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November 20, 2007

バロー、2008年3月期中間決算、個別、大幅増収増益!

   バローが11/12、2008年3月期の中間決算を公表した。バローは約35%が本体以外の営業収益となるため、ここでは、本体の個別の中間決算を主体に見てゆきたい。それによると、営業収益1,053.22億円(110.4%)、営業利益27.74億円(115.7%:営業収益比2.63%)、経常利益34.30億円(119.2%:営業収益比3.25%)、当期純利益19.64億円(140.9%:営業収益比1.86%)となり、大幅な増収増益となる好決算であった。ちなみに、連結の方は、営業収益1583.81億円(110.0%)、営業利益47.03億円(121.1%:営業収益比2.96%)、経常利益50.14億円(118.3%:営業収益比3.16%)、当期純利益21.76億円(152.6%:営業収益比1.37%)となり、同様に好決算となった。バローは連結ではドラックの中部薬品、食品スーパーマーケットのタチヤ、ユース、スポーツクラブのアクトス、その他があり、これらがバローグループの約35%の営業収益を構成している。

   バローの特に好調な収益の要因を個別の営業収益と営業利益の状況を見てみると、商品売買から得られる売上総利益が昨年の23.6%から24.2%へと0.6ポイントと大幅に改善されている。不動産収入等の営業収入は昨年と同じ5.1%であるので、営業総利益は売上総利益の改善数字がそのままオンされ、昨年の28.7%から、29.3%と0.6ポイント改善された。それにしても、営業収入が5.1%はかなり高い数字であり、NSC、SC業態等の家賃収入等の貢献度が高いものといえよう。ただ、販売費及び一般管理費が昨年の26.1%から26.5%へと0.4ポイント上昇したために、差引き営業利益は昨年の2.6%から2.8%へと0.2ポイントの改善に留まったが、営業収益の伸び110.4%とあいまって、営業利益が115.7%と2桁の大幅な伸びとなった。現在、食品スーパーマーケット業界では、競合の激化に加え、販売価格の値上げがはじまり、厳しい経営環境にあるが、そのような中で、バローは粗利率が大きく改善しており、これが高収益をもたらした要因であるといえる。

   また、営業収益の売上に関しては、バローの食品スーパーマーケットは現在ドミナント地区が岐阜(83店舗)、愛知(36店舗)、北陸(17店舗)、その他(21店舗)の合計157店舗であるが、売上の伸び率は岐阜(104.2%)、愛知(114.1%)、北率(102.3%)、その他(219.5%)であり、地元岐阜よりも、愛知、その他が大きく伸びている。ただし、その他の売上構成比は6.1%とまだ低いが、伸び率は高く、バローの好調さの要因は地元岐阜をしっかり固め、近隣の愛知、静岡へのドミナントエリアの拡大が功を奏したといえよう。この6月にも、静岡県のディスカウントストア、サンフレンド10店舗を完全子会社化しており、静岡へのM&Aも積極的である。

   ただ、ひとつ気になるのは、自己資本比率である。今期の個別の自己資本比率は36.9%であり、これは昨年の40.2%、この3月期決算時の37.7%を下回っており、食品スーパーマーケット業界の中でも低い数字である。連結になると、さらに下がり、31.8%となり、経営が自己資本では回らない状況となりつつあり、この好調な決算を受けて、財務的な改革も当面の重要な経営課題といえよう。

   その中身であるが、まず、負債面の主要な項目である長短借入金が444.46億円(昨年296.32億円)と150億円弱増加しており、総資産に占める割合は37.2%となっている。この3月期本決算時が388.33億円であったので、さらに増加しており、借入金が経営に重くのしかかりつつある。一方、資産の主要項目である出店にかかわる資産であるが土地132.14億円(昨年120.61億円)、建物311.92億円(昨年279.56億円)、建設仮勘定35.70億円(昨年24.44億円)、差入保証金141.66億円(125.51億円)と合計621.42億円(昨年550.12億円)と約70億円増加しており、総資産に占める割合は52.0%となり、自己資本比率の36.9%を大きく上回っており、借入金に依存した出店構造となり、新規出店を圧迫しはじめているといえよう。また、1店舗当りの出店にかかわる資産は3.95億円と主要な食品スーパーマーケットと比べ大きくはないが、自己資本での出店が厳しい状況になりつつあるといえる。

   現在、バローの株価はこの中間決算の公表のあった11/12は上場来最安値となる1,094円の底値となったが、その後、株価は11/13(1,144円)、11/14(1,184円)、11/15(1,207円)、11/16(1,219円)と反転しており、右上がりの上昇基調となっている。投資家は今回の中間決算を受け、期待感をもって見ているといえよう。

   このように、バローの2008年3月期の中間決算は大幅な増収増益となる好調な決算ではあったが、財務面を見ると自己資本比率が出店にかかわる資産の増加を借入金でまかなった構造となり、36.9%と、経営を圧迫しつつある状況といえよう。また、好調な決算であるにもかかわらず、借入金は増えており、今後、いかに、借入金を削減し、財務の健全化をはかってゆくかが急務であるといえ、好調な営業数字をどう財務面の改善につなげるかが重要な経営課題といえよう。幸い、投資家は財務の健全化に期待感をもって見ているようであり、バローの財務改善が今後どのように進んで行くかに注目したい。

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November 20, 2007 in 経済・政治・国際 |

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