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November 18, 2007

関西スーパー、2008年3月期中間決算、増収増益の好決算!

   関西スーパーが2008年3月期の中間決算を11/13、公表した。それによると、営業収益522.28億円(102.1%)、営業利益10.27億円(110.9%:営業収益比1.96%)、経常利益11.79億円(118.4%:営業収益比2.25%)、当期純利益 6.41億円(127.5%:営業収益比1.22%)となり、営業収益は新店がなかったため、伸び悩んだが、利益はまだまだ営業収益比で見ると高くはないが、昨年対比で見ると大幅に改善されており、増収増益の好決算であった。新店がなかったため、営業収益=既存店でもあり、既存店が上向きになっており、既存店の活性化が軌道に乗ってきたといえよう。

   今期、関西スーパーの中間決算における既存店の状況を見ると、売上=客数3,212人(昨年3,141人:102.2%)×客単価1,626円(昨年1,641円:99.0%)、客単価=PI値988%(昨年994%:99.3%)×平均単価164.4円(昨年164.6円:99.8%)であり、今回の中間決算の売上がアップした要因は、客単価ではなく、客数アップであることがわかる。また、客単価が上がらなかった要因は、PI値も平均単価も若干ダウンしているので、こと、客単価に関してはやや厳しい状況であったといえよう。

   では、今期、新期出店がなく、既存店のみの活性化で客数が伸びた要因は何であろうか。関西スーパーの説明によると、要因は4点ある。第1は一般食品のEDLP政策の強化であり、第2はEdyを利用した電子マネーの全店導入であり、第3は、酒類販売の規制撤廃による酒類取扱店舗の拡大であり、第4は既存店の店舗改装であるという。特に、EDLP政策に関しては、恐らく酒も入っていると思われるが、一般食品の構成比が昨年の24.5%から、25.2%へと0.7ポイント上昇しており、その他の部門の構成比は若干下がるか、ほぼ横ばいであり、効果があったものと思われる。店舗改装に関しては、4月に西冠店、7月に稲野店と2店舗の改装であり、全52店舗の内の2店舗であるので、全体に与えるインパクトとしては、小さかったといえよう。

   むしろ、電子マネー、Edyの方が、今期、ほんの一部の店舗を残し、ほぼ全店へ導入したことにより、客数アップ効果が高かったのではないかと思う。ただ、Edyは電子マネーであるだけに、Edy使用率が1日約3,000人の客数の何%ぐらいにまで拡大できるかが、今後の課題といえ、それ次第ではさらに既存店の客数がアップするだけでなく、客単価アップにもつながってくるといえよう。一般的にポイントカードの使用率は80%前後までゆくが、クレジットがついた時点で激減するので、電子マネーがどの辺で落ち着くかがまだ食品スーパーマーケットでは見えない状況であり、関西スーパーも、次の第4四半期、本決算時の数字がポイントとなろう。

   さて、今期の中間決算で気になることは新店が0であったことである。関西スーパーによれば、次の新規出店に関しては、「スーパーマーケットとしての新規オープンは平成22年春頃の予定」であるといい、3年後ということになり、新店なしでの3年間の成長はかなり厳しいものがあり、今後の客数アップ政策に加え、客単価アップ政策も一層重要な営業戦略となってゆくものといえよう。

   そこで、この中間期の関西スーパーの自己資本比率を見てみると、42.9%であり、これは昨年の42.0%、3月期決算時の42.7%と比べ、若干上昇しているが、けっして高いとはいえず、負債、資産の面に課題があるといえよう。その負債の主要項目である長短借入金であるが、今期は135億円であり、昨年の137億円と比べ、2億円減少しているが、総資産に占める割合は23.0%であり、やや重い負担となっているといえよう。また、資産の主要項目である出店にかかわる資産であるが、土地115.17億円(昨年108.30億円)、建物及び構築物62.42億円(昨年68.15億円)、差入保証金139.77億円(昨年163.01億円)と合計317.36億円(昨年339.46億円)と22.1億円減少しているが、総資産に占める割合は54.28%となり、自己資本比率の42.9%ではカバーできず、借入金でまかなっている構造である。また、1店舗当りに換算すると、6.10億円であり、都市部への出店が多いためか、1店舗当たりの資産の負担も大きいといえよう。

   このような財務状況を見ていると、新店開発を優先し、負債と資産を増加させ、財務の悪化になるよりも、まず、営業改善を行い、キャッシュフローを増やし、借入金を返済し、資産を圧縮することが急務であり、財務が健全化した時点で、新規出店による戦略に舵をきることが優先課題ともいえよう。ただ、競争はますます激化の一途をとどっており、新店を3年間なしで、成長を維持することは、至難の業であり、既存店による成長がどこまで改善できるかが当面の課題といえよう。今回の営業政策が既存店の客数アップには結びついているようだが、客単価アップにはいまひとつ結びついていないようであり、今後の、関西スーパーの既存店の動向に注目したい。

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