増益となった。不採算店の店舗閉鎖に伴ない、売上は若干減少したものの、その分、特別損失は発生したが、経費に関しては大幅に削減することができ、営業利益が大幅に増加するという結果になったといえる。小売業にとって、不採算店の閉鎖がいかに利益に直結しているかを示している事例といえよう。

    また、財務面であるが、自己資本比率は42.2%(昨年41.8%)、2007年度2月期決算では40.4%であるので、若干改善されており、ここ最近、低下ぎみであった自己資本比率がプラスに転じた格好である。アークランドサカモトのここ最近の自己資本比率を見ると、2007年2月期40.4%、2006年2月期42.3%、2005年2月期47.0%、2004年2月期49.2%であるので、年々下がり続けていた状況であり、この2008年2月期の中間決算が42.2%になったことは、不採算店の閉鎖が自己資本比率の向上にもつながった結果となったといえよう。

   その中身であるが、負債の主要項目である長短借入金については、昨年が169.6億円であったが、今期は182.14億円と約10億円強増加し、総資産に占める割合が25.5%となったが、支払手形及び買掛金が昨年の153.02億円から今期は124.90億円と約20億円削減されたために、差引き10億円の負債の減少となり、純資産は大きな変化がなかったので、その分、自己資本比率が上昇した形である。まさに、不採算店の閉鎖が支払手形及び買掛金を減らした構図である。

   一方、資産の主要項目である出店にかかわる資産およびホームセンター特有の資産である在庫を見てみると、建物および構築物292.89億円(昨年308.12億円)、土地74.66億円(昨年74.63億円)、敷金及び保証金61.86億円(昨年57.08億円)と合計429.41億円(昨年439.83億円)と約10億円減少している。これは総資産の60.1%と大きな割合を占めており、まさに、ホームセンターは出店に関わる資産がいかに大きいかを示しているといえよう。また、棚卸資産も128.20億円(昨年139.29億円)と約10億円減少しており、総資産に占める割合は17.95%であり、出店にかかわる資産と合計すると78.05%となり、ホームセンターは在庫もいかに大きな資産となっているかもわかる。これを直営36店舗で単純に割って見ると、1店舗当り、出店にかかわる資産が11.92億円、棚卸資産が3.56億円であり、合計15.48億円となる。いかにホームセンター事業は出店コストが大きいかを示していると同時に、新店により資産が大きく増加する一方、不採算店の閉鎖により、資産が減少し、同時に負債も減少することがわかる。

   このようにアークランドサカモトの今回の不採算店の閉鎖は、成長に関しては減速となったが、利益に関しては大幅な増加となり、財務面でも、借入金は削減されてはいないが、棚卸資産、支払手形及び買掛金が減少し、かつ、出店にかかわる資産も減少し、自己資本比率が改善され、財務バランスが良くなったといえよう。また、今回の減収も売上の約70%を占めるホームセンター事業はスクラップ&ビルドにより増収となっており、その他小売部門の問題といえる。見方を変えれば、主力のホームセンター事業に経営資源を集中した形ともいえ、今後のホームセンターの新店開発に次ぎの成長がかかっているといえる。今後、まちづくり3法も施行され、競合も厳しい状況とはなるが、アークランドサカモトがどのような新店戦略を打ち出せるかが、大きな課題といえよう。今後のアークランドサカモトの新店に注目である。

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