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November 04, 2007

オオゼキのポイントカード、5倍、10倍の効果を見る!

   本ブログでも既に取り上げたように、オオゼキの2008年2月期の中間決算が公表され、増収増益となり、かつ、財務面でも無借金経営となる好決算となった。新店戦略という今後の課題は残ったとはいえ、既存店も103.2%と好調に推移している。その既存店の活性化が今期スムーズにいった原因のひとつが、オオゼキ特有のキャッシュバック付のポイントカードにあるといえよう。そこで、今回は、オオゼキのポイントカードの効果、特に、ポイト5倍、ポイント10倍がどのような売上へのインパクトがこの中間期の既存店にあったのかを見てみたい。

   まず、基本の数値であるが、今期、中間期の既存店の売上は103.2%であったが、その中身は客数が101.6%、客単価が101.6%と双方がバランスよく伸びるという理想的な売上構造となった。また、客単価の中身であるが、PI値が102.2%、平均単価が99.4%となり、PI値が伸びての客単価アップであったことがわかる。

   ちなみに、オオゼキはなぜかPI値を算出しておらず、全顧客の販売点数をそのまま示している。オオゼキの公表している帳票を見ると、売上、客数、客単価、販売点数、一品単価となっており、これは、数式では売上=客数×客単価、客単価=PI値×一品単価となるべきなのだが、PI値のところに全顧客の販売点数が入っており、客単価=全顧客の販売点数×一品単価とはならず、全顧客の販売点数に一品単価を掛けると売上となってしまうために、客単価を分解するのではなく、また、ここで売上を分解しているので、違和感がある。ここは1人当りの販売点数=PI値にした方がすっきりする。実際、今期の全顧客の販売点数は103.0%となっており、これに、一品単価99.4%を掛けても、客単価の101.6%にはならず、この全顧客の販売点数はあまり意味のない数字といえよう。他の食品スーパーマーケットでも、オオゼキと同様に全顧客の販売点数を出すところもあるが、最近はほとんどの食品スーパーマーケットで1人当りの販売点数=PI値を算出しているところが多いのが実態であり、これは再考した方が良いのではないかと思う。

   さて、話をもとにもどし、ポイントカードの効果であるが、オオゼキは通常のポイント1%に加え、ポイント5倍、ポイント10倍を実施している。頻度としては、この中間期、6ケ月で、ポイント5倍は41回、ポイント10倍は4回であるので、ポイント5倍は毎週1回以上、ポイント10倍は月に1回弱となる。また、大きな販促としては、これ以外に7の日が6日(月3回)、これに加え、今期は50周年企画が64日間あった。したがって、ポイントの日がこれらと重なっている時もあるので、純粋なポイントの効果としは、若干差し引いてみた方が良いかもしれない。

   まず、ポイント5倍の効果であるが、売上は通常の116.0%=客数104.9%×客単価111.0%である。また、ポイント10倍の売上は通常の175.6%=客数121.2%×客単価145.4%である。どちらも、客数よりも客単価が引きあがるのが特徴であり、ポイント5倍とポイント10倍の比率は、ポイント10倍が、ポイント5倍の売上では151.3%、客数では115.5%、客単価では130.9%となる。したがって、ポイントはポイント10倍はポイント5倍と比べると、150%の売上をもたらし、客単価が130%、客数が115%となる効果があったといえよう。ちなみに、7の日はどのくらいの効果かというと、売上128.7%=客数123.2%×客単価104.9%であるので、ポイントとは全く逆の傾向であり、客単価よりも客数が大きく伸びることがわかる。また、売上効果では、ポイント10倍とポイント5倍の中間ではあるが、客数ではポイント10倍を越えるインパクトがあり、客単価ではポイント5倍よりも小さくなり、客単価アップのインパクトは弱いといえよう。

   これは、ポイントカードがまさに既存顧客の客単価アップに貢献する販売促進の武器となっているのに対し、7の日は既存顧客よりも、新規顧客、来店頻度の低い既存顧客の来店を促す、新規顧客の獲得、既存顧客の活性化につながる武器となっているといえよう。その意味で、ポイントカードは客単価に照準を合わせて、ポイントカード5倍、10倍の日に客単価を押上げる単品を抽出し、強化することにより、一層の客単価アップを通じた売上に結びつくといえ、ポイントカードのマーチャンダイジングへの活用がさらなる売上を上げるための課題といえよう。

   このようにオオゼキのポイント5倍、10倍の売上、客数、客単価へのインパクトを見ると、売上は1.5倍ぐらいの違いがでるが、その差は客数よりも客単価の違いとなって表れることがわかる。また、オオゼキのこれらを含めた全ポイントの負荷率はちょうど売上の2.0%であり、1%は通常のポイント、ポイント5倍、ポイント10倍で1.0%が加わっていることがわかる。オオゼキに限らず、各食品スーパーマーケット、ドラックストアなどでもポイントカードは普及しているが、ポイント5倍、10倍をどのように位置づけ、客単価アップに結びつけるかが、このオオゼキのデータを見る限りまさにポイントであろう。

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Comments

オオゼキがある地域に住んでいますが、ポイント5倍、10倍の日になると広告商品以外が物凄く高くなる傾向があります。
例えば牛乳ですと特売で148円~159円になりますがポイント5倍、10倍の日になると198円になります。通常は178円前後で売られているのでポイントをお金で買うような感じになります。

青果やデイリーでこの傾向が強いです。
逆に7の日は低価格の目玉品が多いのでポイントは今まで5倍、10倍になったことがありません。
ビールはサミットストアと違いポイントアップ対象になるのでお買い得ですが。

生活者目線(苦笑)でコメントを。

最寄の大丸ピーコックは恒常的に土曜日がポイント5倍です。家庭の都合(?)で、ほぼ毎土曜日正午過ぎに昼食向け(主として惣菜・弁当)の買い物をします。

自分が店内を巡りながら、ポイント5倍なら「ついでに」買おうか、と考える対象は、
(1)「夕食の買い物」
(2)「切らしてしまったもの」
(3)「どこで買っても価格があまり変わらないもの」
(4)「安売りで保存がきくもの」
(5)「近隣ではこの店にしかないもの」
あたりです。(1)ほうれん草、きのこセット、豆腐(2)マヨネーズ(3)もやし(4)カップ麺(5)チーズ、中華材料など(本日は該当なし)が昨日の実績です・・・

書き出してみると意外と生鮮・チルドがありましたね。というのは、(2)、(3)、(4)はグローサリーを意識していたためです。他の人ととは違うのかな。

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